Nさん、白無地ばかりご注文下さいました。

双糸使いの200番~120番まで、5段階に分けて一気に5枚(笑)。

その理由をNさんに聞いたところ、

耐久性、着心地、アイロンの掛けやすさにどれほどの差があるのか、、

色々な角度から見て、コストパフォーマンスを決める!です。

研究熱心というか、いつも愉快なNさんなのでした。



Nさんのご期待に沿えるよう、洗濯による個体差が出ないよう

今朝、未だ夜が覚めやらぬ時間に起きて(笑)、

お風呂場で5枚同時に熱いお湯で揉み洗いし、乾く前に一気に5枚連続アイロン!



マッセアトゥーラのシャツ、何故裁断前に揉み洗いするのか、

その理由は、昨年12月27日のブログで紹介させて頂いておりますので、

是非ご覧になって下さい。




間物のスーツを作られる方は、一緒にベストを作られる方が結構いらっしゃいます。

どこへ行っても冷暖房が完備された環境では、

間物イコール、オールシーズン的なイメージが強いせいか、

合物を冬に着る〝暑がりな方〟も多く、その場合はベストを着て調整されます。

今日お渡ししたKさんのベストは、背裏は色目を抑えて、

裏地を少し明る目にされました。

ウエスト尾錠は、上着の裏地を傷めると云う理由と、もう1つは

オーダーっぽさを出すために省きました(笑)。

プレタだと、ほとんど付いてますからね。

ただ、腰の位置を高く見せるという意味では、付けた方が視覚効果は狙えますが、

僕は、尾錠はない方がエレガントに見えて好きです。




Oさんが選ばれる生地は、いつも艶っぽい色柄が多いです。

今日お渡しのこのキッドモヘアの生地も、

赤茶のボディーに、ライラック(薄紫色)のチョークストライプが入っています。

長くお付き合いさせて頂いていると、その方の個性が見えてくるので、

お勧めさせて頂く生地が分かり、ご提案すれば、ほぼ外さなくなってきます♪

生地選びにかかる時間が少なくなるので、〝意味のある無駄話〟に時間を使えます(笑)。







ちなみにこの釦は、この前ナポリの附属屋さんで買ってきた1点物のコロッツォです。

生地によく似合っているので、こうして使ってもらえると嬉しいです。



最後に、、

今日のお渡し時に、このストライプの色を拾って、ライラックのシャツもご注文下さいました。

とことん色のまとまりにこだわる、Oさんらしいご選択ですね。


こんなパンチの効いたベルトを仕入れてしまいましたが、

とりあえずは、自分で使っています(笑)。

というか、最初からそのつもりだったりするんですけどね、、(爆)







何故か、お店(マッセアトゥーラ)以外で、「凄いですね」と

言われてしまいます(苦笑)。



それよりも、この革は何の革なのでしょうか、、

自分の持ち物で、分からないまま使うのは初めてです。

歳をとった証拠なのでしょうか(苦笑)。




マッセアトゥーラのシャツに使っているボタンは、天然の貝ボタン(3.5mm厚)です。

最近の技術の進歩で、限りなく天然に見えるイミテーションがあったり、

天然だけど、輝きの少ない高瀬貝(巻貝)がありますが、

やはり輝きでは、この白蝶貝(二枚貝)に適うものはなく、ギンギラギンです(笑)。

白蝶貝は真珠の母貝で真珠層を持ち、周辺部の緑・赤系を含んだ層と、

輝きの強い銀白色層があるせいで、深みの有る色(パール色)を醸し出します。







この輝きも、洗濯の方法次第では失われたりするので、ちょっとした注意が必要です。

酸性・アルカリ性を問わず、酸の強い洗剤を使わないようにして下さい。

やむ得ず使う場合でも、長く浸さないように。

その他の詳しい事は、お店では皆さんにお伝えしているのですが、

ここでは長くなるので、省略させて頂きます。

ちょっと知ってるだけで、ボタンだけでなく、シャツの持ちも全然変わります。



これは少し余談ですが、プロに任せる場合、

ボタンを外して水洗いし、洗い終わったら再度付けるという

クリーニング屋さんもあるのですが、

酸の問題さえ気を付けていれば、そこまで神経質になる必要はないと僕は思います。

確かに欠けたりするのを考えると、そりゃそこまですれば完璧ですけどね(苦笑)。

今日お渡しだったFさんのシャツは、

肩巾が左右で1cm、アームホールも2cmの差があります。





袖丈や股下の長さが違う方は結構多いですが、スポーツをされている方は、

左右の腕の筋肉の付き方が違うので、Tさんのような方も、たまにですがいらっしゃいます。

ゆったりしたシャツの場合ですと、この差は気にならないのですが、

タイトなフィッティングにする場合、この差が影響します。

なので、左右違うサイズでお仕立てします。



大きな寸法の方に合わせて左右対称にする方が、バランスとしては綺麗なのですが、

それだと、ジャストの方がピッタリして、もう片方にユトリが出てしまうので、

パッと見では、逆にアンバランスに映ってしまいます。

ホントこんな時って、どちらにするのか悩み処なんですけどね(苦笑)。

下の画像は調整後の2着目ですが、バストラインに綺麗にフィットしています。







蛇足ですが僕の場合、

パンツに関しては、股下どころか股上まで左右違ったりしますから、そりゃもう大騒ぎです♪




電:プルルルルゥ~♪

M:はい!ありがとうございます、マッセアトゥーラです。

O:初めまして、3月9日に採寸に伺いたいんですけど空いてますか?

M:どうもありがとうございます!

   それでは当日、もしお気に入りのスーツがあれば、着て来てもらえますか?

O:は~い、分かりました~♪



そして今日のこと、、

O:やっぱりこうやって着てきた方がいいんですか?

M:そうですね、、

   ゼロベースで作るより、その方がお互いの感覚にズレが生じないんですよ。

O:と言うと?

M:仮に〝タイト〟と言っても、お互いの間で〝タイト〟のレベルが違ったり、

   また、英国スタイルで!とか、サンローランっぽいの!と云っても、

   出来上がってきたら、思ってたイメージと全く違う!なんて事もあり得ますからね。

O:ふぅ~ん、なるほど。

M:そんなズレが少しでも起きないように、お互いの感覚を摺り合わせて、

   今から作ろうとしている服を、さらに昇華させるためなんです。

O:このスーツ、出来上がりが楽しみですね♪

M:気合入れて型紙仕上げますね!



お客様が、その服のどこを気に入り、どこに不満を感じておられるのか、

何かを基準にして「それはもっとこうした方が、、」と云う提案をさせて頂きながら作る方が、

全くのゼロからより、早道ではないでしょうか。

中には何着も持ってきて下さる方もいらっしゃいます。

ただ、あまり多すぎても何が本質なのかを見失う事もあるので危険な場合もあります。

もしも気に入ったスーツがなくても、

絶対に譲れない部分だけを伝えて頂いた上で、あとの調理をお任せ頂ける方が、

結果的には、1着目をバランスの取れた、綺麗な洋服にするコツのような気がします。




キルティングのオーダーを始めました(笑)。

何だかワクワクします♪

裏地と中綿とステッチを選んで作ったキルティングを使って、コートを作るんですから♪



今回はキュプラ100%のツイル裏地に、中綿に高性能素材シンサレートを使うのですが、

その中でも最もドレープ性に富んだ、Exソフトの40g/mを組み合わせ、

2インチの菱形にキルト加工してもらいました。

今回のコート、シェットランドツイードとの組み合わせで、

どのような暖かさを生み出すか、本当に楽しみです。










Kさんの夏素材(リネン地とボイル地)のシャツです。

昨年、別のお客様にお勧めした時と同じ提案に乗って下さいました。

詳しくは2005年7月29日のダイアリーをご覧下さい。

こうして早い時期に次シーズン物を手に入れると、

早く春にならないかなぁ~って、ワクワクするのは僕だけでしょうか?

僕も今のうちに、自分のジャケット作ろっと♪

2月末頃から忙しくなりだすから、、







ちなみに、麻のドレスシャツって、プレタ(既製)では少ないですよね。

半袖ならよく見かけますが、

長袖、それもドレスとなると、滅多にお目にかかれません。

だからこそ、こういう選択って、さり気なくオーダーっぽさを感じてしまいます。

家でガンガン水洗いして、風合いの変化を楽しんで下さいね♪






今日は朝一の飛行機で、新潟からKさんがお越し下さいました。

リネンのシャツにボイルのシャツ、それにフレスコのスーツと真夏仕様です(笑)。

そして本日ご注文下さったのは〝シェットランドツイード〟のコート。

Kさんはいつも季節に関係なく、欲しい物があった時にご注文下さいます。



そんなKさんの今日のご来阪目的は、「大阪の青い空が見たくなって、、」

そんなロマンティックなKさんが今回ご注文下さったコートも、

冬に映える、〝ロマンティックな〟アイボリーのミドルレングスコートです。

このコート、ちょっと?かなり!?マニアックな仕様でのお仕立て。

出来上がったら、改めて紹介させて頂きます。



ちなみに今日は祝日で定休日ですが、閑散期のこの時期にしては珍しく?

数名の方からご予約を頂いたので、閉店開業状態です(笑)。

皆さま、ありがとうございます。







☆(2/13)/comments欄の2月12日付けで

takashiさんから書き込みがありましたので、補足説明させて頂きます。

このピンワークは補正の為に打ったのではありません。

Kさんに仕上がりの肩巾を実感して頂く為に、肩巾を詰めたところだったんです。

ウエスト部のバックベルトも高い位置に、ピンで留めていますが、

これもベルトの位置を目で確認して頂く為に打ったものです。

ややこしい画像を使って、ごめんなさい。

そりゃ補正してるところだって思いますよね(苦笑)。