本日お渡しの、Nさんの2着のスーツはどちらも仕事用ですが、
それぞれデザインが違います。


こちらは、ノータイでも大丈夫!みたいな格好でもオッケーな日に着たい、
Nさんのお好みモード全開で依頼のあったスーツです。
生地も、ロロピアーナのフランネルで、
アズーロ(イタリア語で青を意味します)に、5mm間隔でブルーのチョークストライプ。
デザインも3ボタン、中1ボタン掛けにしてあります。




一方、こちらは仕事モード全開!という事で、
例えば、新規の銀行とのお取引の際に、みたいな感じだそうです。(笑)
生地はこちらもロロピアーナですが、
タスマニアンシリーズのダークグレーのバーズアイと洒落ていますが、落ち着いた感じ。
デザインも2ボタンですが、長身のNさんを引き立たせるよう、
ボタン位置を低めに設定し、パンツも膝位置を若干高めに、裾はセミフレア。
どちらかというと、こちらの方がセクシーですが、
一般的にはこの程度のデザインなら、生地が生地だけに、落ち着いて見えますよ。




スーツは自分の気持ちを高める為のツールと云う考えも大切ですが、
「相手に失礼のないように」と云う考えも大切。
「スーツは道具だから」と言う方でも、せめて後者の考え方は持ってもらいたいですね。





Oさんのお気に入りのスカートのシルエットを再現してみました。
このシルエットが気に入っておられるそうですが、
そのブランドに行っても、もう今は作っていないと言われ、それなら作ってみよう!
という事で、作らせて頂いたのが昨シーズン。
気に入って頂けたようで、紺色のアンゴラビーバー素材に引き続いて、
今回2着目のミディアムグレーのフラノ素材となりました。






元々お持ちのスカートより、股上を少し浅くしている分だけ、
お尻が、更に上がって小さく見えるんですよ。






プレタポルテは、毎年デザインが変わるものがほとんどですから、
同じものが欲しいという時には困りますよね。


オーダーされる方には色々な理由をお持ちの方がおられますが、
Oさんのようなケースも多いです。
ただ、生地ばかりか、芯地や糸といった附属類も違いますし、使うミシンも違います。
全く同じというわけにはいきませんので、
その点だけご納得頂ける方には、こんな楽しみ方もあります。

昨日発送させて頂いたコートが届いたと、
Oさんから嬉しいメールを頂きましたので、自慢♪させて下さい。
掲載については、もちろんOさんの了解済みです。
Oさんありがとうございます!


(以下です↓)
先程いただきました。
~途中省略~
まずはすごく軽くて驚きました。
先程、外にランチに行ったので着ていきましたが、いい感じですよ。
歩いた時のドレープ具合が最高です。
見れば見るほど、こんなコートどこにもないですよね。
こんな袖が細いコートも、見たことがないです。
スラントポケットの雰囲気も文句なしです。
浅いVゾーン、比翼、マニカの3点セットで、まったく偉そうに見えなくて最高です。
本当に柳瀬さんに頼んでよかった。


ブログにもいろいろなお客さんのチェスターが載ってますが、
みんなすごい服が好きなのに、
それぞれベクトルが全然違う方向を向いていておもしろいですよね。
みんなが同じ格好をしたら面白くないですから。


ただ、自分の欲しいものがわかるようになるまでには、
時間もお金も、かなりかかるんですよね。
今まで、いろいろコートを買った甲斐があったというものです。
本当にありがとうございました。


柳瀬より
こんなメールこそ、僕、そして縫ってくれる職人さんのパワーの源です。
> 自分の欲しいものが分かるようになるまでは、時間もお金も、、
これ、僕も同感です。
経験の上に裏付けされた価値観の確立ってトコですね。
職人さん共々、感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました!









Oさんのシングルチェスターフィールドコートです。
ボタンの隠れた、この地味な佇まいを、Oさんは狙われたのです。
偉そうじゃない、シンプルで上質なコート。
かといって、気にせずにガンガン着れるようにと、
あえてカシミア100%ではなく、カシミア混で上質な素材を、、
そして選ばれた素材は、
英国八ダースフィールドにある名門、スコフィールド&スミスのものです。




腰のスランティッドポケットの角度、位置、そして、
チェンジポケットとの間隔、バランスも全て指定されています。
それにしても、静かな佇まいと云えど、
シルエット的には、かなりインパクトありませんか?(爆)




余談ですが、、
そんなOさんから頂いた裏情報?です。
来年の3月に、六本木に東京ミッドタウンという新名所?がオープンするそうです。
都庁を抜いて、都内で一番高いビルになるそうです。
リッツカールトンも入るらしいですよ。


そんなビルに、Oさんの会社も移転予定とかで入手できた裏情報でしょうか、
何と!ナポリのマリネッラが入るそうなんです。
マリネッラ情報は、過去のダイアリーをご覧になって下さい。





来春物の一番乗り、今回はIさんでした。
ヴィンテージ好きのIさんが選ばれた生地は、、
ウール&モヘア&テリレン(ポリエステルの一種)の三者混です。
最初はてっきり、モヘア混だと思っていたのですが、
触りがいつもとはちょっと違ったので、ライターで燃やしてみたんです。
そしたら、、やっぱり、、(笑)






シールを見ると、Holland&Sherryではなく、H&Sとなっており、年代を感じます。
こんなに古い(恐らく’70年代初めだと思うのですが)ヴィンテージで、
三者混なんて初めてみました。


ちなみに、紺無地の生地は、Eウッドハウスの三者混です。
燃え方が同じかどうか確かめたら全く同じで、匂いまで同じでした。(笑)


こんなバッシバシのヴィンテージ素材は、柔らかい芯地で軽めに仕上げましょうね。
さぁ~て、その前に、、
一昼夜、水に〝ドボ漬け〟して30年間の垢を落としてやりましょう。

今回のナイトキングさんの作品は、E・ゼニアの銀ラメピンストライプ。
画像から、その光り具合は伝わっていますか?
2つボタンで、低めのボタン位置設定。




袖ボタンは、ナイトキングさん定番の7個重ねボタンで、
おまけに、フレアカットしています。
そしてボタンも通常の水牛製ではなく、銀ギラのメタル調を特別ご用意させて頂きました。
腰ポケットも片玉のフラップなしと、これまたナイトキングさんの定番です。




ループなしの帯巾4cm、持ち出しスクエアにして迫力満点です。
それに股上も22cmのローライズドなTypeです。
ファスナーの短いこと短いこと。(笑)




裏地も英国製ペイズリーで迫力満点。
袖の裏地は通常のALLキュプラ製に切り替えています。
着てても派手だし、脱いだらもっと派手!(笑)




今日採寸のFさんも、この裏地に即決でした!
確かにインパクトありますよね。
Fさん、林檎パイのお土産、どうもありがとうございました。
パリッと焼きたて、しっとり熟成、、両方楽しませて頂きますね♪





僕のジャケットなので、ずんぐりシルエット。(笑)
背が低い上に、着丈をいつものジャケットより2cm短くしたので余計です。
でもこれが、不思議と僕が着ると、スッキリ痩せて見えるんです。
「ほんまかいな!?」って疑ってる、そこのあなたーっ!
AB体がY体になるんですから、不思議です♪
今回は、いつもよりボタン位置を3.5cm高くしたので、
どうもカジュアルな感じになったというか、エレガントさに欠けるというか、、
まぁ着丈を短くした時点で、そもそもエレガントではないですね。







今年の年初に行った出張報告、
気が付けば、既に師走に入ってます。
今更ですが、最後の出張報告させて頂きますね。


ある目的でパリに行った際、
最近、巷で噂の?コルテのパリ本店に行ってきました。


たとえ自分が欲しい色がなくっても、ひと夜あれば?
希望の雰囲気にパティーヌ(色付け。色変え!?)して下さいます。
さすがに、ダークな色調を明るくする事は無理ですが、、




これは全て、納品待ちのコルテの靴です。
聞くところによると、引き取られていない靴もあるとか、、




パリのヴァンドーム広場から裏通りに入った所にあるコルテの本店です。
どうですか、日本にあるコルテの手本となっている店構です。




まさに!靴の彫刻と呼ぶに相応しいフォルムをパティーヌする事で、
さらにそのオーラを際立たせてしまいます。


昨年はクリストフ・コルテ氏(ピエール・コルテ氏の弟さん)が
対応して下さったのですが、今年は不在でした。
写真は、今回の3足をパティーヌして下さった方ですが、
1年近く前の話で、、名前を忘れました、、
凄く親切で、丁寧なご対応をして下さいましたよ。




この後、帰路の途につきました。
出発日は、仕事の都合で成田からパリ経由でイタリアに入りましたが、
帰りはこのまま、シャルルドゴールから関空に戻りました。
年初に行ったはずの出張報告が、やっと終わって、
1年間ずっと行ってた気分です。(爆)
皆さま、お疲れさまでしたぁ~





メンズ仕立てのレディース、
ベルベットジャケットの仮縫です。
コットンや麻、ベルベットといった生地は
仮縫をすると針穴が残ってしまうので、シーチングを使います。




Aさん「イメージ通り♪このままで!」と仰って下さいました。
確かに服は、細部こだわるより、
全体のイメージを最優先した方がいいと思います。


↓↓↓生地も昨日ギリギリ、英国より届きました↓↓↓




今日もまたまた、『うさぎや』さんのどら焼き、
前回よりもボリュームアップして頂きまして、ありがとうございます。
この前、「美味しい♪」を連発して、催促したみたいで、、
ごめんなさい、、、(苦笑)
でも、Aさんの後に来られたOさんも連発されてましたよ!(笑)


それに今回はこんなものまで、、




いつもはリッツにクリームチーズを塗って頂いてましたが、、
このリッツは手軽で美味しくて、お勧めですよ。
Aさん、日本で発売される前からずっと海外に行くたびに買い占めて、、
かなりの好き者ですね。(爆)







今朝の〝スポニチ(スポーツニッポン)〟に掲載して頂きました。
その道のプロ!ファイル/職業別人物図鑑という週刊コーナーで、
紙面の半分以上を占めているんです。
ちょっと恥ずかしいですが、とっても嬉しいですね♪
マッセアトゥーラをセレクトし、取材して下さった記者の樋口さんをはじめ、
関係者の皆さま、本当にありがとうございました!