僕の大学時代は、まだまだ車にステータス性がありました。

みんな、車がなきゃ彼女なんてできないよ!くらいの勢いで車を買ってました。(軟派!)



しかし、今ではオトコの趣味も多様化したことで、

価値観も変わり、車への憧れがなくなっているように思います。

それよりも、そもそも今の車には夢が感じられなくなってると思いませんか?

それは、単なる移動手段(道具)になってしまったから、、



前フリは、ここまで!

ここからスーツの話題に切り替えます!(笑)



車だけでなく、今ではスーツも単なる制服(道具)になり下がってしまいましたが、

日本の経済が急速に伸び、スーツ人口の増加にともなって既製服が台頭してくるまで、

スーツが、給料の2ヶ月分や3ヶ月分もする時代があったのです。

つい40年程前まで、そんな時代でした。



結局は、車や電化製品と同じ末路をスーツも辿ってますね。



経済の発展には、文化を切り捨て均一化してゆくこと、、

それ以外に手段はなかったのでしょうか?

これって、寂しいですね、、



スーツが〝男のステータス〟として復権できるかどうかは、

僕達テーラーのモチベーションに委ねられているのではないかと感じます。






今回のI さんのスーツは、英国らしさがプンプン漂ってくる

創業1895年の老舗マーチャント、リアブラウニー&ダンスフォードです。



サヴィル・ローの、ほぼ全てのテーラーを顧客に持つという同社は、

しっかりとした打ち込みのある、伝統的な英国服地が多い事で知られています。

ちなみに、この生地は、その名もオイスター、

マッセアトゥーラでもリピート率の高い、マニアックな生地です。

このネーミング、僕的には最高にハマりましたね!(笑)





I さんは、ずっと以前からこの生地が気になっておられたのですが、

この生地はランニングで提供されるため、

1着分しかないヴィンテージを先に選ばれていました。

ところが今回は、どうしてもこの生地が着たいという事でお選び頂きました。



ご感想は、シッカリ感があるのに、着ていて楽だそうです。

英国のへヴィーウェイトな生地らしく、

最初は、見た目にも着用感もゴワゴワしますが、

着ていくほどに馴染んできます。

しっかりブラッシングして、永きに渡ってご愛用下さい。

ちなみに、今日のI さんのシャツも、英国製のエイコーンの張りのある生地です。



さて、、

そこで思い出したのが、今年の年初に行ったピッティで開催されたロンドンカットで、

色々と教えて下さった、ロンドンのオールドバーリントンストリートにある

アンダーソン&シェパードのカール・マシューズ氏です。

今回のI さんのスーツに似てますね!












機械式時計は、車の車検のように良いコンディションを保つために、

油差しなどのメンテナンスが必要です。

そのために各輸入代理店は熟練の時計修理師を置き、

彼らは、カスタマーからの要望に応えるべく、

スイス本社などで厳しい研修を終了した資格者です。



時計はあなた一人の物ではなく親から子へと受け継いだりして親しみが湧き、

と同時に、その時計にまつわる思い出なども継承します。

「時代」(とき)の共有は一つの文化を育てます。



だからこそ、ずっとあなたの大切な時計を、

主治医のように、正規販売店は守り続けてくれるのです。



ブライトリングをはじめ、スイス製機械式時計は、

正規輸入品をお買い求めください。



以上、カメラマン高橋さんのブログから引用させて頂きました。



昔、日本のスーツもそんな時代がありました。

使い捨てのスーツ、それはそれで〝ユニフォーム〟として〝あり〟ですが、

日本では男性にとって、ユニフォームとスーツが同義語のようになってしまってます。

少しでも〝スーツ〟の復権を願って仕事をしなければ、、



そんな時代のスーツ、「息子が着るから、直してやってくれへん?」なんて、

息子さんと一緒にお越し下さったりすると、嬉しい限りですね。



それとは直接関係はありませんが、こんなエピソードを。



これは、東京のKさんがお持ち下さった40年前のお仕立券付生地です。





この生地は英国製のミル物のキッドモヘアで、

虫食いが一ヶ所だけありましたが、それでも保存状態のとても良い、

モヘアがモヘアらしかった時代の、〝The! MOHAIR!!〟な雰囲気の生地です。

こんな貴重な生地を預からせて頂き、ありがとうございます。





もう1つのエピソードは、

スーツを1日18時間着用されるFPさんから、

「今まで3年しかもたなかった数々のスーツと比べ、マッセのスーツは、

その倍以上、7年でもビクともしない!」と、以前太鼓判を頂いた事がありました。

もちろん、これはFPさんのお手入れが行き届いていること、

それに、選ばれたばれた生地にもよりますが、

職人さんの縫いの技術の賜物です。

是非とも、FPさんも息子さんに受け継いであげて下さい。

でも最近のスーツは派手なシルエットなので、厳しいでしょうか?(爆)






Oさんの、カチョッポリの生地を使ったこのコート、

8月初旬にご注文頂き、諸事情によって今までかかりましたが、

極太ストライプに、バストポケットのない超個性的なコートに仕上がりました。







採寸の難しいコート、でも、、

今までのスーツで肩・胸周りが安定しているから、

仮縫いなしでも、ここまで綺麗にシェイプする事ができました。






Jさんのスーツ、綺麗です。

袖が若干太いかな?と気にされてましたが、

一旦このまま着て頂いて、気になるようでしたら、後日。

それにしてもこのシャークスキン、Jさんの雰囲気に良く似合っておられました。

次回のオーダーの際には、ボタン位置、襟巾、ゴージ位置、

気になられている袖の太さ(上腕~肘、そして袖口とのバランス)なんかに注意をして、

可能な限り、調整をしましょう。

最終、それで気に入ったモノになれば、

このスーツも、それからでもお修理で直せますから♪












I さんの結婚パーティー(披露宴)用のディレクターズです。

タキシードの話や、昼間の礼装の最高峰であるモーニングについて、、

色々な要素や可能性をお話した中で、

後々使い勝手が良さそうだからと、ディレクターズに決定!



といっても、そこは元アパレルの洒落物I さん、、

ファンシーな感じでまとめられます♪



詳しくは、後日、I さんから直接のご報告を待ちましょう!!(笑)

I さん、、楽しみにしてますね。







※シャツの襟、、変ですが、今日はイメージだけつかもうと、

レギュラーカラーを無理に立ててます。(笑)

フラッシュを無理やり押さえた僕の指も、、立ってますよね~(爆)






Aさんのイメージをどこまでカタチに出来るか、、

今回のイメージは、今年最も難しかったものの1つでした。

どう難しかったか、、書き上げると沢山ありすぎて、これまた書く事すら難しい。(苦笑)







持って来て頂いたスーツが、某セレクトショップのクラシコ系スーツと、

グラマラスとは対極にある、中性的な匂いのするアニエスベーのスーツでした。



結局色々と会話を進める中で、

アーティスティックな雰囲気をお好みのようで、

今回のスーツになったわけですが、どこまでAさんのイメージに近づけたのか、、



かなりのボックスシルエットに、丈も短め。

フロントのカーブも、かなり大き目の、真円に近いカーブを描いてます。

Aラインまではいきませんが、それでも、かなり中性的、、

胸ポケットもバルカ型ではなく、スクエアな箱型。

そしてこの3ボタンは上2個を留めるスタイルにしてあります。

襟のカーブも、下のほうは、少しふくらし気味にしてスパイスを加えています。

胸のダーツも無くそうと思ったのですが、

限りなく絞らずに、入れるだけ入れとこう!的な分量です。



アーティスティックな佇まいに仕上がったと思うのですが、如何でしょう?






いつも個性的なスーツをご注文下さるFさんの今回の生地、

ご注文頂く前に、「出来上がったら、かなり派手ですよ!」とお伝えしていたのですが、

どうやら想像を遥かに超えていたようで、

「どう?かなりヤバイかなぁ、、」とご心配のご様子。







いえいえ大丈夫です!

このスーツは〝意気〟で着て下さい!!

気後れしたら、、その時点でアウトですよ!胸を張って〝粋〟に着て下さいね。



祇園の街でお会いする事を楽しみにしております!!(笑)

って、Fさんも僕も縁遠い?ですね。(苦笑)



ウエスト周りも帯巾を広く、ボタンも2個です。

股上が浅いので、ウエスト周りが余計にスッキリと見えます。





そしてベルトループなしのサイドアジャスタ仕様なので、ほんとスッキリしてます。





袖のボタンはFさんご定番の5個ボタンフレア袖です。





あ~、また特殊なスーツを紹介してしまいました。

Fさん、あまり僕を楽しませて下さるの、、止めて下さいね。(笑)






今日は、千葉にあるナチュラルクリーンを訪問してきました。
東京駅から高速バスで1時間弱、君津のバスターミナルに着きます。

当初、滞在時間を1時間半程度しか予定してなかったのですが、
帰りの新幹線を90分も遅らせました。
それだけ会長や社長だけでなく、現場の皆様からも、
クリーニングに対する思いばかりではなく、
洋服に対する思いや、環境に対する思いがビシバシと伝わってきて、
あっという間に、充実した楽しい3時間が経過したんです。

実はクリーニング恐怖症の僕自身、
自分の洋服のケアに、ホトホト困っていました。
今までの数々の失敗から、クリーニング恐怖症になってたんです。
僕の周りにいる洋服好きの人達も、クリーニングには出さない人が大勢います。

可能な限り、自分で水洗いをしてしまいます。
子供が実験とか何とか言って、おもちゃを分解して壊すかの如く(笑)、
僕も様々な衣類を自分で水洗いをしては、失敗してきました。

その中で、素材の持つ特性のような事を、
知らず知らずのうちに身に付いてきたように思います。

ドライクリーニングとと水洗いを比べてみると、
それぞれに長所と短所があり、良し悪しではなく、好みだと思います。
ただ、僕の個人的な考えは、、
クリーニング本来の目的を考えると、ドライクリーニングに大きなメリットを感じないんです。
今日はそんな消費者目線で、見た事や感じた事を帰りの新幹線で綴りました。
実際の画像は、後日紹介させて頂きます。

ナチュラルクリーンでは、洗濯の度に水を入れ替え、
その水を捨てるのではなく、リサイクルして使い続けておられます。

そのリサイクルされた水は、どんどん熟成され、進化し続ける事で、
洗濯物にも人(着る人、現場で働く人)にも環境にも優しい良い水に変わってゆくそうです。

そんな何にでも優しい、しっとりスベスベの水を使って洗うから、
生地がバシバシにならず、風合いが生まれるそうです。

使っている水のクオリティーこそ違えど、使っている機械はごく普通です。
それどころか、家庭用の二槽式も使っておられるくらいでした。
やはり、水が他店と一線を画す理由なんでしょうね。

次に特筆すべき点は、やはり予想通り〝アパレル用〟の立体プレス機でした。
生地にアイロンを当てることなく乾かし、皺を伸ばす事ができます。
もちろん細部はハンドプレスですが、
地の目を読み、服の表情を読みながらの作業です。

それはクリーニング屋のレベルではなく、もはや縫製工場のレベル。
工場内に入った瞬間、縫製工場と間違えた程の設備です。
それに、化学薬品臭がするどころか、家庭の洗濯場の匂いがしたくらいです。

僕も衣類に携わる人間として、モノを大切にする心と文化を育み、
その一助としてナチュラルクリーンに益々頑張って頂きたい、、そんな思いです。

以前にドライクリーニングの工場を見せてもらった事がありますが、
ナチュラルクリーンを見ると、全くの別物だと分かります。

洗ってなんぼのクリーニング的発想から、
ケア的発想への発想転換。
そう、「何の為にクリーニングをするのですか?」です。

これは僕たち、洋服を着る側のユーザーだけではなく、
クリーニング業界の方もシッカリ考えなければならない時期にきていると思います。

そしてマッセアトゥーラも、、
何の為にスーツを着るのですか?という基本的な考えは見失いません。

会長・社長を始め、ナチュラルクリーンの皆さま、
今日は貴重なお時間を割いて頂き、本当にありがとうございました。
技術は日々進化している、、会長・社長のお言葉に、今後も期待しております!!

実際の工房潜入記は、2007年10月31日に書きました。
工房潜入まで、ナチュラルクリーン体験以来、既に3年以上が経っています。(汗)


今日は東京新宿にあるPACOスタジオで展示採寸会でした。

今回も無事、こうして終えられたのも、PACOの高橋さんのご協力のもと、

ご来場、ご注文下さった皆さまにも感謝します。



今日お1人目の採寸だった、ご新規のMさんです。

2時間の採寸も無事終わり、引き続いて、利き酒の会です。(笑)

驚かせてしまって、ごめんなさい。



今回は高橋さんのご出身地である鳴門の名産、

鳴門名物〝鳴門金時〟を使った芋焼酎の利き酒会が同時開催!(笑)

初めてのお酒ばかりなのに、数回クチにされただけで、全ての銘柄を当てられたとか、、





Bさん、最高に似合ってます!!

今まで知らなかったのですが、Bさんのオヤジさんは、

元アイスホッケーのオリンピック選手、若林兄弟だそうです。

おまけに、高橋さんの仲良し、故エディー・タウンゼントさんのお嬢さん、

ダーナのアメリカンスクールの同級生だったとか。

それが分かって以来、特にBさんと高橋さんは大の仲良しです♪





次は、メールで何度かやり取りをして、初めてお越し下さったSさんご夫妻です。

オーダーは初めてとの事でしたので、色々とお話をさせて頂きました。

Sさんにも、帰り際に鳴門金時の利き酒を楽しんで頂きました。





こちらのSさんは、先月ご注文頂いたディレクターズスーツのお渡しでした。

今年のバーゼルで発表された新作時計、高橋さんが

阿波和紙を使って焼いた写真を展示して下さってましたから、

Sさんお2人で、熱心に見入って下さってました。





飲み会の模様は、お見せ出来ません!(嘘?爆)

皆さん、今日は本当に本当に、、どうもありがとうございました。