靴との色合いも、良い感じですね。
やはり落ち着いた感じを狙って、表側を使いましょうか。
裏も良いんですけどね、、今の瞬間最大風速より今回は先を考えて。希少な生地ですから。




時代考証は、いかに。
耳(セルビッジ)が付いているのに、スタンプが押してあります。




この生地で、今回もTさんのモッズスーツ。


同じドーメルに、ゴリゴリの『TONIK』というモヘア混の素材がありますが、
この『ZEST』は、TONIKより少し軽めではありますが、
それでもゴリゴリ(crispy)です。


Tさんのスーツ、キースヘンダーソンの60年代のデッドストック生地です。
男くさい独特の色気のあるツイードっぽい生地ですが、色使いはここ数年の流行色グレージュです。


キースヘンダーソンは、
まだ日本が鎖国時代だった江戸時代後期1836年に創業された、いわゆるロンドンマーチャントの1つです。
同じ年に、ホーランドシェリーがロンドンで創業しており、
今では、キースヘンダーソンは、そのホーランドシェリーの傘下になっています。
ちなみに、ホーランドシェリー社は、
鎖国中の日本と唯一交易があった国、オランダ出身のホーランド家が
家業として始めた「マーチャント(生地商)」で、日本には1913年に輸入が開始されました。
日本では、商標の都合で、InnesChambersや JohnCooper と同じコレクション内容となります。
以前、スコットランドのピーブルスにあるホーランドシェリー社の本社を訪れた時のことや、
英国ハダスフィールドのミル(機屋)を見学させて頂いた時の事も書いておりますので、こちらもご覧ください。 
2007年:ホーランドシェリー本社訪問
2002年:ドブクロス織機の見学



個性的な生地がお好きなTさん。
かれこれ6年、お付き合いを頂いている中で、
Tさんのお好みは、ほぼ理解できていますので安心です。
*何だか、画像が縦にのびているような、、気がするのは気のせい!?


ヴィンテージと言っても、色々な要素からして、
多分70年代後半~80年代前半頃の生地だと思うのですが、どうでしょう。
とても手のかかった織りで、ベースの紺色部分だけで、濃淡3色入っているんですよ!
こういう手の掛かった生地が織られなくばかりか、在庫品でもどんどん手に入らなくなってきています。


どうですか!粋ですね!!
社交の場(言い方、古っ!)で映えますね!
生地を見て頂くときは、可能な限り、環境を変えまして、
出来上がって違う!という事のないように見て頂くようにしています。


背中の絞りも、Tさんの好み通り!