愛知県一宮市の葛利毛織さんとSOTOHさん(フィニッシャー)を見学させて頂きました。
葛利毛織さんは今でも、昔ながらのションヘル織機というシャトル織機を使って織布されています。
シャトル織機につきましては、英国のドブクロス織機工場見学レポートを是非!
ちなみに、
ドブクロス織機とションヘル織機という2つのシャトル織機の違いは、
どちらも構造的にはほぼ同じで、あるパーツが上下どちらに付いているかの違いとの事です。
織布について一通り教えて頂いてから、いざ工場見学です。
経糸(タテ糸)を引き揃えて、ビームに巻いているところです。物作りの現場は、どこも後継者問題が深刻ですが、
若い職人さんを見て嬉しくなりました。
熟練の職人さんが、綜絖(ソウコウ)に経糸(タテ糸)を通しているところです。3〜7000本の経糸を1本1本通すという、気の遠くなるような作業です。
今の高速織機だと、綜絖通しも機械化されているのですが、低速織機は、何もかもアナログ作業になります。
緯糸(ヨコ糸)をボビンに巻いています。
ボビンがいっぱいあります。
こんな風に、ボビンをシャトルにセットして、緯糸を出しながらシャトルが左右に走りながら緯糸が打ち込まれます。
シャトルの中の毛?を調整をすることで、糸を送り出すテンションを調整するそうです。何だかよく分からないですが凄いです(笑、ローテクの極みです。
効率を求める高速シャトルレス(LESS)織機は、エアジェットで横糸を飛ばします。
そして、ギヤを色々と組み合わせて、
織機にセッティングすることで、織りに変化を与えます。
他にも色々なギヤがあって、
組み替えていくそうですが、
このような複雑な作業も、高速織機になると、コンピューターで制御します。
実際に織ってもらいました。ガチャコン ガチャコンと、シャトルが右に左に走ります。
織機が生地を織っている?サマ?を見ていると、まるで生き物のように見えてきます。まさに生きものが子供を生む瞬間!?生きているから「生地」ですね!
葛谷社長、葛谷専務、どうもありがとうございました!!手間をかけた生地だからこそ、目的を間違えず、大切に広めたいですね!

