パンツが先に傷むという理由で、スペアパンツをご注文されようとしたFさんですが、

傷みやすい部分に補強布を当ててスペアは止めにしました。

その分、次のスーツに残しておいて下さい。(笑)

実用主義が理由なら、こうして補強する事でスペアパンツをを止めて、

数を作る方が楽しいじゃないですか!

スペアパンツ3本作れば、スーツ1着分くらい出ますからね。(爆)












お渡しの際、自然体を見たいので、こうして歩いてもらい、

ご自身にも客観的に見てもらいたくて、写真を撮らせて頂くことが多いです。

後姿、、キツイ感じもなく、ジャストで納まっています。





Yさんは、ヌード寸法に対して、

ウエストのユトリ量が9cm、バストが8cmで、しかもドロップ8です。

そして縦横寸法以外の立体寸法を調整した結果、

着心地を損なうことなく、ジャストフィットさせる事ができました。



Yさんのこのスーツは3着目ですが、

毎回、微妙に精度が上がり、無駄なユトリが一切ない状態です。

まさにサラブレッド!(笑)

ユトリは必要ですが、無駄なユトリは、シルエットや着心地までも損ないます。



このフロントの逃げ感を、Yさんには気に入って頂いてますが、

これは着る方のお好みなので、採寸の時に、僕が最も気を使う部分です。



※ベルルッティの靴、色っぽいですね!(見えないか、、苦笑)



ここまでジャスト寸法だと、かなり胸板が厚い(胸囲も100cm!)Yさんですから、

型紙の調整は大胆に、且つ微妙に調整しなくてはなりませんでした。






Oさんからスカートのご注文を頂きました。

今まで気に入ってご着用されていた物が合わなくなったそうです。

専門店やデパートなどを、あちこち探されたそうですが、

生地とシルエットの両方の希望を満たすものとなると、見付からなかったそうです。

トラッド好きのOさんですが、

最近は、なかなかトラディショナルな物がなくて困っておられます。





男性もそうですが、特に女性の場合は、

流行によって、大きくシルエットやデザインが変わるので、

Oさんのように、好きなものが見付からずにお困りの方も多いのでは?



Oさんから頂いたスカートのオーダーも、これで4着目になります。



全く同じものを再現したり、匂いまでを求められたりすると難しいですが、

ある程度のレベルまでは近づける事ができますので、

悩んでおられる方は、一度ご相談下さい。






Mさんのこのスーツ、色も綺麗ですが、それより注目すべきは何と6PLYなのです。





2度ほどご着用頂いたようですが、予想以上の着心地にご満足頂けたご様子でした。

もっとゴリゴリになるかと思ったら、流石は高級!服地ですね。(笑)

シッカリ張りもあるので、ラインはビシッと出ます。





このスーツ用に?(笑)、高級洋服ブラシもオーダーされたようです。





僕も同じ生地で、ジャケットを頼みました。

そちらの出来上がりは、来シーズンになりそうです。(笑)






Hさんのベストの仮縫いです。

Hさんの今回のご注文はビスポクチュールの3ピースですが、

ベストだけ仮縫いさせていただく事になりました。

フィッティングの為ではなく、前回とは違うパンツのシルエットですので、

パンツへの被り方など、微妙なラインを調整するため。

必要な仮縫いは積極的にさせて頂きますが、

コストを抑えるためにも、最初の採寸時間は少々長くなりますが、

ブロックサンプルにて仮縫いと同等のフィッティングを行うようにしています。







前着丈、後ろ着丈だけではなく、

Vゾーンを決めるための第1ボタンの位置をピン打ちし、

ボタンとボタンの間隔なども、ジャケットと合わせながら、微調整しました。






今日は、ご新規Kさんのお渡し日でした。

何とも言えない光沢のあるブラウンブラックのスーツです。

ウエストの色っぽい引っ張り皺もミラノコレクションのようですね。(笑)





下の2枚の画像、パンツはどちらもマッセアトゥーラ製です。

こちらは、それにジャケットまでマッセアトゥーラ。





で、こちらは、他店様の仮縫付ジャケット。





この差は、ボリューム感の違いで、好き好きですが、

マッセアトゥーラでは、1枚目の画像のスタイルをご希望される方が多いです。

ちなみに、タイトに見えるこのシルエットでも、

お腹周りで12cmのユトリがあるので、キツクないですよ。






Sさん、ピン打ちさせて頂きましたが、こんな感じのカーブは如何ですか?

さらに身頃全体を逃がそうと思うのですが、、

お好みを言って頂ければ、ネックポイントで調整させて頂きますよ。

みなさん各様に、フロントカットにはコダワリがあります。

Sさん、手が長いですね、、

ブロックサンプル、これでも結構長い方なんですよ。












ファッションは大きく、

スポーティーかエレガンスに分かれると思っています。



今回のSさんの2着のスーツは、それぞれでテイストを分けました。

スポーティーな方は、3ボタンの中1ボタン掛サイドベンツで、





フルステッチを施し、袖付けもナポリに多く見られるタイプにしました。

それに組み合わせるパンツも、テーパード気味にし、裾も4.3cmのターンナップ。





一方、、





エレガントなスーツは、2ボタンスタイルのノーベント、

ステッチも極力省き、ウエストポケットもフラップなしにしてあります。

袖巾も微妙に変えてエレガンスを表現。

パンツはエレガンスを表現するため、膝と裾の巾を調整して

ストレート感を強調しました。

裾口は当然かの如く、シングルのモーニングカットです。



Sさんはどちらの雰囲気もお似合いになる雰囲気をお持ちですから、

今までオーダーされてきた3ボタンスタイルに加えて、

今回の2Bスタイルを提案させて頂きました。

TPOによって、着て行くスーツを使い分けて下さるようです。



新しい着こなし世界が広がると同時に、

Oさんの中で、新たな何かが生まれる事を願っています。






帰り際に、さり気なく衿を立てて~~

Kさんの今シーズンのスーツは、こんな感じです。(爆)





これで当分は遊べそうですね♪

あ~また本質から外れたネタを披露してしまいました。



いつも独特の感性でお選び頂く生地は、今回も特徴的ですね。

抜群に綺麗なシルエットのスーツですが、こんなギャグ(死語?)をかます辺り、、

さすがは開店当初からお付き合い下さっているKさん、

まさに関西ノリ?Masseノリ!?

誰の提案?(爆)いつもありがとうございます!






今回のI さんのスーツは、英国らしさがプンプン漂ってくる

創業1895年の老舗マーチャント、リアブラウニー&ダンスフォードです。



サヴィル・ローの、ほぼ全てのテーラーを顧客に持つという同社は、

しっかりとした打ち込みのある、伝統的な英国服地が多い事で知られています。

ちなみに、この生地は、その名もオイスター、

マッセアトゥーラでもリピート率の高い、マニアックな生地です。

このネーミング、僕的には最高にハマりましたね!(笑)





I さんは、ずっと以前からこの生地が気になっておられたのですが、

この生地はランニングで提供されるため、

1着分しかないヴィンテージを先に選ばれていました。

ところが今回は、どうしてもこの生地が着たいという事でお選び頂きました。



ご感想は、シッカリ感があるのに、着ていて楽だそうです。

英国のへヴィーウェイトな生地らしく、

最初は、見た目にも着用感もゴワゴワしますが、

着ていくほどに馴染んできます。

しっかりブラッシングして、永きに渡ってご愛用下さい。

ちなみに、今日のI さんのシャツも、英国製のエイコーンの張りのある生地です。



さて、、

そこで思い出したのが、今年の年初に行ったピッティで開催されたロンドンカットで、

色々と教えて下さった、ロンドンのオールドバーリントンストリートにある

アンダーソン&シェパードのカール・マシューズ氏です。

今回のI さんのスーツに似てますね!