ロンドンでオーダーしてこられたシャツを
Sさんが、「サイズが違うと思う?」とお持ちになられました。
実際に着て頂いたのですが、確かに普段Sさんが着ていらっしゃるスーツに
合わせると、ボリューム感が違います。ただ、シャツだけで考えると、ジャストサイズです。
これが「ウチのスーツに合わせて欲しいシャツ!」と言わんばかりのサイジングです。
マッセアトゥーラ流に、お客様のご希望に合わせるのか、もしくは
ウチはこれだ!と打ち出すのが良いのか、
各テーラーの方向性です。


マッセアトゥーラは、創業当初から、
『着るか、着られるか。』
『着られるためのスーツは作らない。』
『あなたが、あなたの意思で着るスーツこそが本懐だ。』
を打ち出してきたテーラーですから、ご自身のスタイルをお持ちでない方には
意思で着て頂けるような判断材料を伝えて、その中で成功の洋服作りに導く接客をさせて頂きます。
これを「邪魔臭い」と言われるかどうかは、そのお客様次第ですが、
少なくとも、どういうシチュエーションで着られる洋服なのかだけは教えて頂きたいですね。
その方にとって似合うか似合わないかは、パット見の印象も大切ですけれど、
その方のキャラクターばかりか、その方を知れば知るほど
似合うスーツを作れる事につながります。
ビスポークの本質、ですね。