ハウスクチュールの、長く着て頂ける本格的な作り方ですが、
シルエットはかなり今風の細身でのご希望です。
クラシックな素材にクラシックな柄。
色とシルエットは現代風に。
いい感じです♪




メローラの50オンスタイ
Cucita a mano(クチータ ア マーノ)
英語で、Cucita(sewn) a(by) mano(hand)となりまして、
日本語では、ハンドソウン(手縫い)ということです。

主にソリッド(無地)を中心に15本ほどですので、ご興味ある方はお早めに。
ノットの緩みに悩まされている方は、このタイはお勧めですよ。
・大剣:9.0~9.5cm
・長さ:145~148cm


以前から色々と買い付けていますが、
メローラは、念願叶って、今回が初めての入荷です。




モーニング、格好いいですね~

お写真の時のパンツ丈の見え方にも気を配り、、

ウエストの絞り位置や丈など、全体を見つつ調整していきます。

全体のバランスはいかがでしょうか。もう少しウエストの絞りが強いほうが、、
袖も、肘の辺りで少し絞った方が良いでしょうか。やり過ぎてもエレガントじゃないですし、
足らなくても野暮ったくなりますし、、この辺のバランスの組み立てを期待してお任せ下さったのですから、、
Hさん!心地よいプレッシャーでーす!!(笑

フロントカーブを変化させ、少しエレガントさを加えましょうか、、少しスポーティーかな。

ネクタイは10年近く前、ご長男さんのご結婚式で使われたブリオーニだとか。
巾もたっぷりとしていて、肉厚なシルクが良い雰囲気です。
完成までに微調整を入れさせて頂きますので、
もう一度お付き合い下さいね。




フォーマルコーナーにあるモーニングの堅さが好きじゃなく、
イタリアのB社やK社、V社も見に行かれ、マッセアトゥーラにお任せ頂くことに。

お好みのスタイルになるよう、
生地の選定、各仕様の打ち合わせも済んで、いよいよ裁断まできました。

お好みの造形になるよう生地はイタリア製を選定、

芯の組み合わせも、すべては柔らかなドレープが表現されるHさんご希望の完成形のために。




ハウスクチュールの、スッキリしたスーツ。
ハウスクチュールはお客様のご希望で様々な雰囲気・匂いの洋服に仕立てさせて頂きますが、
Hさんのご希望は、スッキリ&シュパッとしたシルエットです。
とは云うものの、着込んだ時に生地に自然な皺が残るような作り方をしています。
これも、5年後10年後が楽しみなスーツです!




1枚毛芯+毛芯パッドで、柔らかく軽く。
ジャケットの存在自体からも柔らかさが伝わってきます。
Fさんらしい、スッキリ優しい雰囲気のジャケットに仕上がって大満足です。

もう1着、NAVYベースに12cm×10cm程の白いウインドゥぺーンのジャケットも
オーダー頂いたのですが、こちらは画像を撮り忘れました(汗。Fさん、次回また撮らせて下さいね。



今年の春先に完成したジャケットを着て、襟とカフの取替えでOさんがご来店下さいました。
手作り感とモード感を併せ持つ、独特のオーラをまとったジャケットです。
懲ったカッティング、かなり捻られクシャッとした長めの袖、
パッチポケットも、とても凝った作りです。

Oさんご希望の仕上がりのイメージになるよう、
手で洗って自然乾燥させ、様子を伺いつつ洗濯機で洗ったり、
タンブラー乾燥したり、また手で洗ったりを繰り返してイメージに近づけました。。

完成までの経緯は、こちらからご覧いただけます。
味わい深い、総手縫のジャケット。(2014年3月8日)



今はもう織られていない、
英国のリアブラウン&ダンスフォード(LBD)の
ロブテックス(ROBTEX)と云う銘柄のバーズアイ(19oz600g弱)
こういう生地、最近なかなか手に入りません。このROBTEXも既に廃盤になっています。


存在感のある生地が、芯の存在を忘れさせてくれるほど、
柔らかく、軽く仕立てさせて頂きます。


背中側も、いい表情です。
まさに「男は黙って背中で語る!」ですね(笑。
Nさん、夏真っ盛りですが、今から完成が愉しみなスーツですね。
でも本当の完成は、、Nさんが着込んで馴染ませて下さった5年後10年後だと思います。
普通に見えるこんな生地ほど、着て頂く方の積み重ねが差となって現れます。




お客さまのイメージをカタチにする。
出来るところと出来ないところを正直に伝える。
そしてイメージにズレが起きないように、質問攻めにします(笑。
場合によっては仮縫でイメージの再確認をして頂きます。

Aさんのイメージをビジュアルでお伝え頂きました。
マイケルタピア、ブリオーニ、ベルベスト、ボリオリ、、などなど。
全く異なる印象のブランドですが、どの画像にも共通するポイントをピックアップ。
その中から共通項の多い2枚の画像を選んで打ち合わせ!
1枚目の画像は『ベルベスト』です。


これらの画像から受けるイメージを、Aさんに言葉にして頂くと、
◎Vゾーンが適度な深さの2つボタン
◎不変的なデザイン(長年着ることができる)
◎ラペルの返りはフックラ、そしてふんわりしている
◎全てとは言いませんが、大体の人が見ても細過ぎず太過ぎず
ということで完成したのがこちらです。構築的ですが袖山は丸くナチュラルに。
全体のバランスを考えながら、フロントのカーブやディティールを、できるだけイメージに近づけました。
オーダーですから更に、それらを「Aさんに似合うように」調整しなくてはなりません(汗。


2枚目は『ボリオリ』のスーツ。構築的な雰囲気は多分HAMPTONでしょう。
頂いた画像が少しずつ違うので、全体から感じ取れる統一したイメージを汲み取ります。
それらを僕の言葉にしてAさんに投げかけ確認し、お互いのイメージをチューニングしていく作業をします。


良い物が出来れば幾らでも!じゃなく、
ご予算は、10~15万、出来れば13万台ということで
探してご提案させて頂いたものが、135,000円と155,000円でした。
135,000円の方はイタリア製の光沢のある綾織の生地で、オールシーズンタイプ。
155,000円の方は昔ながらの日本の黒で、低速織機で織った奥ゆかしい底艶のあるマットブラック。
結局Aさんがお選びになられたのは、155,000円の『日本の黒』です。(最近になって、僕も同じ生地を着ています)
*税別表示


こういうやり取りをしながら、終わった頃にいつも気付く事があります。
それは、ご希望されるスーツとご本人から受ける印象がピッタリ合っているってことです。
これは、僕が今まで15年、この仕事を通じて確信を持ったこと。
洋服作りにご協力頂きありがとうございました。
Aさん、長くご愛用頂けますように!


FIAT500が着ているもの、、
それはスコットランド発祥のクラシックな柄(笑。


こちらはOさんのスーツ。
クラシックで、僕も大好きな柄です。
スーツを誂え始めて、まだ10着そこそこの頃にオーダーしました。
会社に入って、2年目辺りだったと思います。


クラシックな柄なのに、当時の僕は、
黄のロイヤルオックスフォードに、エトロの黄ペイズリー柄のタイでした。
それを見たデザイナーのOさんが「エトロのスーツ?」って聞いてきたくらい、クラシックな柄なのに、
合わせ方次第でモダンにも変身するから、この柄は面白い(笑!

ホワイトデニムの上に、
ジャケットとして着て頂いても洒落てます!
アイテムやコーディネート次第で、
クラシックにもスタイリッシュにも使える万能柄ですね!!


最後に由来を簡単に、、
☆日本:千鳥格子(ちどりごうし)と呼び、
     千鳥が連なって飛んでいるように見える事が由来。
☆英国:ハウンド・トゥース(hound tooth)と呼び、
     hound=猟犬、tooth=歯で、「猟犬の牙」が名前の由来。
☆仏伊:両国ともピエ・ド・プール(pied-de-poule)と呼び、
     pied=雌鳥(めんどり)、poule=足で、「雌鳥の足」が名前の由来。
     大き目の千鳥柄は、別にPied-de-coq(ピエ・ド・コック:雄鶏の足)と呼びます。

色は白×黒が古典的で一般的な配色ですが、色の組み合わせや大きさはさまざまです。

また、元々はスコットランドの伝統的な柄で、
スコットランドの氏族をわかりやすく分類する役割があります。
タータンがハイランド地方の氏族を分類する柄なら、ハウンドトゥースはローランド地方。
200年前には、既に存在していたようです。

日本でも、千利休が好んで茶道具などに取り入れたようで、
茶道の世界では『千鳥格子』のことを『利休間道』(りきゅうかんとう)と呼ぶそうです。
ちなみに間道(かんとう)とは、
縞文様のある裂(布)の総称で、縦縞・横縞・格子縞があります。