透けたリネン素材に使う芯には、
毎度のことですが、頭を悩ませられます。
少しでも影響を受けないよう、微妙な作業が必要です。




リネンのカーゴパンツが出来上がってきました。
足元にホワイトバックスを履き、半日ほど着て戻ってきて下さいました。
気に入っておられる既製のカーゴ2本をお持ちになられ、そこから良いトコ取りで型紙を起こし、
丸縫いさせて頂きました。股上もお気に入りの深さに調整させて頂きましたので、着用感も抜群と言って頂きました。
僕も同じデザインでオーダーしたいと、思わずお願いしてしまいました。
長身のOさんのように似合うかどうかは別なので(汗)、これはワルアガキですが、
ヒザの絞り位置やサイドポケットの位置を上にズラし、少しでも足なが~に見せてもらいます。(笑)
それにしても、フレアー感もあってか、かなり格好いいです。




綿ヴォイルのシャツです。
ザックリ粗目に織られ、カジュアル感サイコーです。
シャリッとした麻のような風合いですが、麻のような皺は出ませんので、
あの皺感が苦手って人には、是非試して頂きたい夏の生地ですが、透け感だけは我慢!?
 

ヴォイルとは、
女性の顔を隠す「ベール」に相当するフランス語が語源となっているようです。
糸を強く撚って表面をガス焼きしているので、均一でムラのない表情が、涼しげな天然清涼素材です。



Kさんが気に入っておられるスタイルは、今では店頭に並んでおらず、
「最近は細いものばかりですね、、」という事でお越し頂き、オーダーされました。
結構ゆとりを持たせて、そのKさんお気に入りのスーツと同じようなバランスで作らせて頂きました。
全体にゆとりを持たせつつも、フロントをかなりコンパクトに収め、そこでお気に入りのスーツを表現してあります。
 



フロントをコンパクトに設計し、さらに引っ張り皺を出してスタイリッシュ感を表現し、
肩はHさんの傾斜角に合わせずイカリ肩にし、しかしコンパクトにすることで威圧的ではない男っぽさを表現。
 

シャイニーな生地は、数多くのコレクションブランドでも使われています。


こんなディティール、見覚えのある方も多いのでは、、


ボタンもシャイニー!


パンツのラインの微調整も大成功で良かったです。
仮縫段階で微妙なラインは見えてこないので、完成後に修正して正解だったと思います。
とても楽しい仕事をさせて頂けましたこと、改めて御礼申し上げます。


坂東玉三郎さんが舞台で着ていらっしゃったと言う着物から
インスパイアされてオーダーに至ったという配色のカセンティーノです。
肝心の裏地を撮影させて頂くのを忘れましたが、真っ赤な裏地が、まさに玉三郎style! 


色使いだけでなく、styleにもMさんのご希望が生かされています。
背中全体を1枚の生地で、プレスもそこそこ軽く仕立てあげ、歩くたびにフワフワとなびきます。


仮縫いでタックの分量や位置を調整させて頂いたおかげで、バランスよくまとまりました。
色々と細かな調整にお付き合い頂いたMさん、職人さん、
どうもありがとうございました!




ポールスチュアート好きのOさんからオーダー頂いた
英国ランカシャーにあるacornの綿×ウール素材のシャツです。
レディースのドレスシャツで、ウール混は最近あまり見かけなくなったとか、、
気に入って頂けるシャツが出来上がり、作り手側としても大変嬉しく、ありがたい事です。
Oさん、いつもいつもありがとうございます。普通に家でガンガン洗って着て下さい。

 

Nさんから、お名前入りのベルトをオーダー頂きました。
バックルは、シルバー製の物をお持ち込み頂きました。(写真撮らせて頂くの忘れました) 
芯もシッカリした伸びにくいシナヤカな革を使っていますので、ウエスト周りへのアタリが柔らかくなります。





少し前に撮らせて頂いた、Oさんが昨年オーダーされたVEST&SKIRTの2ピース。 
ご自身の気に入ったシルエットを明確にお持ちのOさんは、生地だけ選んで、いつもの型紙でオーダー。


背中も共生地で作らせて頂きました。
ご自身のお好きなスタイルをお持ちのOさんらしいお洋服です。




Sさんのウール×リネン素材(EuroTex)のジャケットの仮縫。
ビスポクチュールでオーダーして下さっていたのですが、今回はナポリクチュールで。


ボディには少し小さいサイズなので、ビタビタに見えますが、
実際に着て頂くと、、ほど良くドレープのある、エレガントな雰囲気です。
仕立て上がりが楽しみなジャケットです。