鋏ケースを作ってもらうのに、革サンプルを送ってもらいました。

左から2色、英国産のブライドルレザーは

染み込ませた蝋の塗膜が、馴染ませるぞぉ~って気分にさせてくれます。(笑)

時間はかかりますが、牛革本来の自然で素朴な表情になります。

最初は固いけれど、段々自分の体型に馴染む英国の生地と共通点を感じさせられます。



真ん中のヌメ革は、ルイヴィトンが使ってるのと同じ革(NTR)ですが、

これは感触の変化と、日焼けによる表情の変化を楽しめます。



最後の2枚は、伊ブッテーロ(ワルピエ社)の植物タンニンなめし・天然染料仕上げの牛革で、

比較的馴染み易いのが特徴です。

この革も、着た瞬間から身に纏わり付くような、イタリアの生地との共通点を感じますね。



こうしてみると革も、生地と同じようにお国柄が出ていますね。



ニヤニヤ創造しながらデザイン画を描いているのですが、

どんな鋏ケースが出来てくるのか楽しみです♪

永く使い続けたい鋏なので、

同じように、永く使いたいと思えるケースをイメージして頼みます。

となると、最後の2枚は外れるなぁ~




シリアを旅した時に、唯一出逢った日本人であるY夫妻と、

ダマスカス空港から中東の3Pと呼ばれる1つ、パルミラ遺跡までタクシーをシェアしました。

Yご夫妻とは、そこから2泊ご一緒させて頂いた間に、

世界中を旅された経験から、色々な興味深いお話を伺ったのですが、

旅に対して、それまで僕が思っていたものとは違った価値観に気付かせて頂きました。



【パルミラに向かう途中で、チャーターした車が故障しました。(笑)】





でも、それより何よりも印象に残ったのは、

年をとっても(失礼!)、お2人が素敵なご夫婦だったって事です。

そのご夫妻から今朝、

ピースボートで4ヶ月間かけて地球一周してきました!というお手紙を頂きました。

勤続30年を区切りに、80歳のお母様と共に3人で乗船されたそうです。

これまた素敵じゃないですか!







様々な年齢・性別・職種・国籍の異なった大勢の人たちとの出会いを通して、

言葉で表現できない、涙の出る感動をたくさんもらったそうです。

Yご夫妻の言葉は、最後に「学びと出会いを大切にしながら、今まで以上に自分らしく、

心豊かに歩んでいきたいと思っています。」と結ばれています。



僕たちが50歳を越えても、そんな謙虚な気持ちを持ち続けたい、、

そしてご夫妻のように子供心を失わない冒険家でいたい。

あらためて、しみじみとそう思いました。



でもよく考えると、ありがたい事に、

僕は今の仕事でも、年齢・性別・職種・国籍の異なったお客様との出会いがあります。

毎日の生活の中で、謙虚な気持ちを忘れず、誠実な生き方を実践できます。

仕事をさせて下さっている皆さまに感謝ですね♪



【パルミラ遺跡を歩く、Y夫妻の後ろ姿】

Yさん!近々、久々に遊びに行かせて下さいね♪








今日はあるお店に対して、僕自身がクレーマーになったお話です。(笑)

今から思えば、クレームを言う時の心理なんて気持ち紙一重だなって思います。

今回も、最初に話をした時のお店の対応が誠実なものであれば、

また状況は変わっただろうなって思います。



クレームを言われている相手の気持ちを考えると辛いだろうなって思うし、

こちらとしても、言いたくて言ってるワケじゃないし、、

だからこそ、少しでもお互いが気持ちよく、

何かしら、解決策を見付けられればなって思うんですよね。



そう考えると、クレームを言う時の心理って、今回の件に関してもそうですが、

実際には、別のところに原因があるんじゃないかなって思うんです。

今回は、自分自身が消費者の目で客観的に見れたので、とても勉強になりました。



少し長いですが、今日はその経緯を書いてみたいと思います。

長い文章が嫌いな方は、ここまでにして下さいね。(笑)







履いた時の脚のラインが、とても綺麗なパンツを見つけました。

でもそのサイズは僕には1サイズ大きかったし、他の色柄がないのかも聞きました。

店員さんが言うには、最初から作ってないとか、、



初めから無いのであれば仕方ない、せっかく見つけた綺麗なラインなので、

ルーズに着てもいいかな?と自分を納得させて購入しました。



ところが買った翌日に分かったのですが、

同じパンツで1サイズダウンもあるし、僕の希望していた色柄もあるんです。



そのお店は、嫁さんがお世話になっているお店なので、

今後の為にも言うだけ言っておこうと、「サイズも色もあったよ」って伝えたんです。



すると店員さん、「バイヤーから聞いてなかったので、知りませんでした。」と、

謝ろうともせず、まるで他人事。

ここでちょっとムッとしたんですが、気持ちを抑えながらも

僕が、「今さら仕方ないですよね、、」と言うと、

お兄さん、「レングスもカットしてるので、どうしようもないですね。」と全く誠意なし。



この時、「すいません!バイヤーとの連携ミスで、、」なんて言ってくれていたら、

僕も店員さんの言葉を信用して、一度は自分で決めた事なので、

「これから気をつけて下さいね~。」なんて言って、済ませたんじゃないかと思います。

そう、今回の件では最初の事案ではなく、

最終的には、その後のお店の対応に対するクレームなのでした、、








僕の鬼嫁さん(笑)が、誕生日にプレゼントしてくれた、壁掛け時計です。

今まで〝ワザと時計を置いてなかった〟のですが、これを機に掛けてみます。(苦笑)



ちなみにこの時計、

いつも皆さまにお座り頂いている、プライウッドチーク材の椅子をデザインした

アルネヤコブセンが68歳の時(1970年)に、

デンマーク国立銀行のためにデザインしたものです。



機能的にもデザイン的にも、全てが高密度に凝縮されたミニマルデザインって

いつの時代にも、新鮮で普遍的ですね。




皆さまからのご希望が増え始めて既に3年近くなる〝フレアー袖〟ですが、

今回のフレアー度は、結構強烈かも(笑)。

たまに出没するスタッフのT君、どんどんエスカレートして

肘巾14.5cm、袖口17.0cmという、メンズでは?奇何学的!な数字に至りました。(笑)



もともとは、腕のシルエットをスラリと綺麗に見せるために始めたフレアー袖ですが、

ここまで極端にしてしまうと、

これは既に〝デザイン〟以外の何モノでもありません。(笑)

まぁデザインとして見れば、かなりインパクトがあるので、これもアリ!ですね。



当然のように、パンツもフレアーですが、

T君曰く、「足の短さがバレるので下半身は止めて下さいよ~」と。

僕(163cm笑)より背も高いし、足も遥かに長いので、ちょっと気分悪かったです。(笑)







ちなみにこの生地は、スキャバルの高級素材モンテゴベイで、

生地だけで、軽くウン拾萬円オーバーです。

ただし、この生地はデッドストック(ヴィンテージと云った方が聞こえ良いですね♪)で、

価格はその10分の1程度でした。


イランを旅していた時に、イスファハンの安宿で偶然一緒になった男性がいて、

その時は、特に連絡先の交換もせず別れたのですが、

それから1週間ほどイラン国内を回ってから、出国前日に泊まったテヘランの安宿で、

チェックインカードを書いている時に、日本人の赤いパスポートを発見しました。

ガイドブックに載っているような安宿ではなかったので、少し驚きましたが、

その時は特に気に留める事もなくて、昼食に出かけたのですが、

帰ってきた時に偶然バッタリとイスファハンの彼に再会。

彼のパスポートだったのです、、

会うべく人とは行動が似ているという話を聞いた事があります(笑)。

それ以来、東京に住む彼とは、たま~に飲んでます。



【好みのフレーバーで、彼とシーシャ(水タバコ)を楽しむ】





そんな彼と、今夜仕事が終わってから久々に再会しました。

旅先ではたくさん出会いはあるけれど、帰国後も続くような出逢いはそう多くはありません。



当時(2001年夏)、独身だった彼は、その後結婚し、

お嫁さんも、新婚旅行で見事バックパッカーデビューを果たし、マダガスカルへ。

彼らはそれ以来、ペルーやモロッコなどを旅していたのですが、

つい先週、長男が誕生。(おめでとう!)

お互いの子供が、連れていけるような歳になれば、

親子でバックパック背負って、家族同士で旅したいなって話で盛り上がりました。

旅先での彼との出会いは、僕たち家族にとっては財産です。



【キャラバンサライ時代から続く、イスファハンのチャイハネ】





【イスファハンのスィオセ橋の下にある、歴史あるチャイハネ】






幼少の頃、電卓が不思議でたまりませんでした。

その小さな箱の中身は、いったいどうなっているの?なんて。

その頃から分解グセのあった僕は、裏のネジを外しては戻らなくなって、、(苦笑)

でも、電卓は分解し甲斐がなくて、

緑色の板に細かい部品がチョコッと付いてるだけで、ガックリしたのを覚えています。

それも既に、30年以上も昔の話になってしまいました、、

その頃の電卓を引っ張り出してきて改めて見ると、今とは全然違います。



今の電卓で言うと、例えばシャープの計算ドリル付き電卓なんて、

打ち易くて機能的なのに、異常に安い!

でもデザイン性なんて皆無だし、安っぽいし、ダサい!(←ごめんなさい、シャープさん!)



そんな中、今現在入手可能なデザイン秀逸な電卓となると限られてしまうんですよね。

このブラウンのETS77も、間違いなくそのうちの1つだと思います。

これは1981年発売の、MoMAのパーマネントコレクションにも選ばれたET55をベースに、

生みの親であるディートリッヒ・ルブスが、更に改良を加えてデザインしたものです。

しかし今となっては、いくらデザイン的に秀逸であっても、

使い易さでは、シャープの計算ドリル付き電卓に軍杯があがりそうです(笑)。







日本だと、いくら優れたものがあっても、すぐにモデルチェンジしてしまいます。

国産車のモデルチェンジが、いい例だと思います。

フルモデルチェンジすると、同じ名前でも、全く別物(苦笑)。

このETS77、キーを押した時の操作感など、機能的な部分が改良されたとしても、

アイデンティティーを失うことなく、

ブラウン電卓の歴史を積み上げていって欲しいですね。


ミディアムグレーにピンクのチョークストライプ、、までだったら

たまに見かける配色ですが、よく見ると、

何と何と!ストライプがキラキラとラメってるではあ~りませんか!(笑)



このぐらいのグレーだと、真っ白なチョークストライプよりも、このようなピンクの方が

コントラストが弱く、遠目には目立たず、落ち着いて見えます。



また、このような薄いピンクは

人に安心感、優しさ、上品感を与えますので、

近い距離で話す時には、相手にそういった心理作用が働きます


ただこうしてラメが入ることで、そのイメージに加えて不思議な雰囲気を醸し出します。

好き嫌いが分かれる生地だと思いますが、

パッと見では分からない、このさり気ないラメ加減が僕は大好きです♪



皆さん一般的には派手と思われがちな〝ピンク〟ですが、

マッセアトゥーラでは、特にグレーとの組み合わせでは、お勧めの配色です。

ただし、ハッキリした濃い目のピンクは、目立った遊び感覚的なイメージに変わりますから、

ピンクにもよるんやなぁ~って思って下さいね。





もう1着分だけ在庫あります♪


中学以来、自分的に20年以上続いたヴィンテージLevi’sブーム。

そこから抜け出して〝思い切って〟買った、1本目のリリジョン803が1年半前の事。

自分の中であった〝絶対〟を抜け出すのには、かなり勇気が要りました。

でも今は、その履き心地にノックアウト!

1本目以降、ジーンズブームで数多くがリリースされ、

何も同じものばかり、、と思って何十本と試し履きしましたが、

今のところ、僕の中ではトゥルーリリジョンに勝るものはありません。

今まで3本続いた803から、

今更?されど僕の中では「今だからこそ!」の、初リリースのBigTです(笑)。




今日はKさんにご登場頂きます。

といっても、勝手に使わせて頂いているだけなんですけどね(笑)。

先に言っとこっと、「ありがとうございまーす♪」



人間って、綺麗に前後左右が対称の人って、まずいらっしゃいません。

いずれにせよ、自然体で最も綺麗に見えるように補正をしなくてはなりません。

それは最低限のことで、それに加えて、着る人の思いを如何に表現するかが勝負です。

せっかくなら、長所はデフォルメした方がいいとも思います、、

採寸は、ほとんどアートの感覚で、実に楽しいです♪



先日、お客様Wさんが別のお客様をご紹介下さり、

その方のスーツのフィッティングの時に、「いつも後姿が最高やな!」と言ってもらいました。







お客様から戴くこんな言葉って、テーラーとして仕事をしていく上で、

最高の糧となりますし、改めて「頑張らんと~」って思います。

本当にありがとうございます!

これからも、もっともっと頑張ります!