かれこれ4年のお付き合いになるTさんですが、

「着込んで味わい深くなるような洋服が作ってみたいんです。」と、

今日は従来のビスポクチュールではなく、ハンドクチュールでご注文を頂きました。



生地も、着た瞬間から馴染むイタリアの生地ではなく、

経糸(縦の糸)と緯糸(横の糸)が共に双糸で織り上げられた、

着るほどに馴染んでくる、打ち込みのしっかりとした英国生地を選ばれました。



慣れてない方が、パッと見れば同じように見える洋服でも、

ハンドの割合が多くなればなるほど、着込んだ時にその差は歴然となります。

乱暴な言い方をすると、鍍金か無垢かの違いです。



今までのスタイルを踏襲しながらも、改めて採寸させて頂きました。





ちなみに、ハンドクチュールは仮縫が必要となります。

ビスポクチュールは仮縫なしで、仮縫に相当するフィッティングが可能ですが、

ハンドクチュールの場合は、そのシステムが確立できていないために仮縫をお願いしています。