先日ご紹介させて頂いたエコロジーなバンブーの再生セルロース素材ですが、

僕も初めて取り扱う素材でしたので、洗ってみました。

生地を決めていただいた後の事後報告となって申し訳ありません。

でも、、お風呂で使うボディータオルで、何となく想像はついてましたけどね。(失礼!笑)







もし水に濡れたりしたら、

いったん風合いが固くゴワゴワになって縮みますが、

アイロンをかければ、伸びて元に戻りますし、風合いも光沢も回復します。



ただ繊維が柔らかいので、アイロンを強く押し当てないよう、

当て布として表面がフラットでスムースな生地を使って、軽くかけて下さい。

特にアイロンを滑らせたりするとテカり易いです。



強く押してしまうと、組織が潰れて織り目がガタガタになりますし、

光沢が戻るどころか、変なテカリが出ます。



Kさん、今夜の投函で残布を追加で送っておきますから、試してみて下さいね。

もしくは、クリーニング屋さんにテスト用として渡してあげて下さい。

ナチュラルクリーンだと問題ないと思いますけど。(笑)

末長く風合いを愉しんで頂けますように、、






最近、更新をサボってます、ごめんなさい。

言い訳は致しませんが、春眠暁を覚えず、的私事ではありません!(笑)



さて、お知らせが遅くなりましたが、

ゴールデンウィーク中もカレンダー通りの営業とさせて頂きます。

事前にご連絡を頂ければ、この限りではありません。



皆さんは、どんなGWの過ごし方をされますか?

僕は昨日、家のバルコニーで日光浴しながら、生ハム&赤ワインでご機嫌でした♪

ってか、家に居ただけです。(笑)






高知のKさんのジャケットは竹で出来ています!

純粋に竹そのものを繊維化したバンブー繊維のジャケットです。





綿の2倍という吸水性を持つバンブー素材は、乾き易すさも特筆ものです。

吸水性と速乾性に優れていると云えば、みなさん麻を思い出されると思いますが、

このバンブーは、麻のようなザックリした素材感ではなく、

シルクやカシミアと勘違いするほど柔らかでドレープ性に富み、滑らかな光沢があります。



また防皺性についても、綿や麻より優れているので、夏素材には打ってつけですが、

麻のように水分を含むと強度を増すといったものではなく、

綿と同じく、濡れると強度は弱まります。



それ以外では、半永久的な抗菌防臭効果があり、

カビの発生やニオイの発生を抑える効果がある!とくれば、

湿度の高い日本の夏でも、サラリとした着心地も相まって最高の素材!


あっ、ちなみにこの素材、、イタリアの【タリア・ディ・デルフィノ】です。



Kさん、でもそんなことよりも、、

この触り心地にヤラレちまったんですよね!(笑)

確かに、何人もの方が触れられて、「カシミア?」と聞かれました。

でも、、カシミア以上の触り心地ですよね♪






2008年4月11日の続きです。

その後、彼女は色々な情報をもとにアグレッシブに動き、

神戸もの作り大学への入学も決まり、関西に引っ越して来ることになりました。

それまでの蓄えも、引越し費用や準備等で底を尽く日も時間の問題、早く仕事を確保せねば、、



横浜で経験を積んでいたお直しの仕事をするにしても、

単なる縫製の職人を目指すのではなく、

クオリティーの高いラインをもった洋服を縫いたいという意識の高い彼女ですから、

それを考えた上で、どんな順番で働けば(学べば)よいのか、

僕なりに整理しながら慎重に考えながら、伝えてゆくよう心がけました。



そして彼女は最初、有名なお直しのお店で働いていましたが、

その後、販売量を誇る有名なテーラーで店頭に立つことで経験を積ませてもらい、

今はBoitsつながりで、とある『KITON』 の売り場で頑張っています。



そう、、最初は〝寸法的な感覚〟を身につけるために、

人の体を立体寸法で捉えられるよう、採寸の現場でフィッター経験を積み、

次に、プレタの〝練り上げられたクオリティーの高いライン〟を見る目を養うために、

日々秀逸な洋服を見ることのできる現場で感性的な経験を積んでいるのです。



そして、今でも通っている学校の勉強では、

ラインのクオリティを意識しながら自分でパターンを引き、

自ら描いたパターンを使って自分で裁断した生地を、自らの手で縫い上げる、、

そんなハードな毎日を過ごし〝量から質へ〟と実力を伸ばしています。



これからも益々、この世界目指す人が増え、業界が発展し、

もっと言うと、ただ単に縫える人ではなく、彼女が目指しているところ、

技術と感性を持ち合わせた職人さんが増える事を願って僕も何かの役に立てれば、、

でなければ、結局は困るのは僕たちスーツ好き、、

職人技術の終焉は、もうそこまで、、



そんなことを思い考えていると、

塗士(ぬし)でありながら、晩年はプロデュサーとして、活躍された

輪島塗の漆芸家〝角偉三郎〟さんの事を思い出しました。

もの創りは、家でも器でも、そして洋服でも同じで、

自分とは違うもの創りの世界を勉強すると、色々な角度から自分に返ってきます。






ロロ・ピアーナ好きのOさんは、スーツばかりか、

普段着もロロ・ピアーナで購入される事が多いそうです。



今回のシャツは、生地を見られた時、「ロロ・ピアーナっぽいやん!」と云う事で、

ビジネスで着られているシャツと同じシルエット(型紙)のまま、

前立と襟だけ、カジュアル仕様にさせて頂きました。

バストも、ジャストで綺麗に納まってます。

麻の質感がニュアンスあります♪





今までは、カジュアルなシャツはシルエット(フィット感)を我慢し、

好きな生地を優先して、発色の綺麗なロロ・ピアーナのプレタから選ばれていました。



これからは、このナポリのカチョッポリのシャツ地からお選び頂ければ、

生地もシルエットも、どちらも手に入れて頂けますので、

宜しくお願い致しま~す♪(宣伝・笑)






今日お渡しのYさんの〝あちこちフレアー〟なスーツです。

コンセプトは、存在感のある話題性を最優先した〝ガツン〟とくるスーツです。(笑)

ちなみにパンツは膝巾20cm、W折返し巾8cmで、裾巾は27cmです!!



そもそも、この手のスーツは2004年お仕立ての、現知事Hさんのスーツで始まったスタイル。

流行とは比べるに値しない、飛び抜けちゃったスタイルが最高です♪

※A6のボディーにA4程度のジャケットですから、無理があることをご了承願います。





裏地も〝ガツン〟とキテますね~♪

このスーツ着て、ホテルの演台でガツンとイッちゃって下さいよ。(爆)








3年ほど前に、横浜からテーラー(縫製)志願の女性が尋ねてきてくれました。

わざわざ大阪まで来てもらって役に立てるのか?意味があるのか?

そんな思いから、先に電話で色々とお話を聞いているうちに、

彼女は僕の立場ではなく、職人志願だと分かりました。



大学時代、アパレルで販売のアルバイトをしていた彼女は、

卒業後、最初に就職したアパレル会社で海外勤務となり、退職後は

洋服の構造を知りたいとの思いで、お修理屋さんでアルバイトをしていました。



彼女が来てくれたその年度だけでも、

男女合わせて10人程のテーラー志望の人たちがやってきてくれました。

そんな中でも、彼女の熱意には何か凄いものを感じました。

マッセアトゥーラに来てもらうだけというのも勿体無い話だなと思い、

同業者の会、Boitsの開催日に合わせてご来阪頂けるように段取りをしてみました。



僕が力になれる事を、思いつく限り考えたかった、、

近い将来職人不足で悩まされる業界、彼女の存在は貴重なのです。

すでに職人さんの平均年齢は60歳を越えており、後継者の育成は必至です。

買って下さる方がいても、作り手がいないと云う状況は、もう直ぐそこまでやってきています。



ミラノで縫っているsartinoさんや、フィレンツェで縫っているM君も大切な存在です。

将来、この業界を引っ張ってゆくリーダーになってもらうために、

僕たちに何が出来るかを常に考え、行動する事も、

僕たちの責任であり仕事だと思います。

また、同時にどうして今のように後継者が居なくなったのか、、

その原因について直視することで、大部分は解決できるような気がしています。



話はそれましたが、その横浜の女性の〝今〟については、次回に。(笑)



ちなみに、これまでにマッセアトゥーラを尋ねてきてくれた、この世界を志す人たちは、

一部の紹介を除き、そのほとんどが、このダイアリーの読者の方たちです。

たまに、ダイアリーの目的に疑問を感じさせられる事もありますが、

彼らに逢って、「やってて良かったな~♪」と実感します。



そこで突然ですが、『スタッフ募集!』

もし、、このダイアリーを読んでくださっている読者の中で、

オーダー洋服の世界でやってみたい!と思われる方がいらしゃっれば、

スタッフとして一緒に働いてみて下さい。



スタッフご希望ではなくても、

横浜の彼女のような職人志願の方も、まずご訪問下さい。

僕の周りには、力を貸してくれる同業者の存在があり、色々な環境が整っています。

ご相談下されば、出来る限り、Boitsのメンバーが力を貸してくれます。

この業界の発展に寄与してくれる、

そんな強い意思をお持ちの方なら大歓迎です!



ということで、この場を借りまして、

マッセアトゥーラ、『スタッフ募集!』 します!!(笑)






カンクリーニのシャツ地は発色が綺麗です。
パープルやオレンジ、それにグリーンやブラウンといった、
オーダーではあまり見ないカラーバリエーションの生地が多く、目を引きます。
今朝は5時30分!の早起きで、昨夜からお湯に浸しておいたシャツ地を、
1枚1枚、激しく!(笑)、手で揉み洗いして脱水し、皺を伸ばし、
それから、湿った状態で1枚ずつ強制乾燥させました。
カンクリーニのフルコレクションは、常時受注できる体制は整っておらず、
現状では、年に数回のタイミングでしかご注文頂けない状況です。
今回の11着分の生地も、リピーターの方だけへのアナウンスで頂いたご注文です。
受注期間に十分なゆとりがなくて、、申し訳ありません。
今後の改善課題と分かりつつ、ご興味ある方は、ご連絡頂けると助かります。



前回ご紹介のNさんに引き続き、今日も還暦を迎えられるMさんのスーツです。

もう5年に渡ってお付き合い下さっているMさんが選ばれる生地は、

いつも個性的な色柄が多くて、今回の色も珍しいです。

スコフィールド&スミスと云えば、「なるほど~」って感じですね。(笑)





実際には赤紫色ですが、モニターによっては

青っぽく見えるかもしれませんね。

僕もこんな色、初めてです。



あっ!ちなみに、Mさん、今日はコンポラッぽい出で立ちでした。

ネクタイも、超ナローな型押しレザータイです。

なので、ご試着のスーツとの組み合わせは変です♪(笑)

撮影ご協力ありがとうございました!






今年還暦を迎えられるNさんが選ばれたグアベロの生地です。

SUPER 150’S の滑らかな光沢感を気に入られました。





ご職業柄、座り仕事が多いNさんですから、

この生地の特性について、プラス面だけでなくマイナス面も伝えました。

そしたら、「舞台に立つ時に着るから大丈夫ですよ(笑。」との事。

色柄や品質だけで選ぶと、実際に着てみて不都合な事が起きる可能性があります。



気に入って、長く着て頂くためには、

生地をお選び頂く際に、かなり大切な情報ですので、

時間の許す限り可能な限り、、お伝えするよう心がけています。