今日、悲報が届きました。
ラッジョ氏が亡くなられたそうです。
僕が最初に仕立てをお願いした時も、氏の体調は優れず、
出国前の状態では、無理と聞いていました。
ところが、僕がナポリに着いた夜に電話があって、
今なら状態も良いとかで、急遽採寸してもらう事になったのです。
そして奇跡的にも、、諦めていた機会が訪れたのです。
今、僕の手元には氏が裁断し、仕立ててくれたジャケットがあります。
このジャケットには、色々な想い出が詰まっています。
ラッジョ氏が、「お前のフィロゾフィーまで表現する洋服を仕立ててやるよ。」と言って
出来てきた、このジャケット、、本当に愛着があります。
ラッジョ氏との思い出を胸に、大切に着続けます。
ナポリでは名サルトと囁かれたラッジョ氏の栄光の人生を讃えると共に、
心から、、ラッジョ氏のご冥福をお祈りいたします。