ドーメルのトロピカルアマデウスとスキャバルのボイジャーは、

どちらの目付(Weight)もオールウールの240gで、同じ平織り、同じSuper100’Sです。
さらなる共通点は、同じように強い打ち込みがなされた素材特性です。

いつもKさんは、黒無地か紺無地しか着られません。

この2つの素材は名前以外、色も見た目や触りもほとんど(全く?)同じです。







名前にこだわらないのであれば、

両方を試してみて、特に差を感じなければ安い方がいいですよね。(笑)



前回は高額なアマデウスを選ばれているので、今回ボイジャーをお勧めしています。

マーチャントの双璧をなす、今回のこの2つの黒無地、

軍杯はどちらに上がるでしょうか、、回答は週明けに頂く予定です。



ところで、生地は大きく分けると、マーチャント物とミル物に大別されますが、

この辺りについては、また別の機会に、、

実は今回の選択、この辺りに大きな理由が隠されているかも!(笑)

これが何か分かった方には抽選で1名様に!

Masse焼印ロゴ入りオリジナルレザーマウスパッドをプレゼント致します♪

皆さまからの盛大なるご応募を、お待ちしております!(笑)

ユーモア溢れる回答も期待しております!

でも、ちょっと簡単すぎるかな!?




クラシコイタリアなスタイルがお好みのWさんに

新しくスタートした〝ナポリクチュール〟Lineのファーストオーダーを頂き、

今日、仮縫いの補正をさせて頂きました。







Wさんがお持ちのカスタンジアのスーツをベースにバランスを取り、

仮縫いでイメージを微調整させて頂くことにしました。

実は、カスタンジアのスーツとマッセアトゥーラで作らせて頂いているWさんのスーツ、

両者のバランスは極めて近かったのです。



僕が、「ほとんど同じバランスですねぇ~」と云うと、

Wさんに、「俺って凄いやん♪って思ってるでしょ!」と云われ、

僕の性格を知り尽くされたWさんに、即座に見抜かれてしまいました。(笑)







生地は〝ドーメルTONIK〟で、イタリアンが大好きな色、アズーロのピンチェックです。

バッシバシに仕立て栄えする生地で、仕立て上がりが楽しみです♪


今日は同業者の集まりBoitsで、仕立屋繁田勇のハジメさんがパターンメイクをご披露♪

今回から、クリーニング会社の社長にもご参加頂き、

お互いの意見をすり合わせ、業界の発展を願って意見交換が繰り広げられました。

その後21時30分~、先月に引き続きドルフィンズヘ!

今夜も、凄い種類のベルギービールをガンガン飲みました♪(ぷはァ~)



画像は3次会で行ったお店の階段場にあった壁画です。

それにしてもエレベータのないビルの4階にあるcafeGARBプロデュースの

存在の明かされていないあの店は、、変に落ち着いたなぁ、、(笑)

ハジメさん、ありがとう!

そして皆さま、お疲れさまでした!




以前のダイアリーでお伝えしたシャツの〝2着目〟です。

ローンという透けた綿素材に、エンブロイダリー(刺繍)が入ったシャツ地。

前回からの変更点は、首のアタリを和らげるために台襟の内側に綿ブロードに替えた事。



カフスの内側にブロードを使ったのも、同様の理由からです。

また、襟の厚みを抑えるために、襟羽根の裏側にもブロード地を使いました。

いずれも好き嫌いの分かれる仕様だと思います。





プレタの場合、何着かサンプルを作ってから商品化して生産ラインに乗せますが、

オーダーはその都度ですから、皆さまに色々なご提案をするためには、

自らのこういった経験が、サンプル代わりになります。



高校時代から今の仕事につくまで、どれだけ高い授業料を払ってきたことか、、(苦笑)

別の機会で、当時オーダーしたものをご紹介させて頂きます。

これでまた、ネタが出来ました。(笑)






本日お渡し、Kさんのブラックスーツ。
通常、弔辞(喪)のフォーマルとして使う場合、
ダブルよりもシングル、そしてブラックベスト着用が正式な略礼服です。
それよりも格式高い準礼服なら、ディレクターズスーツですが、
一般的でなく、逆に目立ってしまう恐れがあるので、あまりお勧めはしていません。
また、ブラックスーツにステッチを入れている方や、
ベントを割っている方をお見かけ致しますが、正式に云うならアウトです。
フォーマルな服は、装飾性を避けなければならないからです。

フォーマルに関してはかなり詳細に規定があります。
全てを守る事は難しいにせよ、
最低ここまでは、というレベルは押さえておかないと恥ずかしい思いをする場面もあるかもしれません。
欧米諸国に比べで日本は、ルールをご存知のない方が多いように思います。
ですから、フォーマルウェアの採寸時間は、
こういったマナーまでお伝えする事も多く、時間がかかります。
ちなみに今回の襟は、襟巾もホドホドに、ゴージラインの角度と高さも控えめです。



マッセアトゥーラは大阪の北区、大阪駅や梅田駅から歩いて15分程度の場所に位置します。

そして店から1分歩けば、骨董屋さんが軒を連ねる老松通の入り口です。

各店舗の入り口には、短冊とペンを置き、ご来店の皆さまに

願いを書いてもらっています。

粋を感じたのは何故なんでしょうね、、

今日は何も考えずに、願いだけを頭に浮かべておきます、、




エスクァイアが編集を手掛け、
アメックスカードの会員向けに出版されている〝Departures〟と云う雑誌があります。
そこに、ナポリのコスタンティーノと云うサルト(テーラー)が紹介されていました。
有名な方なのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、
松山猛さんが、彼のポジション(仕事ぶり)をとても解りやすく体験記としてまとめられています。
コスタンティーノ氏は、彼自身が縫うのではなく、
腕のいいジャケット職人とパンツ職人とのコラボレートから服を生み出します。

採寸者が型紙を引いて裁断し、仮縫い、縫製、仕上げまで、
全ての工程を1人でこなすイメージの強いナポリのサルトリアですが、
コスタンティーノのような 『コンダクター』の存在は、
今のナポリスタイルを作り上げたと言われる、ルビナッチ&アットリーニという
最強コンビの再来を意識せざるを得ません。(←2005年2月3日ダイアリーをご参照下さい)

採寸した人間が最後まで縫い上げるのが理想形だと云う人もいますが、
でも、それならどうして、そこにルビナッチやコスタンティーノが存在する意味があるのか。
彼らが何故その理想形を上回るスタイルを実現できているか、を考えた時、
マッセアトゥーラの存在価値も、彼らと同じ処にあると思うし、
その価値を認めてもらえるような仕事をするために、
何をしなければならないかが明確に見えます。



柄が柄だけに、シルエットやディーテールは真面目にきちっと作ってます。

意外に、こんな柄物のシャツで、キッチリしたデザインの物って少なくないですか?

それが狙いですが、どれだけの方に分かって頂けるか、、(苦笑)

同じような柄が、あと1着分だけ在庫あります。








襟の雰囲気が気に入られたと云う、Oさん所有のバルバのシャツをサンプルにしながら、

襟をひと回り大きく、着丈を短く、カフをフレアに、

リデザインして仕立てました。

フィッティングに関しては、既に完成しているOさんの型紙をベースにしています。







リデザインしたポイントを簡単にお伝えします。



襟を立てて途中で折り返しても、

紙のように〝パリッ〟と折り曲がってくれるように工夫してあります。(後述)

今回Oさんが、最も意識されたバルバの襟仕様です。

ボタンの間隔も、第2ボタンの位置を通常より随分と下にして、

首元のボタンを外した時に胸元が開き過ぎないようにした、100%クールビズ仕様。(笑)



また、画像には写ってませんが、

袖ボタンを留めた時に、カフスがフレアになるように変更しました。。

それに、通常より着丈を短くしてゆとり量も削り、オーバーシャツ専用丈にしました。

打ち合いの柄合わせも、シッカリ合わせてあります。







この襟の拡大画像が、襟を通常の状態にしたところです。

この襟の高さ、襟のデカさがお分かり頂けますか?

ちなみにOさんが着られると、この襟腰の高さは気にならず、綺麗なんです。

首の短い僕が着ると、間違いなく亀みたいになります。(苦笑)







ここで、前述の〝紙のようにパリッ〟とした襟の理由。

襟・台襟・カフスに、『トップヒューズ芯』を熱圧着プレスしてあります。

画像は台襟に圧着したところでです。



これによって生地の質感に合わせた紙のような独特の風合いを出しています。

マッセアトゥーラでは通常、この紙のような風合いを嫌って、フラシ芯を使うのですが、

今回は、その雰囲気を逆利用して、よりシャープな雰囲気を狙いました。

ちなみに、トップヒューズ芯は熱耐性が低いので、

取り扱いには幾つかの注意点が必要ですから、しっかりお伝えしました。



自分の気に入った物を、更に自分の好みに昇華させ、自分だけの1着を手に入れる、、

こんなシャツ、愛着もひとしおですね。