中学以来、自分的に20年以上続いたヴィンテージLevi’sブーム。

そこから抜け出して〝思い切って〟買った、1本目のリリジョン803が1年半前の事。

自分の中であった〝絶対〟を抜け出すのには、かなり勇気が要りました。

でも今は、その履き心地にノックアウト!

1本目以降、ジーンズブームで数多くがリリースされ、

何も同じものばかり、、と思って何十本と試し履きしましたが、

今のところ、僕の中ではトゥルーリリジョンに勝るものはありません。

今まで3本続いた803から、

今更?されど僕の中では「今だからこそ!」の、初リリースのBigTです(笑)。




今日はKさんにご登場頂きます。

といっても、勝手に使わせて頂いているだけなんですけどね(笑)。

先に言っとこっと、「ありがとうございまーす♪」



人間って、綺麗に前後左右が対称の人って、まずいらっしゃいません。

いずれにせよ、自然体で最も綺麗に見えるように補正をしなくてはなりません。

それは最低限のことで、それに加えて、着る人の思いを如何に表現するかが勝負です。

せっかくなら、長所はデフォルメした方がいいとも思います、、

採寸は、ほとんどアートの感覚で、実に楽しいです♪



先日、お客様Wさんが別のお客様をご紹介下さり、

その方のスーツのフィッティングの時に、「いつも後姿が最高やな!」と言ってもらいました。







お客様から戴くこんな言葉って、テーラーとして仕事をしていく上で、

最高の糧となりますし、改めて「頑張らんと~」って思います。

本当にありがとうございます!

これからも、もっともっと頑張ります!

シャツのボタン位置の変更をご希望されました。

首元のボタン1個だけを外すと窮屈な感じに見えるし、2個だと開き過ぎてしまうので、

ネクタイを外した時に「こんな感じに開くといいなぁ、」というご希望を伺いながら

鈴付マチ針で、ボタン位置を決めました。

前立てのボタンは基本は7個ですが、今日の結果だと6個にして、

着丈を4cm短くすると丁度良いバランスになります。

ちょうどIさんも「もう少し着丈も短い方がいいかなって思ってたんです」と

上手い具合にバランスが取れました。

でもボタンの間隔って、ほんとバランス取るの難しいんですよね(苦笑)。



ちなみにIさん、昨年作って気に入って下さった麻と同じ素材で、

デザインを変えてのご注文でした。

ありがとうございます!




Nさん、白無地ばかりご注文下さいました。

双糸使いの200番~120番まで、5段階に分けて一気に5枚(笑)。

その理由をNさんに聞いたところ、

耐久性、着心地、アイロンの掛けやすさにどれほどの差があるのか、、

色々な角度から見て、コストパフォーマンスを決める!です。

研究熱心というか、いつも愉快なNさんなのでした。



Nさんのご期待に沿えるよう、洗濯による個体差が出ないよう

今朝、未だ夜が覚めやらぬ時間に起きて(笑)、

お風呂場で5枚同時に熱いお湯で揉み洗いし、乾く前に一気に5枚連続アイロン!



マッセアトゥーラのシャツ、何故裁断前に揉み洗いするのか、

その理由は、昨年12月27日のブログで紹介させて頂いておりますので、

是非ご覧になって下さい。




Tさんから「台場って何であるの?」と、ご質問頂きました。

たまに〝型崩れ防止〟とか〝胸のボリュームを形成する為〟なんて聞きますが、

それって、ホントですか!?(苦笑)

真実を確かめる為に、

同じ生地で、〝台場がある物〟と〝ない物〟を2着作って試してみようかな?なんて(笑)。



そこで僕なりの回答としては、次のような内容になります。

内ポケット周囲を共地にしておくと、裏地が傷んだ時に張り替え易いんです。

でも台場は、使い捨ての既製服には単なる飾りでしかありませんし、

仕立てを見れば直ぐに解りますが、

例えオーダーであっても、今の台場のほとんどは飾りです。

それに、「裏地が傷む前に、先に生地が傷むんちゃうの?」なんて思いませんか?

確かに、今のスーパー120’S以上の生地なんかだと、そうなりかねません。

昔の英国製の80’Sなんかの生地でこそ、

意味のある仕様です。

でももし、80’Sなんかの生地を使ったとしても、

今では、実際には機能を考えて作られたものは少ないので、

これまた意味を成しません。

いずれにせよ現在の台場は、ほとんど装飾的なディーテールだと言えます。



ちなみに、、、

画像を見ていただくと分かりますが、マッセアトゥーラの角台場は

切り剥ぎせずに、1枚物を使っています。

装飾性を求めるなら、とことん見栄えにこだわって贅沢に。

でも、微妙なシルエットを求めるなら、

台場無しか、もしくは切り剥ぎを入れた方がいいです。




間物のスーツを作られる方は、一緒にベストを作られる方が結構いらっしゃいます。

どこへ行っても冷暖房が完備された環境では、

間物イコール、オールシーズン的なイメージが強いせいか、

合物を冬に着る〝暑がりな方〟も多く、その場合はベストを着て調整されます。

今日お渡ししたKさんのベストは、背裏は色目を抑えて、

裏地を少し明る目にされました。

ウエスト尾錠は、上着の裏地を傷めると云う理由と、もう1つは

オーダーっぽさを出すために省きました(笑)。

プレタだと、ほとんど付いてますからね。

ただ、腰の位置を高く見せるという意味では、付けた方が視覚効果は狙えますが、

僕は、尾錠はない方がエレガントに見えて好きです。




Oさんが選ばれる生地は、いつも艶っぽい色柄が多いです。

今日お渡しのこのキッドモヘアの生地も、

赤茶のボディーに、ライラック(薄紫色)のチョークストライプが入っています。

長くお付き合いさせて頂いていると、その方の個性が見えてくるので、

お勧めさせて頂く生地が分かり、ご提案すれば、ほぼ外さなくなってきます♪

生地選びにかかる時間が少なくなるので、〝意味のある無駄話〟に時間を使えます(笑)。







ちなみにこの釦は、この前ナポリの附属屋さんで買ってきた1点物のコロッツォです。

生地によく似合っているので、こうして使ってもらえると嬉しいです。



最後に、、

今日のお渡し時に、このストライプの色を拾って、ライラックのシャツもご注文下さいました。

とことん色のまとまりにこだわる、Oさんらしいご選択ですね。


最近、よく雨が降りますね。

僕はこのブリッグの折り畳み傘をいつも鞄に入れてあります。

ハンドルは、よく見かけるラウンドタイプではなく

ストレート(素材はチェスナット=栗)でオーダーしましたので、鞄の中で邪魔になりません。







それに、このシェイプも個性的なんですよね♪

コウモリのシルエットを表現しているような、何とも云えない〝味〟を感じます。







黒はあと2本、チェック柄も1本ずつ在庫あります。

ご希望の方が多ければ、受注会形式にして、

好きな柄やハンドルの材質もお選び頂ける様にすると面白いんですけどね、、






今日Tさんに、美味しいケーキ屋さんを教えてもらいました♪

物を選ぶとき(評価する時)って、今まで経験してきた中で無意識にしてますよね。

人から聞いた話や情報も、大切だと思うけれど、

やっぱり自らの経験で身に染み付いたものは、深みが違うと思います。



でも、今まで「知らない方が良かった」って思った事が1つだけあるんですよね(苦笑)。

それは、3年ほど前に知った〝タマゴ屋〟というケーキ屋さんの味。

これもTさんに紹介してもらったのですが、

その数ヶ月後には休業に入られ、未だ再開されていません。

確かに空前の?スイーツブームで、美味しいケーキは溢れているけれど、

僕はタマゴ屋さんの味を知ってから、それ以外は

甘ったるく感じて、1個しか食べられなくなりました。(って、何個食べるねん!?笑)



でも、今日食べたこの味は、タマゴ屋さんを思い出させてくれた、

いつもとはちょっと違う、「ん?、、♪」な味でした。







大阪帝国ホテル側から、源八橋を渡ってすぐのところにあります。

環状線の桜ノ宮駅からも歩いて1分です。

ポンパピエロという、ケーキ屋さん?パン屋さん?カフェ?のようなお店です。


今日の朝、「別の日に採寸をお願いします!」というお電話が、、

こういった変更は年に数回しかないのですが、

こんな時こそ、普段手を付けられない事をしようと前向きに考えていると、

新しいラインの為に以前、「取り組めたらいいのにな」と思って訪れた事のある

縫製工場の方が、今までブログを見て下さってたとかで、個人的に寄って下さいました。

その方も一般企業で働いた後、技術を学び、

今ではその工場のパターンの責任者を任されている若手の実力者。

自分が顧客としてあちこちでオーダーしてきた中で、

最初は、「自分の服を満足いくように作りたい」という思いから始まったそうです。

色々と共通点も多くて、アッと言う間に2時間程、話し込んでしまいました。

僕も改めて〝志を高く〟とモチベーションが上がりました。

お酒を飲んで高揚してるんじゃないですよ!

今日は大人しく缶コーヒーで乾杯しましたからね、、(笑)

ただ、同業の方が僕の知らないところでこのブログを見て下さってると思うと、

ちょっと恥ずかしくなりました(苦笑)。