マイスターファクトリーのS君にコートをお任せ下さったHさんのコートの仮縫い風景です。
任せきるのではなく、中山君がサポートに入りますから全く問題はありません。
こうしてお客様の大切なお洋服を、対価を頂いて縫わせて頂く事で、
プロとしての、自覚と責任感を養う訓練にもなります。
5年来お付き合い頂いているHさんは、
この趣旨をご理解頂き、S君にご依頼をして下さいました。
今回のコートは、体に合わせるのは当然、Hさんの意図を存分に汲み取る必要があります。
そういう意味でもこの度Hさんには、有意義で、とても貴重な経験ができる機会を頂いた事に心から感謝いたします。
ちなみにSくんは、入学前まで修理工房で10年間もの間、正社員として働いてきたエキスパートです。
敢えて正社員と書いたのは、修理工房はパートタイムが多いからです。
その彼がマイスターファクトリーに入ったのは、
フォーマルの最高峰、モーニングが縫えるようになるため。
モーニングを縫うには、世界一の精度と言われる日本の紳士服縫製技術ですが、
フォーマルは、紳士服縫製でもトップクラスの技術が必要となりますので、とても神経を使います。
フォーマルには、『アジ』では済まされない緊張感を漂わさなければなりませんから(笑。