色に拘った生地選び

今日、マッセアトゥーラで最初の1着目をお創り頂いたYさんは、

奥行き感のある、表情豊かなドラッパーズの英国製Super150’Sの生地を選ばれました。
選ばれた基準は、クオリティーでもブランドでもなく、純粋に色だけです。



色に拘る余り、価格やクオリティーを無視して、

結局は、店内にある全ての生地サンプルを3時間近くかけてチェックして頂きました。







最後は5色に絞り込んだのですが、かなり微妙な違いで、

このレベルだと目が慣れていないと、絶対違いには気付かないと思います。



色に妥協せず、Yさんが選ばれた150’Sと云う素材、、

ここまで繊維の細い素材だと、耐久性などの問題で、日々のご着用には不向きです。

ただ、お話を伺うと、月1程のご着用で、車の運転や椅子に長時間座るといった

ハードな?状況で着られる事も無いそうです。



最後まで残ったもう1着の方は英国製ハリソンズのSuper120’Sで、
しかも、色に慣れていない人が見ると、ほとんど差異を感じない程の酷似色でした。

選ばれた生地が、幾らYさんの理想とされていた色と云えど、

色だけで150’S を選ばれるのは、、とお節介にも思いましたので、

そちらをお勧めしようと、

両方の生地の、特性やお手入れについて詳しくお伝えしました。



150’Sと云う選択については諸論あると思いますが、

気に入った色柄を最優先事項として選ぶ、、

それはそれで、着手にとっては最良の選択だなぁ~って思いますし、

そんなに強い意志をもってこのスーツを着て下さる、

そんなYさんの気持ちが、嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。

そんな思いをもって生まれてくるスーツ、きっと末永く大切に着て頂ける事と思います。

これなんですよね、僕が皆さんに伝えたい気持ちって、、



今日は(も?)、長々と失礼しましたっ!