今日頂いたご注文の内、2着はフラノ素材のスーツでした。
フラノ素材にはカシミアやミンクが入った混紡のウーステッドフラノを初め、
豊富なクオリティーバリエーションがあります。
フラノの主要マーケットはアメリカだそうですが
空調設備の普及や地球の温暖化で、英国でも生産量は減少しているとの事です。
夏の麻素材やモヘア素材と並ぶ冬の代表的な生地なだけに寂しいですね。
街中でも目にする機会は減っていますが
クラシックでお洒落なスーツを着たい方にはお勧めです。
フォーマルではなく、どちらかというとスポーティーなイメージのフラノですが、
軽くてソフトで品の良い素材です。
そして何より、その表面感がもたらす優しい表情が魅力ですね。
下の画像を見て下さい。
フランネルならでこそ表現できる、擦れた感じの優しいチョークストライプです。
ちなみにフランネルとは、
ウェールズ語でウール(羊毛)と言う意味で 、表面が毛羽立っています。
今では針金のブラシですが、昔はアザミの実の皮で表面を毛羽立たせたそうです。