マイスターファクトリーの1年目のカリキュラムも終え、
今は、各テーラーに、インターンシップに出ている生徒たちですが、
週に1度全員で、関西一理論派のテーラー(縫製者)S先生の授業を受けています。
業界に向けた講師役ばかりか、労働大臣賞各賞の受賞経験、技能グランプリの優勝経験もある方です。
そのS先生の授業が終わってから、全員が揃った機会に、
生徒達の就職活動の一環として順次、老舗テーラーや企業の皆さんにご来校頂いております。
今回ご来校頂いた企業の皆さんは、
ベトナム・タイ・ミャンマーに工場を持つ企業の皆さんでした。
トップバッターとして、取締役工場長の I 氏から
業界の現状や現場の仕事内容について、興味深い話を聞かせて頂きました。
続いて、責任者や商社の方から、今後の展開など将来を見据えたお話をして頂きました。
最後に、技術指導者として月の半分をベトナムなど現地の指導者として過ごされているY氏のお話です。
今回のご来校は、このY氏から連絡を頂き、
自分たちの考えと、マイスターファクトリーの考え方が似ていると云う事で実現しました。
後継者は、育つと出てくという前提で考えています。
出て行こうとするくらい勢いのある人材でなければ育ちもしません。
出て行かれることを恐れて、業界が何もしなければ、結局は何も前には進まないでしょう。
マイスターファクトリーに集まる講師陣も、
みんな「自分たちの為」に内弟子を育ててきた経験があります。
でも皆んな技術を習得した頃には独立して出てゆく、これだと育てた側としては辛い。
なぜ辛いか、、それは「期待」していたからです。それじゃ期待せず、最初から出てゆく前提で育てようよ!
でなかったら何も前には進まない! これがマイスターファクトリーです。
始めた頃、参加メンバー以外から否定的なことを言われました。
でもそんなこと、全て考えた上で始めた事でしたから、、
Y氏はここに共感され、
自分が技術指導に入っている工場も同じ考えだと話してくれました。
Y氏は、マッセアトゥーラの提携先縫製工場に技術者として勤務されていた時代があります。
そんな経緯でマイスターファクトリーやボイツクラシックアカデミーのホームページを見て連絡を下さったようです。
ベトナムなどアジアで、大量生産型工場の技術指導者として過ごされる以外の
残りの半分は、また別の日本の工場(こちらは日本ではトップクラスの品質を誇る工場)に入り、
日本滞在中の休みを使って、10年以上もの間、
ある有名な先生のもとでフルオーダーの裁断・縫製技術を学んでおられます。
話を、講習当日のことに戻す前に
皆さんにとって、スーツはスーツですよね。何が言いたいか、、
実は、テーラー業界とプレタ(既製服)業界は昔から仲が良くないんです(汗。
テーラー業界は技術を謳うがデザインに疎く、プレタ業界はデザイン優先主義で縫製は簡素です。
見えないトコロに手をかけるのが、テーラーが縫い上げる洋服だとすれば、
既製服のスーツは、目に見えるデザインにお金をかけても、
目に見えないもの(着用感や耐久性)を左右する部分を簡素化するのが一般的な傾向です。
これは何を目指しているかの違いで、善悪を決定付ける事ではありません。
それにしても、まるで水と油なくらい、仲が良くありません。
そんな光景を何度も目にしてきて思うんですけど、
両方を満たせば最高じゃん!と(笑。
何で急にハマっ子!?(爆
講習日当日の出来事ですが、
Y氏とS先生のやりとりをご紹介させて頂きます。
とても有意義な時間を過ごさせて頂き、講師陣も勉強になりました。
S先生:私は100%手縫いでジャケットを作り上げた事があります。
芯のダーツもポケットも、全て手縫いで作りました。
講習会で、そのジャケットに値段を付けていただきました。
7万円~35万円の値段を付けていただきました。
そこで言われた事が、手縫と言われなければ見ても分からない、でした。
分からない物には商品価値を付けられないとさえ言われました。
既製服に携わる皆さんも同じ見方をされると思います。
見える所に価値がある。お台場・本開き・飾り星・裏地・釦など、
見せる手段は、もう出尽くしたでしょう。これから何を目指されますか?
Y氏 :着やすくて、かっこいい服ではないですか?
S先生:それは立体的な服という事ですが、流れ作業で作れますか?
Y氏 :作れます
S先生:それはパターンですか?縫製ですか?
Y氏 :パターンは当然ですが、縫製も関わってきます。
S先生:流れ作業の縫製は、作業員に考えさせないのがスムースに流れる仕組みだと思います。
縫製も関わるとなれば、ロスタイムが発生して生産効率が落ちます。それでも出来ますか?
Y氏 :出来ます
S先生:工場縫製に携わる皆さんはリスクをもって頑張っています。
私も25万円のジャケットを縫いますので、お互いリスクを持って競争しましょう!
ヤナセ:競争ではなく、協力できませんかね?
S先生:協力出来たら良いですね。
良い服とは?の答えは、幾つもあると思います。
日本の「ものづくり」を、考えながらこれからも試行錯誤したいと思います。
最後に、マッセアトゥーラの洋服は、
完成品で50,000円(休止中)~325,000円まであります。
同じ生地を使ってこれだけの差があります。
価格が上がれば上がるほど、着用感が良くなり、長く着ることの出来る洋服になります。
型崩れではない、着てゆくにつれ馴染んでゆく洋服が出来上がります。
手入れ次第で、持ちも随分と変わるので、それなりの
付き合い方(お手入れ方法など)をシッカリお伝えさせて頂きます。
お客様の中には、
仕事用では自分の着たいは洋服は着る事ができないので、工場縫製で出来るだけ費用を抑え、
休日に着る、自分の着たい洋服には、お金をいとわず、仕立てグレードをあげる。
そんな風に使い分けをされる方もいらっしゃるくらいです。
ちなみに、
全縫製グレード(型紙の違い、附属の違い、要するに手の掛け方の違い)において、
20,000円追加で、抜群のコストパフォーマンスを誇るイタリアのキャノニコの生地をお選び頂けます。
今は、各テーラーに、インターンシップに出ている生徒たちですが、
週に1度全員で、関西一理論派のテーラー(縫製者)S先生の授業を受けています。
業界に向けた講師役ばかりか、労働大臣賞各賞の受賞経験、技能グランプリの優勝経験もある方です。
そのS先生の授業が終わってから、全員が揃った機会に、
生徒達の就職活動の一環として順次、老舗テーラーや企業の皆さんにご来校頂いております。
今回ご来校頂いた企業の皆さんは、
ベトナム・タイ・ミャンマーに工場を持つ企業の皆さんでした。
トップバッターとして、取締役工場長の I 氏から
業界の現状や現場の仕事内容について、興味深い話を聞かせて頂きました。
続いて、責任者や商社の方から、今後の展開など将来を見据えたお話をして頂きました。
最後に、技術指導者として月の半分をベトナムなど現地の指導者として過ごされているY氏のお話です。
今回のご来校は、このY氏から連絡を頂き、
自分たちの考えと、マイスターファクトリーの考え方が似ていると云う事で実現しました。
後継者は、育つと出てくという前提で考えています。
出て行こうとするくらい勢いのある人材でなければ育ちもしません。
出て行かれることを恐れて、業界が何もしなければ、結局は何も前には進まないでしょう。
マイスターファクトリーに集まる講師陣も、
みんな「自分たちの為」に内弟子を育ててきた経験があります。
でも皆んな技術を習得した頃には独立して出てゆく、これだと育てた側としては辛い。
なぜ辛いか、、それは「期待」していたからです。それじゃ期待せず、最初から出てゆく前提で育てようよ!
でなかったら何も前には進まない! これがマイスターファクトリーです。
始めた頃、参加メンバー以外から否定的なことを言われました。
でもそんなこと、全て考えた上で始めた事でしたから、、
Y氏はここに共感され、
自分が技術指導に入っている工場も同じ考えだと話してくれました。
Y氏は、マッセアトゥーラの提携先縫製工場に技術者として勤務されていた時代があります。
そんな経緯でマイスターファクトリーやボイツクラシックアカデミーのホームページを見て連絡を下さったようです。
ベトナムなどアジアで、大量生産型工場の技術指導者として過ごされる以外の
残りの半分は、また別の日本の工場(こちらは日本ではトップクラスの品質を誇る工場)に入り、
日本滞在中の休みを使って、10年以上もの間、
ある有名な先生のもとでフルオーダーの裁断・縫製技術を学んでおられます。
話を、講習当日のことに戻す前に
皆さんにとって、スーツはスーツですよね。何が言いたいか、、
実は、テーラー業界とプレタ(既製服)業界は昔から仲が良くないんです(汗。
テーラー業界は技術を謳うがデザインに疎く、プレタ業界はデザイン優先主義で縫製は簡素です。
見えないトコロに手をかけるのが、テーラーが縫い上げる洋服だとすれば、
既製服のスーツは、目に見えるデザインにお金をかけても、
目に見えないもの(着用感や耐久性)を左右する部分を簡素化するのが一般的な傾向です。
これは何を目指しているかの違いで、善悪を決定付ける事ではありません。
それにしても、まるで水と油なくらい、仲が良くありません。
そんな光景を何度も目にしてきて思うんですけど、
両方を満たせば最高じゃん!と(笑。
何で急にハマっ子!?(爆
講習日当日の出来事ですが、
Y氏とS先生のやりとりをご紹介させて頂きます。
とても有意義な時間を過ごさせて頂き、講師陣も勉強になりました。
S先生:私は100%手縫いでジャケットを作り上げた事があります。
芯のダーツもポケットも、全て手縫いで作りました。
講習会で、そのジャケットに値段を付けていただきました。
7万円~35万円の値段を付けていただきました。
そこで言われた事が、手縫と言われなければ見ても分からない、でした。
分からない物には商品価値を付けられないとさえ言われました。
既製服に携わる皆さんも同じ見方をされると思います。
見える所に価値がある。お台場・本開き・飾り星・裏地・釦など、
見せる手段は、もう出尽くしたでしょう。これから何を目指されますか?
Y氏 :着やすくて、かっこいい服ではないですか?
S先生:それは立体的な服という事ですが、流れ作業で作れますか?
Y氏 :作れます
S先生:それはパターンですか?縫製ですか?
Y氏 :パターンは当然ですが、縫製も関わってきます。
S先生:流れ作業の縫製は、作業員に考えさせないのがスムースに流れる仕組みだと思います。
縫製も関わるとなれば、ロスタイムが発生して生産効率が落ちます。それでも出来ますか?
Y氏 :出来ます
S先生:工場縫製に携わる皆さんはリスクをもって頑張っています。
私も25万円のジャケットを縫いますので、お互いリスクを持って競争しましょう!
ヤナセ:競争ではなく、協力できませんかね?
S先生:協力出来たら良いですね。
良い服とは?の答えは、幾つもあると思います。
日本の「ものづくり」を、考えながらこれからも試行錯誤したいと思います。
最後に、マッセアトゥーラの洋服は、
完成品で50,000円(休止中)~325,000円まであります。
同じ生地を使ってこれだけの差があります。
価格が上がれば上がるほど、着用感が良くなり、長く着ることの出来る洋服になります。
型崩れではない、着てゆくにつれ馴染んでゆく洋服が出来上がります。
手入れ次第で、持ちも随分と変わるので、それなりの
付き合い方(お手入れ方法など)をシッカリお伝えさせて頂きます。
お客様の中には、
仕事用では自分の着たいは洋服は着る事ができないので、工場縫製で出来るだけ費用を抑え、
休日に着る、自分の着たい洋服には、お金をいとわず、仕立てグレードをあげる。
そんな風に使い分けをされる方もいらっしゃるくらいです。
ちなみに、
全縫製グレード(型紙の違い、附属の違い、要するに手の掛け方の違い)において、
20,000円追加で、抜群のコストパフォーマンスを誇るイタリアのキャノニコの生地をお選び頂けます。