先週末、マイスターファクトリーの午前中の授業を終え、
生徒さんたちと、京都の一澤信三郎帆布さんの工房見学に伺いました。
作るものは違っても、モノづくりの姿勢として学ばせて頂ける点がとても多かったです。


温もりのあるモノづくりへの姿勢や環境が、
そのまま信三郎帆布のかばんに現れているなと感じました。
いつも信三郎社長がおっしゃる、「自分らの器があるさかいなぁ」という言葉、
今回の訪問で、その本当の意味が分かった気がします。




昔と変わらぬクオリティーで、今も作り続けられる信三郎帆布製品。
初めて買った30年近く前のかばんを引っ張り出してきて見たのですが、今と同じです。
世界の名だたるブランドのモノづくりは時代の流れに逆らえず、
どんどん品質が落ち、昔と同じようなモノづくりが出来ない状況になっています。
昔と今の製品を見比べれば、それは一目瞭然です。


物を作るには、まず職人さんを確保しなければなりません。
職人の育成をしないと、技術は継承されません。
技術で良い物が作れても、売れないと、
何ひとつ、始まりません。




単純なように思えることばかりですが、
これら全てを、同時進行させるって大変なことです。
工房見学を終え、その環境が出来上がっていることを目の当たりにし、
信三郎社長のモノづくりに対する姿勢、強い精神力の賜物ではないかと思いました。
信三郎社長をはじめ、工房の皆さま、
本日は長時間に渡って、どうもありがとうございました!





この画像は、僕のジャケットです。
何度か洗っていくうちに、どんどん表情が変わります。
ご注文頂いた方も、「どんどん愛着が湧きますね!」と喜んで下さいます。






今日パーティー用に艶っぽいスーツをご注文を頂いたNさんのジャケットです。
お渡し → ご注文 という図式が、ここ最近続いております。
嬉しい限り、Nさん、ありがとうございます。
白い麻のパンツに白い麻のシャツ、
既にご準備は済んでいます。




大学生と社会人の息子さんに、
このジャケット、取られないようにして下さいね!(笑)






京都の中心部を流れる高瀬川沿いに建つタイムズビル
水を生かした京都らしい設計で、今ではすっかり風景に馴染んでいますが、
高瀬川の水位とビルの床面が近すぎて、申請時は行政とスッタモンダあったそうです。




帰り道、鴨川には納涼床が出ていました。
これも水を生かした京都の建築と言えるのでしょうか?(笑)

川床は夏を感じさせてくれる京都の風物詩ですが、見た目とは違って正直暑いです!








僕の洋服、完成しました!





着てみると、『着てない時より気持ちいい』です。
気持ちのいいホールド感に包まれるから、、これは不思議な感覚です。




今まで着てきたナポリの洋服やド級ブランド(orサルト)の洋服より、
着用感(軽さ&柔らかさ)は、優れていると実感しています。
洋服が持つ匂いは、好き嫌いは分かれるでしょうけど。


どんな表情に変わってゆくのか、5年後10年後が楽しみです。
sartinoさんありがとう!意味のある100時間だと実感させて貰いました!

ちなみに僕の体型、、身長163、上胴99、中胴88で、着丈を67.5センチで採りました。
ちびゴリラみたいな僕の体型を、
上半身(肩回りからバストにかけて)をコンパクトに見せたい!
それ「だけ」が、僕が希望するところでした。




今日は暖かかったので、
純白スニーカーでウキウキしました♪

パリで買った、トレトンのT56(トーナメント)キャンバス。
丸っこいんですけど、ペッタンコなので、履くと不思議と洗練されて見えるんです。
25年ぶり?に思わぬ場所で出逢って、嬉しくなって即買いです。
通常、紐を通す穴はアルミなどの金属ですが、
糸でかがられているのは初めて。
何てモデルでしょ?





上に着たポロシャツも25年以上前(中学3年)に買った物です。
気分は高校生です!(笑) 背は伸びてませんが、太ってタイトフィット!!(爆)





ちなみにこのポロシャツ、
結構ピッタリしていて、生地もReg.とは違います。
僕の中・高校当時、フレンチラコの方がタイトでピタッとしていたので、
そちらを好んで着ていたのですが、このタイプが出て、こちらも好んで着ていました。


ただ着丈は身長163センチ、胸囲99センチの僕にとっては長いので、
着丈も、いつも通りカットしてあります。


このポロシャツ、ちなみにReg.品とは生地も違います。
へヴィーウエイトな鹿の子を使って、ストーンウォッシュしてあります。
何年か前に、同じTYPEがリバイバルされましたが、余計な?物がついて価格も上がってました。
今でもあるのかな?





前回より、透明感のあるボタンで。
お客様より色々なご注文を頂き、悩む事も多いですが、楽しいです。







ドーメルが、1957年に発表したTONIK(トニック)と、
1958年に発表したSUPER BRIO(スーパーブリオ)の完全復刻版です。
糸は、今の自然環境と同じく、当時の品質とは変わってしまっているかもしれませんが、
製法については、ほぼ当時のままです。




★ORIGINAL TONIK 1957

50% Kid Mohair, 50% Wool (390g/m)
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今では当たり前のモヘアの高混率は、
当時の技術力では不可能とまで言われていました。
1957年、それを独自の技術で克服したトニックが完成した時に、
ジン・トニックで祝杯を上げたことが、この生地の名前の由来になったそうです。


今でもこのTONIKという名前のついたシリーズは、
時代で形を変え、今ではNEW TONIKとして復刻されるドーメルの代表素材ですが、
今回のORIGINAL TONIKは、その中でも当時の面影を偲ばせる生地です。
当時の企画と同じく、経(タテ)糸にメリノウール糸を2PLYで引き揃え、
緯(ヨコ)糸に、このフライヤーモヘア糸を3PLYで使っています。
その結果、限りなく当時のトニックに近い独特の風合い、
重みある、奥深い光沢を楽しませてくれます。




★ORIGINAL SUPER BRIO 1958

60% Kid Mohair, 40% Wool (250g/m)
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スーパーブリオは、現在でも

ドーメル社のサマーモヘアのトップラインとして展開されています。
ただ現在展開されているスーパーブリオと、1958年デビュー当時の生地を比較すると、
光沢感や、触った感じが全くの別物だと気付くはずです。
この最大の要因となっているのが、使われているモヘア糸にあります。
現在のモヘア糸は高速紡績機を使用したリング紡績モヘアが使われていますが、
オリジナルのスーパーブリオでは、TONIK同様フライヤー紡績モヘア糸が使用されています。


ちなみに、フライヤー紡績の特徴は、
非効率な超低速で撚るため、撚りが均一に入り、
むっくりとした、滑らかで張りのある糸に撚り上げられることです。




この両者、通常のコレクションではありませんので、
ご興味のある方は事前にご連絡頂けましたら、準備させて頂きます。





この前から縫ってもらっている僕の洋服、随分と出来上がってきました。


上襟が付き、




ゴージラインのカーブと、ノッチの刻み加減を決め、




好み通りに登った上襟のカーブも、
自分では見えないので、撮ってもらった画像を見ながら、




決まったラインでカットし、




あとは、前回でシェイプの決まった袖を付けてもらって、、
ここからまだ色々と細かい作業が残っていますが、見た目はもうすぐ完成です。(笑)