今日は英国風、
今日はイタリア風と
様々な装いを楽しまれる船場のOさん。

今回はフランス『風』を楽しみたいと云うことで
フランスのデザインをデチューンして特徴として加えてみました。


全体としてみますと、
イギリスの構築的な仕立てを基本としていますが、
縫製はイタリア流の柔らかなものです。
手縫とは云え、できるだけ手の匂いは排除する方向で縫っています。
でも手の匂いはプンプンとしていますね(笑。
同じテーラードでも、プレタとは作りが全く違いますから、
この辺り仕方ないというか、これでいいんです(笑。


マッセアトゥーラで仕立てさせて頂くスーツも、
今回で英仏伊と3国出揃いましたが、
Oさんにお似合いなのはフランスじゃないかなと思います。

肩傾斜が強く、
若干狭目の肩巾のOさんには、
コンケーブされたショルダーラインにビルドアップされた袖山が
とてもエレガントに映っていると思いました。
今後は、さらにこのテイストをデフォルメしたいなと企んでいます(笑。
コンケーブにビルドアップと云えば、、、
バーリ(アドリア海側のイタリアの港町)のシャマットもお似合いになられると思います。


ちなみに、、以前、
フランスのタイユール(英国はテーラー、伊太利亜ではサルトリアと呼びます)
カンプス・ドゥ・ルカを訪問させて頂いたり、
まだ鈴木健次郎さんがヘッドカッターをされていた頃の
フランチェスコ・スマルトを訪問させて頂いた時に、その特徴を教えてもらいました。

イタリアを初め、
今まで見てきた各国の『風』は取り入れますが、
各国のコスプレにならないよう、その方に似合う背丈や肩巾、肩傾斜など、
着る方にとって何が似合うかを考えて造形する事が最も大切、というマッセアトゥーラの軸で、
いつも、『風』を取り入れています。