先日開催のサルトリアクレセントのオーダー会
お渡しだったNさんのジャケットについて何件かお問い合わせ頂きました。
Giri(ジーリ)はアームホールの事で、rimboccati(リンボッカーティ)は折り込まれたという意味。


シャツ袖のようでシャツ袖でない、ナポリ仕立てのようでナポリ仕立てでない不思議な匂いの服。
サルトリアクレセント河合氏が考える美学の上に超絶技巧が盛り込まれています。
袖山を削らない男性的な袖付けがミラノの特徴ですが、この袖は、
垂れ綿などの附属などを一切使わずに表現され、フワッと優雅な造形になっています。


カジュアルだけど典雅なジャケット。
先に造形を決めてから生地を選んだことも成功要因です。
先にこの造形に似合う生地を数点セレクトしておいてからNさんにお選び頂きました。
まだ完成はしていません。このような手縫いの服は何年も着続けていただいてNさんの服に熟成されますから。
マッセアトゥーラのハウスクチュールラインも、同じくそのような洋服です。

この生地、ゆったりと低速織機で織られた生地、日本とイタリアが融合したモノづくりです。
他にも、機屋見学の様子を書いた内容がありますので、良かったら見て下さい。
文中に英国の低速織機工場のレポートもリンクしています。



ハウスクチュールの、長く着て頂ける本格的な作り方ですが、
シルエットはかなり今風の細身でのご希望です。
クラシックな素材にクラシックな柄。
色とシルエットは現代風に。
いい感じです♪




メローラの50オンスタイ
Cucita a mano(クチータ ア マーノ)
英語で、Cucita(sewn) a(by) mano(hand)となりまして、
日本語では、ハンドソウン(手縫い)ということです。

主にソリッド(無地)を中心に15本ほどですので、ご興味ある方はお早めに。
ノットの緩みに悩まされている方は、このタイはお勧めですよ。
・大剣:9.0~9.5cm
・長さ:145~148cm


以前から色々と買い付けていますが、
メローラは、念願叶って、今回が初めての入荷です。




モーニング、格好いいですね~

お写真の時のパンツ丈の見え方にも気を配り、、

ウエストの絞り位置や丈など、全体を見つつ調整していきます。

全体のバランスはいかがでしょうか。もう少しウエストの絞りが強いほうが、、
袖も、肘の辺りで少し絞った方が良いでしょうか。やり過ぎてもエレガントじゃないですし、
足らなくても野暮ったくなりますし、、この辺のバランスの組み立てを期待してお任せ下さったのですから、、
Hさん!心地よいプレッシャーでーす!!(笑

フロントカーブを変化させ、少しエレガントさを加えましょうか、、少しスポーティーかな。

ネクタイは10年近く前、ご長男さんのご結婚式で使われたブリオーニだとか。
巾もたっぷりとしていて、肉厚なシルクが良い雰囲気です。
完成までに微調整を入れさせて頂きますので、
もう一度お付き合い下さいね。




フォーマルコーナーにあるモーニングの堅さが好きじゃなく、
イタリアのB社やK社、V社も見に行かれ、マッセアトゥーラにお任せ頂くことに。

お好みのスタイルになるよう、
生地の選定、各仕様の打ち合わせも済んで、いよいよ裁断まできました。

お好みの造形になるよう生地はイタリア製を選定、

芯の組み合わせも、すべては柔らかなドレープが表現されるHさんご希望の完成形のために。




どこかに小鳥が飛んでます!


小鳥を見つけて、Mさんさん大喜びです♪(笑


脇のプリーツの中から今にも飛び出してきそうです。誰か気付くかな。。


もういちど探してみて下さい♪




ハウスクチュールの、スッキリしたスーツ。
ハウスクチュールはお客様のご希望で様々な雰囲気・匂いの洋服に仕立てさせて頂きますが、
Hさんのご希望は、スッキリ&シュパッとしたシルエットです。
とは云うものの、着込んだ時に生地に自然な皺が残るような作り方をしています。
これも、5年後10年後が楽しみなスーツです!




1枚毛芯+毛芯パッドで、柔らかく軽く。
ジャケットの存在自体からも柔らかさが伝わってきます。
Fさんらしい、スッキリ優しい雰囲気のジャケットに仕上がって大満足です。

もう1着、NAVYベースに12cm×10cm程の白いウインドゥぺーンのジャケットも
オーダー頂いたのですが、こちらは画像を撮り忘れました(汗。Fさん、次回また撮らせて下さいね。



今年の春先に完成したジャケットを着て、襟とカフの取替えでOさんがご来店下さいました。
手作り感とモード感を併せ持つ、独特のオーラをまとったジャケットです。
懲ったカッティング、かなり捻られクシャッとした長めの袖、
パッチポケットも、とても凝った作りです。

Oさんご希望の仕上がりのイメージになるよう、
手で洗って自然乾燥させ、様子を伺いつつ洗濯機で洗ったり、
タンブラー乾燥したり、また手で洗ったりを繰り返してイメージに近づけました。。

完成までの経緯は、こちらからご覧いただけます。
味わい深い、総手縫のジャケット。(2014年3月8日)



今はもう織られていない、
英国のリアブラウン&ダンスフォード(LBD)の
ロブテックス(ROBTEX)と云う銘柄のバーズアイ(19oz600g弱)
こういう生地、最近なかなか手に入りません。このROBTEXも既に廃盤になっています。


存在感のある生地が、芯の存在を忘れさせてくれるほど、
柔らかく、軽く仕立てさせて頂きます。


背中側も、いい表情です。
まさに「男は黙って背中で語る!」ですね(笑。
Nさん、夏真っ盛りですが、今から完成が愉しみなスーツですね。
でも本当の完成は、、Nさんが着込んで馴染ませて下さった5年後10年後だと思います。
普通に見えるこんな生地ほど、着て頂く方の積み重ねが差となって現れます。