毎シーズン2着ずつお仕立て下さる着道楽のNさんは、

ず~っと、ダブルブレストのスーツです。

僕が、「たまには気分転換にシングルでもどうですか?」と言うと、

Nさんは、「若い時から色々と着てきて、今の6×2釦のダブルに落ち着いたんや。」と、、

30年に渡る経験の中で行き着いた答え、、重みがありました。

続けてNさん、「最近どこもWのスーツって売ってないやろ、、」とも、、







流行がどうであれ、自分の着たい物、自分に似合うと思う物、

それを手に入れる為にオーダーがある、、

流行に惑わされない〝自分スタイル〟を持つって、格好いいですね♪


スペンサーハートっぽい雰囲気を狙って!

オートクチュールの仮縫にて、ポケットの位置や角度、

それにボタンの位置やウエストの絞り具合や高さを微調整しました。



バストとウエストの寸法の差を表す〝ドロップ寸〟で言うと、

Fさんのこのスーツは〝ドロップ7〟です。

実際のFさんはドロップ6.5ですから、

少しマッチョに!見えるように矯正しました!(笑)





細いネクタイがなかったので、太いネクタイで失礼します~

6.5~7.0cm巾くらいが似合いますよね。




ヴィンテージ好きの、Iさん。

今回はハリスツイードのヴィンテージです。(笑)

かなりヘヴィーウェイトで、当然ながら最近ではほとんど見かけません。



デザインはチェスターフィールドを基本としていますが、

ウエストのウェルトポケットを、斜めのボックスポケットにしたり、

フロントの打ち合いも比翼にしなかったりと、

そのタイトなシルエットと共に、スポーツ感を漂わせました。







バックスタイルにもスポーティー感を演出♪

通常より高い位置にバックベルトを付けて、センタースリットも深く取り、

脚長スタイルに貢献しています。







かなりミニマルタイトなシルエットですが、

生地の、その柔らかな存在感と合わさって、逆に、

それが、凄く愛着感の湧くコートに見えるなぁって思いませんか♪