お洒落なFさんから、爽やかなジャケットとパンツをオーダー頂きました。
ウールに、シルクリネンが混紡されたラグジュアリーな生地です。
合わせるパンツもシルク混紡のラグジュアリーで軽い、
爽やかなブルーグレーをセットアップ!


芯地の相性を見極めて芯据えを行い、
衿がけ・袖つけ・肩まわり・ポケットの玉淵など
その大部分を職人さんに縫ってもらうことで雰囲気が生まれます。
ソフトなタッチとドレープが美しい、ナポリらしいジャケットに仕上がっています。
イタリアンカラーのシャツも、また雰囲気です♪
このジャケットとパンツを着て、南フランスに行かれるそうです。




過飾は好みませんが、これくらいなら、、
最近のNさんの定番です。

Vintageドーメルの生地にはフランス国旗を。
そしてE.Zegnaの生地にはイタリア国旗を。




ついに完成しました
Kさん、お待たせいたしました!!


しっかり湯通しをして良かったです。
ほとんど洗濯レベルです(笑。


着れば着るほど、
どんどん馴染んで身体に寄り添ってきますよ。


腰のふくらみも良い感じです。
最後に、左右の袖丈を合わせて完成です。
Kさん、末永くご愛用頂けますよう願っております。
長らくお付き合いを頂きまして、本当にありがとうございました!




先日、仮縫のための仮縫を終えたジャケットですが、
今度は本番の生地で仮縫をさせて頂きました。

この生地は、マッセアトゥーラがスタートした頃(1999年)に手に入れた生地です。
その時点で、織られてから既に20年は経過していたそうですから、
少なくとも40年以上も前に織られた事になります。

コンポジションは、リネン*シルク*ウールの3者混ですが、
最近、多く見かけるようになった3者混と
全くの別物で、シッカリした英国らしい風合いです。


ギシギシとした生地感は、麻(リネン)とシルクのせいかとも思ったのですが、
ブラシをかけると、けっこうな量の埃が出てきましたので、
湯のしでなく、『湯通し』してみました。
案の定、お湯が真っ黒に!

糊が抜けたせいもあると思いますが、
しなやかなでコシがある「ふんわり」感を取り戻しました!
おまけに底艶感も復活したせいか、生地の美しいドレープ感を感じさせてくれます。

仕立てた後に糊を落とそうとしても
水溶性である糊は、石油系の溶剤を使うドライではほとんど落ちません。
お湯に浸け置いたおかげで、気分もサッパリしたと同時に軽やかなジャケットになりそうです!
Kさん、楽しみにしていて下さいね!僕もとっても楽しみです!!



本縫いとは別の生地で、仮縫いをさせて頂きました。
ファーストオーダーでリネン×シルク×ウールの混紡素材ですから、万一を考えて。


結果的には別生地の必要はなく、大丈夫でした。


雰囲気の良いジャケットになりそうで楽しみです。
本縫用の生地でもう一度仮縫させて頂きます。
Kさん、お付き合い宜しくお願い致します。




16世紀の末頃に創業された英国の名門ミル(機屋)、
アーサーハリソンの生地を使ったジャケット。
クラシックな表情でりながら、少し明るめの落ち着いた青。
そして何より、着れば着るほどに馴染むことを容易にイメージさせてくれます。


こんな生地は、やはり着れば着るほどに馴染む手法で縫い上げたくなります。
お湯につけて糊抜きした芯を
着る人の体に合わせて、生地に合わせて
ジャケットの骨格となる毛芯を手作りしてゆきます。


ラペルの、美しく優雅なロール具合♪




オールシルクのツイード調のザックリしたジャケットです。
真夏以外、1年を通じて使って頂け、
Kさんから「軽い上に柔らかい!」と言って頂きました。
Kさん、いつもありがとうございます!!


シルク(絹)について簡単な説明をさせて頂きますね。

蚕(幼虫)が成虫(蛾)になる時、蚕は繭を作ってその中で過ごします。
外敵や紫外線から蚕を守る役割を果たす存在が繭で、
繭の中は乾燥し過ぎることなく適温が保たれるそうです。
その繭を利用して作られる繊維がシルクですから、自然界において、
蚕の命が守られるのと同様、この繊維を身にまとう人間も守られるような気がします。

シルク繊維はアミノ酸で構成されたタンパク質で人間の肌にもっとも近い天然繊維で、
吸水性や保湿性に優れ、速乾性にも優れている機能素材です。
また、シルク繊維は熱伝導率が低いですから、夏は外気の暑さを伝えにくく、
冬は寒さが伝わりにくいという、1年を通じて体温を逃がさない快適な素材でもあります。

ただし、シルク繊維は極細(直径10ミクロン)で、
ウールの繊維番手に換算すると「Super270’S」ほどになり
とてもデリケートな素材でもありますから、糸引きなどが起こりやすく
引っ掛けないように、注意が必要です。(ちなみに繊維番手と糸番手は異なります)
お手入れも、ちょっとした知識があれば気軽にお付き合いして頂けますので、その都度お伝えしています。

最後に、、
この生地は『Tessitura di NOVARA』というシルク専業とも言えるイタリアの機屋製です。
1932年創業で、2009年からE・Zegna 傘下になりました。
もともとは、主に高級プレタポルテ(既製服)の生地を織っていましたが、
ゼニア傘下となったことで、
オーダー用の生地として僕たちも手に入れることが出来るようになりました。
またNOVARA社にとっても、今までのシルク100%に加え、
ウール、カシミア、リネン等のノウハウを得て
ラグジュアリー素材の生産がおこなえるようになりました。
消費者にとっては嬉しい限りですね!



先日の「ホワイトツイード」の最後のほうで併せてご紹介させて頂いた
Kさんの「一澤信三郎帆布」で作ったジャケットです。
5年経過して、良い雰囲気になってきました。





完成しました!!




以前にも、ご紹介させて頂いたシルクコットンのジャケットです。
シルクは繊維が弱く、染色堅牢度が低い(色あせし易い)ので、白っぽく毛羽立ってきます。
これは劣化ではなく風合いとして捉えています。

表面は霞がかかった程度に毛羽立つことで、光を吸い込んで乱反射させるので、
ギラギラした光沢ではなく、柔らかな光沢になるからです。

この生地はオールシーズン着て頂けるので、この反射の仕方が効いてきます。

冬は少し暖かな雰囲気を醸しだし、夏はギラついた太陽光を柔らかく反射してくれます。
言い換えてみると、冬はクオーターミルドっぽい暖かな雰囲気を醸し、
夏は、毛足の短いサマースエードのような雰囲気です。