懐かしい言葉でしょ!(笑
この「着心地チューンナップ」って言葉。
その後も、何度も登場しますが、最初は2008年ですね(笑。
肩甲骨の高さ、肩の傾斜、共にかなりの左右差があるNさんですが、
縫代の範囲内で、限界まで調整させて頂きます。
上衿、肩線を解き
ほぼほぼ綺麗に収まりました!
さらに裏地も解いて肩パッドをセッティングし直したので、
見た目と同時に、着用感もアップしますよ♪
この「着心地チューンナップ」って言葉。
その後も、何度も登場しますが、最初は2008年ですね(笑。
肩甲骨の高さ、肩の傾斜、共にかなりの左右差があるNさんですが、
縫代の範囲内で、限界まで調整させて頂きます。
上衿、肩線を解き
ほぼほぼ綺麗に収まりました!
さらに裏地も解いて肩パッドをセッティングし直したので、
見た目と同時に、着用感もアップしますよ♪
20年以上前にご購入されたジャケット。
サイズ感を変えたいとの事で見せて頂いたのですが、
現状でも若干、拝み気味(ご本人の姿勢に対して洋服が屈伸体)なので、
今よりタイトにされると確実に拝んできます。(拝む→フロントカーブが重なってしまう)
ということで、上衿、両袖、両脇、肩線をバラバラにして、洋服の姿勢を変えることになりました。
両脇を解いて、身頃の前後を上下にズラして、前身を長く、後身を短く再設計します。
アームホール、上衿、袖、すべて再設計することになりますが、
この洋服が持つ設計思想は変えないように、です。
雰囲気も同じように、そのままに、、
この辺りをバランスさせ、仮縫をします。
芯も、同じく再設計しました。
オリジナルに忠実に、、
サイズ感を変えたいとの事で見せて頂いたのですが、
現状でも若干、拝み気味(ご本人の姿勢に対して洋服が屈伸体)なので、
今よりタイトにされると確実に拝んできます。(拝む→フロントカーブが重なってしまう)
ということで、上衿、両袖、両脇、肩線をバラバラにして、洋服の姿勢を変えることになりました。
両脇を解いて、身頃の前後を上下にズラして、前身を長く、後身を短く再設計します。
アームホール、上衿、袖、すべて再設計することになりますが、
この洋服が持つ設計思想は変えないように、です。
雰囲気も同じように、そのままに、、
この辺りをバランスさせ、仮縫をします。
芯も、同じく再設計しました。
オリジナルに忠実に、、
Wさんに6年近く前にオーダーして頂いたジャケットを解いています。
若干ですが体型が変わられた事もあり、首から肩にかけてのフィッティングを調整します。
左右で差がありますので、その辺りもしっかり考慮に入れつつチューンナップ。
これでまた、愛着もひとしお間違いなしですね。Wさん、末永く、、
いつも大切にお手入れしながらガンガン着て頂き、
ほんとうにありがとうございます!
若干ですが体型が変わられた事もあり、首から肩にかけてのフィッティングを調整します。
左右で差がありますので、その辺りもしっかり考慮に入れつつチューンナップ。
これでまた、愛着もひとしお間違いなしですね。Wさん、末永く、、
いつも大切にお手入れしながらガンガン着て頂き、
ほんとうにありがとうございます!
Kさんのお父様が生前、
最後にオーダーされたというジャケットをお預かりしました。
今回は、芯据え以外ほぼ完全にバラバラにして、
再設計の上、仮縫いをさせて頂きます。
流れ的には、ジャケットをお預かりし、
解いて→型紙設計→仮縫→Kさんに仮縫状態で着てもらって、
→解いて型紙を再設計→本縫 という流れです。
着丈は5センチ短く(前3センチ・後5センチ)しましたが、
これは、ほぼ全て肩線で調整しました。
これによってアームホールもコンパクトになり、袖も細く出来ますし、何より
襟のゴージラインが上に移動するので、現代風になります(笑。
腰ポケットの位置も、ポケットから下も短くならず、
寸詰まりになったりしません(笑。
もともとちょうどだった袖丈が
肩巾も随分と詰め(巾を狭く)ましたので、
短くなりましたが、その分は袖口で出しています。しかし!
裏地が足りなくなりましたのでは新たに張り替えました。実は表地も足らずに、
ある工夫をすることで、足りたように見せています!(笑
反身調整や肩傾斜もKさんに合わせ直しました。
これから生まれ替わるお父様のジャケット。
末永く大切に着て下さい。
これは参考ですが、、
技術者による手縫縫製は日本では平均45時間が目安とされています。
マッセアトゥーラの平均で、60~70時間を目安とし、
イタリアでは、大体40~100時間と聞きます。
*今まで見聞してきた範囲ですが、、
同じ生地でも、縫製時間が完成品の価格差になる理由です。
ブランドの付加価値も考慮の必要性があります。
工場縫製でも縫製時間の差はあります。
これも価格差にとなります。
僕は手縫い崇拝者ではありませんが、
手をかけて縫われた洋服は、
見た目にも違いますし、
型崩れどころか、どんどん馴染みます。
手が掛かってない服は、どんどん型崩れしていって、
見た目にも「馴染みか型崩れか」判ります(判る人には、ですが)
これは、着れば着るほど、差が出てきます。
手を掛ければ掛けるほど、、これを、
料理などに置き換えると分かりやすいでしょうか。
業界の主流は、
高価な生地を大量にまとめ買いしたり、並行で仕入れたりし、
それを簡易縫製し、スーツの「形」に安く作って、
次から次と使い捨て、、ですね(涙。
最後にオーダーされたというジャケットをお預かりしました。
今回は、芯据え以外ほぼ完全にバラバラにして、
再設計の上、仮縫いをさせて頂きます。
流れ的には、ジャケットをお預かりし、
解いて→型紙設計→仮縫→Kさんに仮縫状態で着てもらって、
→解いて型紙を再設計→本縫 という流れです。
着丈は5センチ短く(前3センチ・後5センチ)しましたが、
これは、ほぼ全て肩線で調整しました。
これによってアームホールもコンパクトになり、袖も細く出来ますし、何より
襟のゴージラインが上に移動するので、現代風になります(笑。
腰ポケットの位置も、ポケットから下も短くならず、
寸詰まりになったりしません(笑。
もともとちょうどだった袖丈が
肩巾も随分と詰め(巾を狭く)ましたので、
短くなりましたが、その分は袖口で出しています。しかし!
裏地が足りなくなりましたのでは新たに張り替えました。実は表地も足らずに、
ある工夫をすることで、足りたように見せています!(笑
反身調整や肩傾斜もKさんに合わせ直しました。
これから生まれ替わるお父様のジャケット。
末永く大切に着て下さい。
これは参考ですが、、
技術者による手縫縫製は日本では平均45時間が目安とされています。
マッセアトゥーラの平均で、60~70時間を目安とし、
イタリアでは、大体40~100時間と聞きます。
*今まで見聞してきた範囲ですが、、
同じ生地でも、縫製時間が完成品の価格差になる理由です。
ブランドの付加価値も考慮の必要性があります。
工場縫製でも縫製時間の差はあります。
これも価格差にとなります。
僕は手縫い崇拝者ではありませんが、
手をかけて縫われた洋服は、
見た目にも違いますし、
型崩れどころか、どんどん馴染みます。
手が掛かってない服は、どんどん型崩れしていって、
見た目にも「馴染みか型崩れか」判ります(判る人には、ですが)
これは、着れば着るほど、差が出てきます。
手を掛ければ掛けるほど、、これを、
料理などに置き換えると分かりやすいでしょうか。
業界の主流は、
高価な生地を大量にまとめ買いしたり、並行で仕入れたりし、
それを簡易縫製し、スーツの「形」に安く作って、
次から次と使い捨て、、ですね(涙。
ハービスに移転して以来、お付き合い頂くようになったTさんが、
ご結婚式に着られたという英国仕立のオーダー服を、
優しい感じの雰囲気に変更したいと、
お持ちになられました。
型紙を作り直してから縫い直すので、
取り敢えず、ほぼ全てバラバラに解きます(笑。
着丈を4センチほど短くして、
低いゴージ位置も高く設定し直す事になりました。
着丈を「肩から詰める」事で、腰のポケット位置も変わらず(低くならず)、
少し深めだったカマ底(脇下の位置)も、その分だけ上に移動されますので良い事尽くめ(笑。
肩の傾斜をTさんに合わせます。
この調整を基本として、ここからの調整が腕の見せ所!?
これ、日本でオーダーされた洋服は受け付けません。
故人の場合は別ですが、それは仕立てた技術者に対して失礼ですから。
これは、今までずっと守ってきました。
Tさん、このタキシードで、
N君の結婚式!ではなく、2次会!に出て下さい。
結婚式はモーニングです!是非マッセアトゥーラでお願いします!(笑
さぁ仮縫、着せ付けへのお付き合い、
宜しくお願いします!!
ご結婚式に着られたという英国仕立のオーダー服を、
優しい感じの雰囲気に変更したいと、
お持ちになられました。
型紙を作り直してから縫い直すので、
取り敢えず、ほぼ全てバラバラに解きます(笑。
着丈を4センチほど短くして、
低いゴージ位置も高く設定し直す事になりました。
着丈を「肩から詰める」事で、腰のポケット位置も変わらず(低くならず)、
少し深めだったカマ底(脇下の位置)も、その分だけ上に移動されますので良い事尽くめ(笑。
肩の傾斜をTさんに合わせます。
この調整を基本として、ここからの調整が腕の見せ所!?
これ、日本でオーダーされた洋服は受け付けません。
故人の場合は別ですが、それは仕立てた技術者に対して失礼ですから。
これは、今までずっと守ってきました。
Tさん、このタキシードで、
N君の結婚式!ではなく、2次会!に出て下さい。
結婚式はモーニングです!是非マッセアトゥーラでお願いします!(笑
さぁ仮縫、着せ付けへのお付き合い、
宜しくお願いします!!
かねてから進めておりましたTさんのジャケット再生計画ですが、ついに完成しました!
2度の仮縫にお付き合い頂け、完成度も高いです。
目で見て測れる寸法は簡単に直せても、立体的な造形に、センスと技術力が必要とされます。
肩巾4cm、バスト6cm、ウエスト12cm、袖巾も5cm、肩線で着丈を6cm短く、
ゴージラインや胸ポケット位置も3cm上がり、かなり反身補正など、大規模な『造形リメイク』をしました。
自我自賛で恐縮、、せずに言い切ります!(笑
超ややこしい僕の指示に応えてくれる中山技術長の技術力は凄い!!
Tさん、長らく申し訳ありませんでした。20年の時を越えたジャケット、大切に馴染ませて下さい。
2度の仮縫にお付き合い頂け、完成度も高いです。
目で見て測れる寸法は簡単に直せても、立体的な造形に、センスと技術力が必要とされます。
肩巾4cm、バスト6cm、ウエスト12cm、袖巾も5cm、肩線で着丈を6cm短く、
ゴージラインや胸ポケット位置も3cm上がり、かなり反身補正など、大規模な『造形リメイク』をしました。
自我自賛で恐縮、、せずに言い切ります!(笑
超ややこしい僕の指示に応えてくれる中山技術長の技術力は凄い!!
Tさん、長らく申し訳ありませんでした。20年の時を越えたジャケット、大切に馴染ませて下さい。
以前から連載中?のジャケット再生計画も佳境に入ってきました!
いよいよ、本縫工程です。
もともとのゴージライン、分かりますか?
襟先は同じ位置ですが、ゴージの角度は随分と変わりました。
胸ポケット位置も3.0センチほど、上に移動し、ゴージラインもそれにつれて上へ移動!
Tさんの元々のご要望は、着丈や袖丈を短く、
肩巾を詰めて全体をスリムにして欲しい!という内容でしたが、
お持ちになられたジャケットは、肩の大きさを強調する為ゴージラインを下げて
厚いパッドを入れてある、いわゆるバブル期のビッグショルダージャケットに近いスタイルでしたから、
Tさんのご要望通り、
着丈や袖を短く、肩巾を狭くしてバストやウエストを細くしただけでは、
洋服のイメージを印象付ける「顔周りの印象」は変わらず、
それどころか、チグハグになってしまいます。
そんな説明をさせて頂き、
今回のような『仕立て直し』の提案をさせて頂きました。
着丈を短くすることができる状態でしたから、このようなご提案をさせて頂けたのですが、
既製服など着丈がジャストのお洋服で、全体的にスリムにするだけでしたら、
肩で着丈を詰められませんから、ゴージ位置を高くできませんし、
胸ポケットの位置も変えることは出来ませんでした。
今回は、全て良い方向に向いた事例です。
肩パッドも、Tさんの肩傾斜に合わせて左右毎に作り直してあります。
肩傾斜の設計を引き直す時に肩線を解くので、着丈を短くするのも同時に肩線で処理しました。
肩線で着丈を短くすると上襟も7センチ短くなり、ゴージがどれだけ上に移動したか分かって頂けると思います。
肩線を解いた、この流れで、
反身補正も同時に処理してしまいます。
前身頃の肩線で4センチ、後身肩線で7センチ短くし、
上襟や袖のなど各部の線を調整し、両脇の縫線で縫い合わせます。
結果、着丈は7センチ短くなっているのですが、反身補正のため前身は4センチだけです。
このように、全てを肩線(肩周り)で処理したので、
大きなアームホールも小さく浅くなって、丁度よい感じに今風です♪
フラワーホールを見て頂ければ、もとのゴージラインの角度や、
ゴージラインの低さを、容易にイメージして頂けると思います。全くの別物でしょ!
上胸巾もコンパクトになってスッキリ!
これ実は、、トムフォード風?に襟巾を1センチ広くしたので、
より一層コンパクトに見えるようになったんです!
いよいよ、本縫工程です。
もともとのゴージライン、分かりますか?
襟先は同じ位置ですが、ゴージの角度は随分と変わりました。
胸ポケット位置も3.0センチほど、上に移動し、ゴージラインもそれにつれて上へ移動!
Tさんの元々のご要望は、着丈や袖丈を短く、
肩巾を詰めて全体をスリムにして欲しい!という内容でしたが、
お持ちになられたジャケットは、肩の大きさを強調する為ゴージラインを下げて
厚いパッドを入れてある、いわゆるバブル期のビッグショルダージャケットに近いスタイルでしたから、
Tさんのご要望通り、
着丈や袖を短く、肩巾を狭くしてバストやウエストを細くしただけでは、
洋服のイメージを印象付ける「顔周りの印象」は変わらず、
それどころか、チグハグになってしまいます。
そんな説明をさせて頂き、
今回のような『仕立て直し』の提案をさせて頂きました。
着丈を短くすることができる状態でしたから、このようなご提案をさせて頂けたのですが、
既製服など着丈がジャストのお洋服で、全体的にスリムにするだけでしたら、
肩で着丈を詰められませんから、ゴージ位置を高くできませんし、
胸ポケットの位置も変えることは出来ませんでした。
今回は、全て良い方向に向いた事例です。
肩パッドも、Tさんの肩傾斜に合わせて左右毎に作り直してあります。
肩傾斜の設計を引き直す時に肩線を解くので、着丈を短くするのも同時に肩線で処理しました。
肩線で着丈を短くすると上襟も7センチ短くなり、ゴージがどれだけ上に移動したか分かって頂けると思います。
肩線を解いた、この流れで、
反身補正も同時に処理してしまいます。
前身頃の肩線で4センチ、後身肩線で7センチ短くし、
上襟や袖のなど各部の線を調整し、両脇の縫線で縫い合わせます。
結果、着丈は7センチ短くなっているのですが、反身補正のため前身は4センチだけです。
このように、全てを肩線(肩周り)で処理したので、
大きなアームホールも小さく浅くなって、丁度よい感じに今風です♪
フラワーホールを見て頂ければ、もとのゴージラインの角度や、
ゴージラインの低さを、容易にイメージして頂けると思います。全くの別物でしょ!
上胸巾もコンパクトになってスッキリ!
これ実は、、トムフォード風?に襟巾を1センチ広くしたので、
より一層コンパクトに見えるようになったんです!