イタリア仕立てのお好きなお父さまと、英国仕立てがお好きな、大学生の息子さん。
今回は、お父さまのコートを、息子さんがディレクションして
英国風に仕立てて!とご依頼頂きました。
とても面白い試みですね!
ピーク襟の角度も、息子さんのご希望を汲み取りつつ、
バランスの良い辺りで調整させて頂きます。
胸のポケット位置や角度、大きさもご希望を汲み取りつつ、、
一度目の仮縫いでしたが、
ディーテールや意匠線といったお好み次第な部分以外、
フィッティングはパーフェクトでしたので、着用感について、ほんの少し調整させて頂く事に。
それも調整不要な範囲ですが、気持ち、しておきましょう!と云うことで(笑。
見た目は英国調で、着用感はイタリア調、う~ん難しいです!(笑
出来上がったら、とってもインパクトのあるコートになります。
それは出来てからのお楽しみという事で、、Sさん、その時また紹介させて下さいね!
バリ島の高級ホテルでも提供されているコーヒーですが、
中でも、このコーヒーは超高級品で、ジャコウネコの糞から取れる ものです(驚!
以前、インドネシアに行った時に、現地の人に聞いたのですが、怪しんで飲まなかった幻の?コーヒー!
先日のHさんが、お土産に下さったんです。
それも、技術の中山君の分と合わせて、2個も頂きました!
ドキドキしますが、今回は怪しくないので、いただくのが楽しみです(笑。
バリ島の現地の旅行会社さんが、製造現場にレポートに行かれていますので、ご覧下さい。
ジャカルタにお住まいのHさんが、シャツを仕立てて欲しいと。
クリーニングではなく家で洗うとのことでしたので、
ご了解を得て裁断前に洗ったのですが、天然染料の色落ちがひどいです。
このバティックを浸していた洗面台の周りがザラザラしていたので、何かなと思っていたのですが、
洗って乾燥させた生地を触って分かりました!バティックを染める時に使う蝋(ロウ)です。
最初、結構ネチャネチャしていた生地が
洗い上がってみると、サラッとしてるんです(笑。
また少しでも色落ちを止めようと、酢も入れておきました。
シルクで目も詰まっているので、長さも横巾も縮みは殆どありません。
この間に、Hさんに電話させて頂いたのですが、
シャツじゃなく、シャツジャケットの方が良いような気がするのですが、
Hさん、実際の着用シーンを考えると、どうでしょうか~
マッセアトゥーラ初オーダーで、ハウスクチュールでご注文下さいました。
今まで何度かオーダーを経験されていらっしゃったTさんですが、出来上がりはいかがでしょうか。
生地は、ウエイト400gの通称サビルローヤーンカウントで、
Tさんのご希望に従って、肩に増芯を入れた以外、ほぼ毛芯だけを使って、
柔らか~く仕立て上げました。生地がシッカリしているので、今からドンドン馴染みます!
着て頂くほどに馴染んで愛着が湧く、楽しみな1着です。
Tさんが気にされたところもあるのですが、馴染んで気にならなくなるところですから、
今の時点で調整しない方が良いと伝え、シャツが出来上がる頃に
見せて頂いて、必要であれば調整させて頂きます。
着て馴染む、手縫い服の良さです。
この洋服で、数々のプレゼンが成功する事を願っています!
TさんとはTさんが前職の頃からで、もう8年目のお付き合いをして頂いている事になります。
いつも、色々なアイテムをオーダーして下さいますので、こちらも楽しいです!
このオリーブカーキ色の生地も以前から探しておられたのですが、
今回、良い生地が見付かったので連絡させて頂きました。
エポレット(肩章)は悩まれましたが、スッキリ
両胸ポケットだけにされました。
上質な生地で糸目も細かく、サファリ「ドレス」シャツの完成です。
Tさんの3ピースのベストの芯を作っています。
今回の『サヴィルローヤーンカウント』の生地を、Tさんのお好みに仕立て上げる為に、
出来芯(既製芯)は用いず、柔らかい芯を最初から作る事にしました。
後ろ身頃は完成しています。
パンツは完成していますので、あとは上着の袖を付けて完成です。
今日は、ラップスカートのご依頼を頂きました。今からサイズを合わせ、型紙を抜きます!
こんなベーシックなアイテムでも、既製服は一度作ると、当分の間は作りません。
そこで一句!ないものは(5、つくってしまう(7、マッセだよ(5
山田く~ん、座布団、全部取ってやれぇ~(笑
芯を白湯(さゆ)にひと晩浸して、脱水せず、そのまま自然乾燥させています。
ビルの中で空調が効いているので、意外に早く乾きます(笑。
この芯は、Sさんの『英国調コート』に使う物です。
こちらの芯は、Hさんのスーツに使うもので、
今回は、結納返しになるスーツという事で、あまりペラペラしたものではなく、
柔らかい中にも、少しシッカリした物作りをしたいとの事で、それも考えて芯材を組み合わせています。
Tさんの肩パッドです。
本バス毛芯(馬の尻尾の毛)をベースにして、
不織布、それに一部、Tさんの骨格に合わせて綿を盛って作っています。
Nさんのレディースコート。
雑誌の切抜きをお持ちになられて、
この部分をこうアレンジして、こんなイメージで!
Nさんは、今までマッセアトゥーラで何度かフルオーダーで
コートやお洋服をお作り頂いてますので、要領をつかまれ、手慣れたものです(笑。
ここに登場した、お客様の4つの芯たちは、
これから末永く、皆さんのお洋服の中で頑張ってくれる事でしょう。
お洋服にとって、彼らのチカラがなければ、テーラード仕立の洋服は成立しませんから!
王侯貴族に愛された生地の宝石『ベルベット』を身に纏う。
クリスマスシーズン、パーティーシーズンは、こんな素材でスーツはいかがでしょうか。
お渡しまでに30~40日かかりますので、ご準備お早めにお済ませ下さい。
無地の黒が1番人気ですが、こんな色柄も個性的です。
以前にお作り頂いたスーツがあるのですが、とても素敵でしたよ!
2011年03月24日
2010年03月14日
2010年01月06日
2008年12月22日
2004年12月24日
2004年10月21日
以前の会社で関わらせて頂いていたのでお客様からお話を頂く事もあり、僕としても
非常に残念でなりませんが、最近の嗜好性の強いお客様にとりましては、
ライセンス物では、ご満足頂けなくなってきたのだと思います。
今回の撤退は、数年前からの紆余曲折の結果で、
余程、本国に近い物を取り扱わない限り、消費者には受けないのではないでしょうか。
英国本国からヘンリープールのカッターが来日し、
採寸・仮縫・本縫を本国で行って仕立て上げる『トランクショー』は、
ライセンス品の数倍の価格にも関わらず、年々オーダーされるお客様が増えていることも、
その証しではないかと思っています。
撤退は、今までファンでいて下さった顧客の皆様にとって迷惑な話だと思いますし、
中には、一生のお付き合いと思って下さっていた方もいらっしゃるのではないかと思っています。
そのお客様たちの為に存続させる事も、経営責任だと思うのですが、反面、
そうなると、ロイヤリティーの問題とか、経営的には難しくなります。
で、結局は行き着くところ、ヘンリープールというのは、
やはりテーラーであって、ブランドではない。
僕はそんな風に思うのです。
ヘンリープールが、日本で新たにオープンする時は、
英国本国と同じように、カッター(型紙作成&裁断を担当)がいて、
テーラー(縫製を担当)がいて、本国と同じ洋服を作る事ができる環境を整えるか、
ヘンリープール社が、将来、英国本国で既製服を取り扱うようになって、
それを日本に輸入、もしくは同じクオリティで販売するなら、皆さまに受け入れてもらえると思います。
実際、1964年にヘンリープールが日本に入ってきた当時の服は、
英国人カッター(縫う事も出来る人でした)が常駐し、そのカッターの指示のもとで、
日本のテーラーが、本国とほぼ同じ附属を用いて縫っておりましたので、本国に近い洋服でした。
下の画像は1979年に本国で縫われたヘンリープール製3ピースです。
参考資料として、店舗に置いてあります。
ラベルは首元に付きます。
以前、日本で再現した時には、ここに付けると、
裏地の背中心が開かないので、着用感が悪くなると却下されましたが、
実際に縫い付けて着てみると、何ら大差なく、この場所に縫い付けたエピソードがあります。
余談ですが、ヘンリープール社がここに縫い付ける理由は、
着る人が主役で、一旦着てしまえば店名が見えない場所がここだからです。
洋服が主張せず、着手のパーソナルが引き立つ服を作るという思いが集約されたディテールです。
最後になりましたが、ヘンリープールは、
英国のサヴィルロウ(背広の語源になったと言われるロンドンの仕立屋が集まる通り)に
店を構えるテーラーで、日本の洋服のルーツともいえる名店です。
白洲次郎さんが晩年着てらっしゃった事も有名ですが、
日本が文明開化で、和装から洋装に切替り、
その時に、伊藤博文さんを始め、政府の要人がオーダーしたお店です。
サヴィルローにある、それぞれのテーラーには、それぞれ特徴があるものの、
共通項が多く、それがブリティッシュクラシックスタイルとされている特長なのでしょうね。
その中でもヘンリープールは、もっともオーソドックスで奇を衒わない普遍的なスタイルを持った
テーラーです。
下の画像は、僕のジャケットです。
年をとっても着る事のできる普遍的なジャケットです。
少々太っても着る事の出来るユニバーサルサイズ?ズングリ!(涙
どれも、お客様のご要望を引き出すときのサンプルとして、店内に置いてあります。