後継者問題(その1

3年ほど前に、横浜からテーラー(縫製)志願の女性が尋ねてきてくれました。

わざわざ大阪まで来てもらって役に立てるのか?意味があるのか?

そんな思いから、先に電話で色々とお話を聞いているうちに、

彼女は僕の立場ではなく、職人志願だと分かりました。



大学時代、アパレルで販売のアルバイトをしていた彼女は、

卒業後、最初に就職したアパレル会社で海外勤務となり、退職後は

洋服の構造を知りたいとの思いで、お修理屋さんでアルバイトをしていました。



彼女が来てくれたその年度だけでも、

男女合わせて10人程のテーラー志望の人たちがやってきてくれました。

そんな中でも、彼女の熱意には何か凄いものを感じました。

マッセアトゥーラに来てもらうだけというのも勿体無い話だなと思い、

同業者の会、Boitsの開催日に合わせてご来阪頂けるように段取りをしてみました。



僕が力になれる事を、思いつく限り考えたかった、、

近い将来職人不足で悩まされる業界、彼女の存在は貴重なのです。

すでに職人さんの平均年齢は60歳を越えており、後継者の育成は必至です。

買って下さる方がいても、作り手がいないと云う状況は、もう直ぐそこまでやってきています。



ミラノで縫っているsartinoさんや、フィレンツェで縫っているM君も大切な存在です。

将来、この業界を引っ張ってゆくリーダーになってもらうために、

僕たちに何が出来るかを常に考え、行動する事も、

僕たちの責任であり仕事だと思います。

また、同時にどうして今のように後継者が居なくなったのか、、

その原因について直視することで、大部分は解決できるような気がしています。



話はそれましたが、その横浜の女性の〝今〟については、次回に。(笑)



ちなみに、これまでにマッセアトゥーラを尋ねてきてくれた、この世界を志す人たちは、

一部の紹介を除き、そのほとんどが、このダイアリーの読者の方たちです。

たまに、ダイアリーの目的に疑問を感じさせられる事もありますが、

彼らに逢って、「やってて良かったな~♪」と実感します。



そこで突然ですが、『スタッフ募集!』

もし、、このダイアリーを読んでくださっている読者の中で、

オーダー洋服の世界でやってみたい!と思われる方がいらしゃっれば、

スタッフとして一緒に働いてみて下さい。



スタッフご希望ではなくても、

横浜の彼女のような職人志願の方も、まずご訪問下さい。

僕の周りには、力を貸してくれる同業者の存在があり、色々な環境が整っています。

ご相談下されば、出来る限り、Boitsのメンバーが力を貸してくれます。

この業界の発展に寄与してくれる、

そんな強い意思をお持ちの方なら大歓迎です!



ということで、この場を借りまして、

マッセアトゥーラ、『スタッフ募集!』 します!!(笑)