Mさんのスーツ、何とも言えない色です。

ここまで〝深い〟紺色は初めてといっていいくらいです。

Mさんが仰るように〝青みがかった黒〟と表現した方がシックリきます。



店内で撮っても黒にしか写らないので、

外で撮らせて頂きましたが、微妙な部分まで伝わらないですね。

※袖丈ちょい長いので、お預かりして調整しますね。





店内でフラッシュを使ってみると、

ビッカビカモヘアなので、反射して色が飛んでしまいました。

それでも、こちらの写真の方が、何となく伝わっているような気がします。

たかが紺色、されど紺色、、面白いですね。





ちなみにこの生地は、ビンテージとまではいきませんが、

20年ほど前の〝ジョン・クーパー〟です。

か・な・り、の高級素材ですね。






こんな部分にネームを入れてみました。

パンツを穿き、ボタンを留めるたびに見えますね。

検品、糸クズ処理をしてから、月曜日到着で発送させて頂きます。(笑)

これは、、僕たちにしか分からない〝秘め事〟ですね。(爆)





ちなみに、このボタンはナポリで買ってきたものです。

ガレッシのコロッツオですが、厚みがシンプルに抑えられています。

ミディアムグレーのパンツに程よいコントラストで馴染むので使わせて頂きました。






7年振りでしょうか、久々にチェンジポケットの重ね付けです!

Mさんからオーダー頂くシルエットは独創的ですが、

今回「他に何かある?」って聞かれて、、





パンツの裾も、膝が22.5cmなのに、裾が27.0cmあります。

トムフォード時代のサンローランのリヴゴーシュを彷彿とさせますね♪

だって寸法も、ほぼ同じですから。(パクリ?)

そして、そんなシルエットに合わせる袖も、かなり強烈なフレアーなシルエット。



生地も、画像では巧く表現できませんが、

ここまで光沢のあるソリッド(無地)感って珍しく、目を引きます。

このソリッド感が、なんとも直線的でシャープなイメージを生み出します。





Mさん、プルミエールクラッセへのご出展おめでとうございます。

普通は2年待ちなのに、申し込んでいきなりですか、、

世界を舞台に、、いよいよスタートですね。

益々のご発展を祈念しています。






機密ルートで仕入れた、ジム・トンプソンの玉虫シルク。

あ~、空港から出た瞬間の、あの纏わり付くようなムッとした熱気が忘れ、、

ややこしい嘘つくなって!(爆)



ジム・トンプソンはアメリカの建築家で、

二次大戦末期に陸軍の情報将校としてタイに赴任したそうです。

美術的センスのあった彼は、大戦が終わってからも、タイ(バンコク)に残り、

Thaiタイシルクの発展に尽力し、

その結果として、巨額の富を得たそうです。







彼の成功要因は、それまで家内工業であった伝統的な手織りのThaiシルクに、

彼の建築〝家〟としての、欧米の華やかなデザインを取り入れ、

オリエンタルホテルの内装を手がけたり、

有名なミュージカル、『王様と私』の衣装を担当するなどし、

結果、Thaiシルクの名を世界に広めたそうです。



この生地を使って、どんなシャツが生まれるのか、、

Tさん、今回は少し?大胆に!?遊ばせて頂いても宜しいですか?(爆)






2003年の春から少しずつ提案するようなった〝フレアー袖〟です。

そして昨年の秋冬から、更にバージョンアップして、

2cmの傾斜をつけるようになりました。







Fさんのこの袖は、肘とのバランスもあってか、

そのフレアー感は更に印象的に、そしてエレガントに見えます。



Fさんのお好みで、袖釦は重ねています。

この〝イタリアの陽光とイギリスの陰影〟的なスーツは、

まさに、『着るか、着られるか。』ですね、、






今年、I さんにお選び頂いたコードレーンのスーツです。

ユーロテックスのポリ混なので、そう皺も気にせずガンガン着て頂けます。

前から何度もブログで書いてますが、

コードレーンでポリ混なんて邪道!って思われる方、以前の僕も含めてですが、

一度着てみると、その気楽さに病みつき!なのは歳のせい!?(苦笑)

というか、皺になり過ぎず、むしろエレガントな感じがします。







カチョッポリのコジモ氏曰く、

ナポリでは(イタリアでは?)ポリ混素材の方が一般的だとか、、

確かに、英国製やイタリア製の生地メーカーのほとんどが、

綿ポリのコレクション展開ですね。



そんなI さんのジャケットはナポリスタイルで、

垂れ綿を〝こんもり〟と盛った丸みのある〝ナポリ袖〟にしてあります。

着込んでいく内に、この袖がどんな表情に変わってゆくか、、

きっと着る人に馴染んだ表情に変わってゆくんでしょうね、、楽しみです。

選ばれた白蝶貝(マザーofパール)の釦も綺麗に納まってますね。

I さん、ダイアリーネタご協力ありがとうございます。






大阪のKさんのアンコンジャケットです。
この裏地のセレクト、正解!
ネームの色も裏地に合わせました。




これは、本日の発送をお約束させて頂いていた東京のTさんの、
コードレーンのスーツ、綿素材にポリ混で快適♪




もう1着、東京のOさんのスーツがあったのですが、
先程のKさんに、その発送準備の間お待ち頂いて、何とか間に合いました。


今日は(も?)皆様に、ご迷惑をお掛けしました。
もう少し、ゆとりのあるスケジュールで仕事を進めるよう心がけます。
今後とも、今回の皆様の寛大なお気持ちに甘える事なく、
心がけますので、宜しくお願い致します。





今日お渡しのAさんのスーツです!
せっかくご協力を頂いたのに、僕の写真のせいで、雰囲気が伝わりません。
華やかなナス紺地に、パープルのピンストライプが入ったスーツです。
合わせられたシャツは、ストライプとほぼ同色のソリッドタイプ。
極めつけはパープルグラデーションのレジメンタルタイ!!
全身を、紺~パープルのグラデーションでまとめられていて、とても綺麗です。


で、、今日の話題はそういう事ではなくて(笑)
この、フロントカットです。




これはAさん自ら線を引かれたラインを使っています。
更にそのラインを、Aさんのお好み通り〝逃がさず〟ストレートに落としています。
ちなみにパンツは、Aさんご定番のフルフレアータイプで、
膝23cm、裾28cmです。


そして次ぎ、今日の2着目で~す♪
Yさんお気に入りの、
自前の『ストラネス』のテーラードジャケットのフロントカットを
そのまんま、コピーしてしまいした。(笑)
ほぼ直角に近い独特のフロントカットは〝逃がさず〟ストンと落としています。


それとは対照的に、バストラインは、よりグラマラスに見せるため、
ラペルの返り線が外側に開くよう細部を調整しています。
女性の場合、逆に、、
ラインを隠して欲しい方もいらっしゃると思いますので、ご相談下さいね。




蛇足ですが、、
第二ボタンからバストのアウトラインに沿って、脇から肩先を目掛けて、
ボリューム感のある、綺麗なドレープが出ていますね♪


Aさん、Yさん、
ご協力、どうもありがとうございました!





Mさん、いつもありがとうございます。
今回も、かな~り個性的な生地をお選び頂きました。
普通のチョークストライプのように見えますが、
なんと!線の1本1本がマーブル模様?になっているんです!(笑)




押し出し感も満点です!
僕もこんな生地、初めて見ました。(笑)
お帰りの際に、「また面白い生地が見付かったら連絡下さいね~」とMさん。
季節や必要性の有無に関係のない、こんなオーダーの仕方って、
いかにもオーダーらしいですね。







Oさんのヴィンテージのサマーキッドモヘア60%混は
シャープな生地に、敢えて爽やかに大人っぽい無邪気さを加えました。
ボタンはガレッシのコロッツォ(ナット)のナチュラル色を使い、
それに合わせてステッチとボタン穴もオフホワイト!
カンヌキも最近のMasseで主流の?線閂ではなく、D閂にしてあります。




今回のこの配色、実は2年前、
ナポリのマリネッラのサロンで見たコートからヒントを得ました。
コートなので冬物ですが、ナポリのカラッとした空気には合ってるんですよね。
軽く見えそうで、軽さとは違う何かを感じたんです。(笑)




パンツもベルトループを外してサイドアジャスターにして
ウエスト周りをシンプルにまとめ上げています。
股上も浅いので余計スッキリします。




最近では、ステッチの色を変える事は滅多にありませんが、
それでも今回ばかりは大人っぽくまとまる気がしてやってみて大正解!
ただし僕が着ると、まんま〝ガキ〟〝イチビリ〟ですので悪しからず。(苦笑)
メ○○デスと同じですね、、所詮は、着る人次第って事ですね。