ロンドンでオーダーしてこられたシャツを
Sさんが、「サイズが違うと思う?」とお持ちになられました。
実際に着て頂いたのですが、確かに普段Sさんが着ていらっしゃるスーツに
合わせると、ボリューム感が違います。ただ、シャツだけで考えると、ジャストサイズです。
これが「ウチのスーツに合わせて欲しいシャツ!」と言わんばかりのサイジングです。
マッセアトゥーラ流に、お客様のご希望に合わせるのか、もしくは
ウチはこれだ!と打ち出すのが良いのか、
各テーラーの方向性です。


マッセアトゥーラは、創業当初から、
『着るか、着られるか。』
『着られるためのスーツは作らない。』
『あなたが、あなたの意思で着るスーツこそが本懐だ。』
を打ち出してきたテーラーですから、ご自身のスタイルをお持ちでない方には
意思で着て頂けるような判断材料を伝えて、その中で成功の洋服作りに導く接客をさせて頂きます。
これを「邪魔臭い」と言われるかどうかは、そのお客様次第ですが、
少なくとも、どういうシチュエーションで着られる洋服なのかだけは教えて頂きたいですね。
その方にとって似合うか似合わないかは、パット見の印象も大切ですけれど、
その方のキャラクターばかりか、その方を知れば知るほど
似合うスーツを作れる事につながります。
ビスポークの本質、ですね。



中縫をご希望され、、
袖の雰囲気も、こんな感じで大丈夫でしょうか?


今回の中縫の目的は、、
ゴージを含め、襟の微妙な調整です。
でも他に中縫のメリットが、、全体に3cmほど痩せられて、、
毎夏こんな感じだそうで、夏サイズに調整させていただく事になりました。
良かったです、間一髪でした(汗。 Nさん、きっと気に入って頂けるシルエットになりますよ!!
今では織られていないEウッドハウスのクレープ素材、ス~ス~と涼しい素材です。




ご自身の結婚式、タキシード(夜の準礼装)と迷われたのですが、
結婚式の後にも使えるようにと、昼の準礼装ディレクターズスーツに決められました。
今回のテーマは、夜の準礼装タキシード風ディレクターズ!です。 昼間でも宴の席ならタキシードでしょう!
でも、、蝶タイを買いに行って、ディレクターズスーツと言うと、怪訝な顔をされたそうです(苦笑。
大丈夫。いいんです!「着るか、着られるか。」で決められた事、自信を持って。

先日も書きましたが、識者は「アカンやろ~」と言うと思います。僕も「ハズシなしで」と言われれば勧めません。
でも、ご自分の結婚式、何をしてもいいじゃないですか(笑。 お呼ばれの時は、失礼のないように
マナーを守れば大丈夫(笑。シルバーベスト、次に必要になる前に生地は入荷しますから。
ディレクターズ用のフォーマルタイも、それまでにお気に入りを見つけておいて下さい。
パティーは主催者より目立ってはいけない!そこだけ押さえておけば大丈夫♪
今回のスーツは、Hさんの考えをシッカリ叶えたスーツになりました。
これからもご自身の意思で、『着るか、着られるか。』です。
Hさん、ご結婚、本当におめでとうございます!
義父さまからのお付き合いで、他人事に思えません(笑。
Hさん、これからもよろしくお願いします!


お友達も、パーティー用にと、、

キャラクターにピッタリのスーツになりました。
パンツは股上浅目のエルポケに、バギーパンツ、上着は襟巾11cmにフラップも極太。
パンツに反して、ジャケットのシルエットはちょいタイト目にしました。
ベストでしっかりクラシックに、、Mさん、新郎より目立っちゃ駄目ですよ(笑!
Mさん、これからもお付き合いの程、宜しくお願いします。




Kさん、ご結婚おめでとうございます!
タキシードだと、後々ご着用のシーンもないだろうと
ディレクターズスーツにされたのですが、結婚式!華やかに!!と、
ピークドラペルにして、今後も宴の席専用の?ディレクターズにしてしまう事になりました。

着るか、着られるか。なので、基本を知って自分流に着崩せば、それでいいんです(笑。
識者に叱られそうですが、「洋服くらい楽しんで着れば、、」そう思います。
招かれる側は「相手に礼を尽くして」合わせないといけませんけど、
今回はご自身の結婚式、ルールは自分で作れば良いです。
Kさん! また奥様と一緒に遊びに来て下さいね。





店頭のマネキンに着せていたジャケットに一目惚れして、即決オーダー下さいました!
柄の出方を細かく指定したいとの事で、通常のラインでは受けられず、
全てを工房内で仕立てるハウスクチュールでの受注
となり、
とても贅沢なジャケットになってしまいました。


Cさんは華奢で、ご希望の馬を入れるのも、
最大幅の位置でも、生地の地の目を通すと入りきらず、
結局5ミリほど広げたことで馬の足を切らずに、縫代から1mm開きで
なんとか納まりました。これは、この右肩だけでなく、右袖の馬や、前裾も同じです。


前裾の馬は、バストダーツの部分に入れると柄がおかしくなるので、
裾の部分に入れると、下の赤い狐が切れるので、苦肉の策が、フラップの柄あわせ!
フラップをめくっても、また同じ柄があるんですよ!
お馬さん3匹は、大変な宿題でした(汗。
でも完成したジャケットを見て大喜びして頂けて、作り手としても最高に嬉しいです!
Cさん、ありがとうございました!




両日ともずっと埋まっていた
20・21日のオーダー会も終わり、今日は僕の仮縫。
型紙は既に出来ているので、今回は生地との対話の為にする仮縫となります。


経糸にウール、緯糸にシルク。
素材が素材だけに、独特のドレープ感ですね。
写真の左の方が色気があっていい感じなので、こちらで調整してもらいます。


一流の技術と、一流のシルエット(マッセアトゥーラ担当!)の融合!
そんな、超離れ業による完成が楽しみなジャケットです(笑。



先日のファッションショーで、
ランウェイを歩いて下さいましたMさん
がお越し下さいました!
このジャケット&シャツにジーンズ、真っ赤のプーマのスニーカーと云うスタイルでした♪




チェレリーニにオーダーされたMさんお気に入りの鞄です。
今日、リネンのシャツをオーダーしにお越し下さいましたので、撮らせて頂きました。
インナーの色に合わせて選ばれたキーホルダーの色が効いてますね!




Tさんがミラノのサルトにオーダーされるのは今回が初めてですが、
僕の方で採寸と打ち合わせを済ませてから、先にミラノに生地を送っておきましたので、
今日のオーダー会では、着せ付けをさせて頂きました。


昨日と今日の2日間、
ミラノの「サルトリアクレセント」のオーダー会にお越し下さった皆さま。
どうもありがとうございました。心から御礼申し上げます。
次のオーダー会はお盆明けを予定しております。
今回ご注文下さった皆さまの仮縫も、
その時にお願い致します。



間に合わず、取り敢えずベストなしで。
ネクタイとチーフも、いい感じの物をご準備頂けてました。
このスーツで、Tさんが代表を務められる日本法人の取引先のレセプションをはじめとして、
日本全国はもちろん、アメリカ本社、色々な場面でご着用頂けるようです。


ちなみに、この生地も御幸毛織の生地で、
ションヘル織機(低速シャトル織機)で織られていますから、
とてもしなやかなのに張り感があり、ふんわりしとた仕立て上がりになります。
ビシッとシルエットが決まるのに、全体的にふんわりしたイメージが醸し出されるから不思議です。
それは、低速織機でゆったり織られている事も1つですが、
生地に光沢が少ない(マット調)ことも、ふんわりと見える理由なのかもしれません。

最近フォーマルをオーダーされる方は、
マットな黒をご希望される方が増えてきたように思います。
今まで『フォーマル、ビジネス、どちらでも使いたい!』と云う事で
マットじゃなく、そこそこ以上の光沢のある黒を選ばれる方が多かったのですが、
そう言っておられた皆さんも、そろそろちゃんとしたフォーマルを!と云う事で買い替えされる方も!

やはり、、こういったフォーマルな黒は、
シャイニーな黒と並んだ時、明らかに品格を感じさせてくれますし、
シルエットが良いと、スタイリッシュな中にも、フォーマルな品格を感じさせてくれます。