昨日の休みに目処を付けて帰った中山君、
今日も朝早くから、Tさんのベストを縫ってくれています。
せっかくの表地の伸びを裏地が止めないようにと、躾を打っているところです。
この生地は低速織機で織られているので、しっかり打ち込まれているのに、とても弾力性があります。


躾が打ち終わったら、せっかくの伸びを消さないように、手縫で仕上げます。
何とか週末のお渡しに間に合いそうです。これでほぼ目処が立ったので次の仕事に掛かります。
穴掛かりは当日の朝からするそうです。大丈夫か!?確かに次の仕事もお渡し期限が迫っているんですけどね(汗。




中山君、今日は休みで昼ビールの日なんですけど(笑、
週末にお渡しが重なっているので、出てきてベストを縫ってくれています。
なので、いつもスーツを着ている?中山君ですが、今日はジョンスメのサマーニットです(笑。


半身だけ出来ました!


作り芯にも、随所に工夫が!!


目処がたてば、早めに切り上げて銭湯に行って、
明るいうちから、まったりと屋台にでも飲みにいってきて下さい(笑。



福井のNさんの盛夏ものスーツ。
クラシックですが、爽やかな雰囲気がします。
今では織られていないEウッドハウスのクレープ素材です。
とても軽くサラサラとした肌触りで、復活して欲しい生地の1つですね。
Nさん、お好みの雰囲気に仕立て上がったでしょうか?着込むにつれ、良い皺が生まれ、
どんどん馴染んでくるので、その皺をプレスで押さえ込まず、その自然な表情を楽しみにしていて下さいね!




東京のMさんは、いつも艶シャツに艶パンツ。
微妙な色、生地の質感を大切にされる方で、極上素材を選ばれます。
この3枚のシャツも、テスタの170双、カンクリーニの170双、アルビニの170双 です。
シンプルだけど、色と素材にこだわったMさんらしい選択です。
またいい素材を見付けたら連絡させて頂きます。




以前、フランスでご購入されたという
BOSS(セレクションライン)のカシミアジャケット。
雰囲気を消さないよう体に合わせ、更に着心地チューンナップをします。


さすがラインを大切にするプレタ、
見た目の雰囲気を重視して、肩線に皺が入らないように、
イセ込んだ後に、肩線前身側ばかりか、後身(イセ込み側)も接着芯で固めてあります。


雰囲気を変えない範囲で、出来る限り着心地を良くするように外せるものは外させて頂きます。
テーラード、それも特にイタリアでは、
そういう皺も手で作った匂い(証し)として『美しい』と捉えられますが、
デザイン(カッティング)が重視されるプレタポルテの服では、
そういった手の匂いを極力排除し、スマートさを求めた物作りがされている気がします。


 

Cさん、ありがとうございます。
これで、この夏の主役は間違いなしですね!




今日、届いたロンドンストライプのシャツ地。
英国のシャツファブリックメーカー『acorn(エイコーン)』製なんですが、
トーマスメイソンにいたチャットバーン氏が、1975年に英国ランカシャーで創業したメーカーです。
今も、昔ながらの低速織機を使ってシャツを織り続けているメーカーです(一部は高速織機に変わっていますが)。


英国、ランカシャー、低速織機、、で、皆さんは何をイメージしますか?
ここで気付かれた方は、余程の歴史通か、洋服好きか、メイカーズを読まれた方でしょう(笑)。
そうです!どれも産業革命のキーワード。以前、産業革命について簡単に書いた事があるので、読んでみて下さい。
ちなみに、英国のシャツ地として有名だったトーマスメイソンもランカシャーに工場があったのですが、
今、その跡地は倉庫として貸し出され、イタリアのアルビニ傘下
に入りました。
Sさんがお選びになられた、この『普通のロンドンストライプ』も
低速織機で織られた生地で、1ヤード巾(92cm)です。



昼間、お客様のいらっしゃらない時に、
BarHIRAMATSU の平松さんと話す事があるのですが、
話してる時に凄い箱が届いたので見せてもらいました。やっぱり箱が凄いと中身も凄い!

アイラ島のボウモア村にあるスコッチウイスキーの蒸留所で作られるお酒、その名もボウモアです!
アイラモルトの中でも有名な銘柄なので知っておられる方も多いと思いますが、
今日、BarHIRAMATSUに届いたのは、そのボウモアの中でも
最高級ラインナップ『トリロジー』シリーズの中の『ホワイトボウモア(1964年蒸留43年熟成)』で、
このシリーズには他にも『ブラックボウモア』『ゴールドボウモア』もあるそうです。
ちなみにマッセアトゥーラにも普通のボウモアは置いてます(笑。
以前にも入荷していて、これで3本目だとか。


シャルトリューズは、本来はフランスのお酒ですが、
一時期スペインのタラゴナで作られていた時代のモノをタラゴナシャルトリューズと呼ぶそうです。
今では蒸留所さえも存在しない、もうほとんど残っていない超希少品らしいです。
こっちが主役か!?と真ん中に映ってるラスティーネイルは、
スコッチとドランビュイのカクテルなんですが、最初からこんなのがあったとは!
以前アイルランドに行った時は、
アイルランドなのでミスティーネイル(アイリッシュウィスキー+アイリッシュミスト)って言ったんですけど、
バーテンダーさんがスコティッシュだったので、笑顔で叱られたんです(笑。
で、結局ラスティーネイルと両方作って下さいました。


どちらもBarHIRAMATSUのお客様からのご要望で、平松さんが探し出してきたそうです。
世界中に平松さんのバーテンダーの仲間がいらっしゃるからこそですね!
僕も海外で活躍している仲間にいつも感謝してます。



GW前にお渡しだったHさんが、
ワンピースを着て、遊びに来て下さいました。
可愛いカーディガンも見付けて、合わせて下さっています!!
めっちゃくちゃチャーミングです、いつも素敵に着ていただけて、嬉しいです。
このワンピースの新緑のみどり、透明感と云うか清涼感のある色で、吸い込まれそうな気がします。


若干のサイズ調整をご希望の上、新たに1着オーダー下さいました。
仮縫で合わせていたのですが、実際に着てみられて、見えてくる事もありますね!
次のワンピースは、お誕生日に着て行かれるそうです。

僕が子供だった頃(1970年台)は、
デパートに行く為の洋服を買ってもらった世代ですから、
今じゃ草履でデパート、、なくらい時代も変わってしまい、何となく複雑な心境。
僕たち家族は今でも旅行に行く前はそうですから(笑、Hさんのような『仲間』に出会うと嬉しくなります!
洋服を買うって必要に迫られてじゃなく、気分を高める為でありたいです。




ロンドンでオーダーしてこられたシャツを
Sさんが、「サイズが違うと思う?」とお持ちになられました。
実際に着て頂いたのですが、確かに普段Sさんが着ていらっしゃるスーツに
合わせると、ボリューム感が違います。ただ、シャツだけで考えると、ジャストサイズです。
これが「ウチのスーツに合わせて欲しいシャツ!」と言わんばかりのサイジングです。
マッセアトゥーラ流に、お客様のご希望に合わせるのか、もしくは
ウチはこれだ!と打ち出すのが良いのか、
各テーラーの方向性です。


マッセアトゥーラは、創業当初から、
『着るか、着られるか。』
『着られるためのスーツは作らない。』
『あなたが、あなたの意思で着るスーツこそが本懐だ。』
を打ち出してきたテーラーですから、ご自身のスタイルをお持ちでない方には
意思で着て頂けるような判断材料を伝えて、その中で成功の洋服作りに導く接客をさせて頂きます。
これを「邪魔臭い」と言われるかどうかは、そのお客様次第ですが、
少なくとも、どういうシチュエーションで着られる洋服なのかだけは教えて頂きたいですね。
その方にとって似合うか似合わないかは、パット見の印象も大切ですけれど、
その方のキャラクターばかりか、その方を知れば知るほど
似合うスーツを作れる事につながります。
ビスポークの本質、ですね。