イタリアの、甘くドレープの効いた生地よりも、

英国製の、しっかり打ち込まれた張りのある生地をお好みのIさんが

夏物のモヘア混ヴィンテージ素材に続いて、冬素材でもヴィンテージを選ばれました。



といっても、芯地は柔らかいものを使っていますので、

着心地自体は、昔の鎧スーツのように堅すぎる事はありません。



それでも、今までの生地とは比較にならないほどバシッとした着心地に

かなりご満足頂けたようです。

もちろん最近では余り見かけない、この独特の柄にも。



ヴィンテージの生地って、近くで見ると派手に見えますが、

仕立て上がって着てみると、不思議と落ち着いて見えるんですよね。

さすがは昔の超高級素材だと感心させられます。



さぁ、ヴィンテージの世界から戻って来れますか?(笑)




今回のキルト加工は、ひし形のステッチではなく、

1インチ巾のストライプにしました。

経緯共にキュプラ素材の裏地に、今回の中綿は3Mのジェネサーモという

温度調整機能のついたものです。

シンサレートより保温力は落ちますが、

普通の中綿よりは保温力に優れ、体温が上がると熱を放出します。

寒がりで暑がりの方には最適な中綿素材ですね♪


概して、イタリアの甘~くドレープの効いた生地の軽やかな着心地の好きな方と、

打ち込みのシッカリした、仕立て栄えするバシッと背筋の伸びる着心地の好きな方に分かれます。

仕立て栄えする英国生地の中でも、およそ現在ヴィンテージと言われる、

70~80年代前半の生地は、ビシバシに仕立て栄えします。

さらにその中でも、この3プライキッドモヘア素材は最高でしょうね。

他を寄せ付けない〝圧倒的な存在感〟があります。

今日お渡しのOさんのこのスーツの場合、その色からしても存在感は圧巻ですね。(笑)

ちなみにこの生地は英国のHieldのもので、恐らく70年代後半のものです。












最近、ディーテールばかりにこだわるより、

ウエストシェイプされたシルエットを求められる方が多い中で、さらに、

秋冬物のシーズンに入ってから、何故か?個性的な裏地を希望される方が増えました。

とは言うものの、理由は分かってるんですけどね、、(笑)



これは、英国から1着1着取り寄せるド派手な?ペイズリー柄です。

素材はレーヨン100%なので、確かに夏でも総裏を選ばれる方には、ちょっと暑いかも。

※マッセアトゥーラでは、通常は熱のこもらないキュプラ100%素材を使います。





この裏地は、上のペイズリーよりも大人し目です。

これだと素材は経緯ALLキュプラなので、真夏でも熱がこもらずに快適なのですが、、

裏地より、Hさんの個性的なボタンの選び方が目を引きますね。(笑)


背中のカーブに沿った、こんなライン(シルエット)はお好きですか?

マッセアトゥーラでは珍しく背抜き(カンノン)にしているので、表地に響いてますね。(苦笑)








Oさんが今日ご注文下さった組み合わせです。

最近、某雑誌のブームで?白シャツが大人気なので、

本来何でもない、こんなトラディショナルな組み合わせを新鮮に感じます。







ロロ・ピアーナの生地は、柄こそクラシックですが、

横糸に単糸を甘く打ち込むイタリアの生地特有の?甘~いドレープが期待でき、

おまけに、シャークスキン柄のハーフミルドTypeと、これまたイタリアンな香りプンプンで、

有りそうで、意外に今まで気付かなかった(僕だけ?)質感です。



そんなイタリア~ンな生地に合わせるシャツ地も、

これまた柄こそトラッドですが、フィンクス綿の極薄140番縦横双糸使いと、

これまたドレープ感のある上質素材です。



ガレッシのコロッツオ(象牙椰子の実)は、ちょい明るめのブラウン(黄色系)で、

シャツのブルー系に対する補色色相環で云う反対色)になり、

これもイタリア人が好みそうなカラーコーディネートだと思うのですが、

皆さまは、どう思われますか?

コーディネートは、「やっぱり、こ~でねぇ~と!」、、な~んちゃって♪(爆)




今日ご来店のAさんのご希望はフランネルのスーツでした。



ひと言にフランネルといっても、とてもたくさんの種類があるのをご存知ですか?

ウーステッド(梳毛)フランネルかウールン(紡毛)フランネルか。

クリアカットTypeか、ミルドType(ハーフミルド・クォータミルド)なのか、、
毛羽立ち具合で呼び方が変わります。

それに生地の目付け(ウエイト)や、打ち込みの違いなど、

無地のチャコールグレーのフランネルと云っても、選ぶのに一苦労します。(苦笑)





どこに行っても空調が効き、おまけに地球の温暖化現象で暖冬続き、、

さらなるは、今の日本では不景気も加わって!?人気のない素材ですが、(苦笑)

そんな着る期間の短い素材だからこそ、そんな時代だからこそ!

お洒落に差別化を求める方に、是非ともお選び頂きたいのがフラノ素材です。





巧く撮れませんね、、

これは結構起毛したミルドタイプ(毛羽立ちが多い)のフランネルです。

フランネルについては、過去のダイアリーもどうぞ♪



以前ご紹介させて頂いた、Yさんの3ピーススーツが、やっと出来上がリました。
裏地全面に張るには長さが足りないかな?と思っていたのですが、
何とかギリギリ納まりましたし、家紋もいい感じにポジショニングする事が出来ました。

ただ、家紋の染め境界線でかなり裂け易い状態でしたので、
裏側から加工を施して、強度を持たせました。
どうですか?いい感じじでしょ!
柄合わせまでは無理でしたが、
着物の裏地も、巧くヴェストの背裏に納める事が出来ました♪
強度的が、かなり落ちた絹(シルク)を、
ここまで絞ったシルエットで縫い上げてくれた職人さんにも感謝します!
どうですか?黒い生地との色的な相性も、いい感じですね♪


先日ご紹介させて頂いた、着物を裏地に使おうプロジェクトの続きです。
着物って1枚の布地に見えて、意外に細かく分かれている物なんですよね。
なので、これが思ったように裁断できないんです。(苦笑)

他にも色々な問題があって、
職人さんとの打ち合わせを進めながら、
並行してYさんとも、毎日メールのやり取りが続いています。
で、Yさんには仕立てあがった時に想定されるリスクをお伝えし、ご納得頂いた上で、
いよいよ実際に着物を解いて、型紙を差し込んでみる段階まで進みました。
ところが、ここでまた新たな問題が!
解いてみると、想像以上に生地が傷んでいます。
焼け、虫食い、糸目の拡張、生地の角っこの擦り減り具合など、
先ほどにも書きましたが、予想以上に、型紙を巧く差し込めませんから、
ちょっとした寸法不足が命取りになるので、糸を解くのも慎重にならざるを得ません。
↓ ほら、こんがり?焼けてるでしょ。 これじゃ使えません。
そんなこんなで、試行錯誤を繰り返しながら、想像力を豊かに働かせ?
幾らかのリスクを残しながらも、何とか入りそうです。

当初無理かな?と予想していたサイバラ(細腹)も、
実際にバラしてみると、着物って縫ってる所を解くと中でつながってたりして
これは案外イケるかも?てな事も。
Yさんの想いが凄く伝わってくるので、何とか素敵な結果を出したいです。
Yさん、期待しすぎずに?楽しみにしてて下さいね♪


まず始めに、「Kさん!ネタのご協力に感謝しまーす♪」

この生地、ロロ・ピアーナのセルジオ社長も大好きな玉虫色に輝く生地で、

何年も前に発表された生地ですが、今年になって待望のリバイバル?を果たしました!

今回はその生地を裏使いし、さらに艶っぽくしてみました。(笑)

画像では分かりませんが、シルエットもかなり色気が、、

裏使いに関しては、2006年3月30日のダイアリーをご参考下さい。



そんな生地に合わせた英国製の裏地も、織り込まれたペイズリーが

今にも動き出しそうなほど生き生きと、これでもかと言うほどビッカンビカン輝いてます♪

Kさん、裏地チラ見せ、ご協力ありがとうございます!(笑)







この生地、スティル画像ではなく、

ムービーならリアルにお伝えできるのですが、、残念です。







アップで取らせて頂きましたが、この画像で

この微妙なミクスチュア感が伝わればいいのですが、、



これは余談ですが、

こんなスーツばかりじゃなく、真面目なスーツの方が圧倒的に多いので、

誤解なきよう、宜しくお願い致します。(笑)

ちなみにKさんはいつもこんな感じのスーツです。(笑)

ついつい、ネタにはユニークなものばかり取り上げてしまいます♪

Kさん!ご協力ありがとうございました!