初めてのイスラム国
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テヘランの空港に降り立つと、空の青さと乾燥した空気に胸がときめく。
ブルーのモスクに思わず目が止まる。
あれもこれも、東南アジアやヨーロッパでも、見ることのできなかった世界が迫ってくる。
観光旅行で、テレビや写真よりも印象的に見える景色はそうはないだろう。
写真やガイドブックと全然違うといって、がっくりきた海外旅行の経験は誰でもあると思う。
そんな期待を裏切らないのがイランだ。
それどころか、日本にはイランの良さが伝わってない腹立たしささえ感じる。
しかし、イランというと
「テロリストの危険な国」とか「イスラム原理主義の国」というイメージを持たれている。
というのも、かつて中近東で最も親米的だったイランの政治体制が、
イスラム革命によって反米色に変わった事に始まる。
この1979年に始まったイスラム革命に猛反発したアメリカは、イランへの経済封鎖に出た。
イランが「テロの国」「イスラム原理主義の国」というイメージを世界に植え付けたのである。
未だに、そのイメージは拭い去れていない事実は残念である。
ところがイランに行ってみれば、、、
そんなイメージを払拭してしまうほど明るく、開放的で活気に満ちた国なのだ。
イランの印象を、いくつか箇条書きにしてみると
1)街はブルーだ
イスラミック建築であるモスク等、ブルーがとても綺麗。
2)水がおいしい
砂漠の国だが、アラビアのような「砂の国」とはちょっとイメージが違う。
イランの山脈には地中海・黒海・カスピ海の上昇気流がぶつかり冬には雪が降る。
この雪解け水が、地下水となり河川となって、砂漠にある都市を潤しているそうだ。
3)ペルシャ絨毯
作っているところを見たら「ハンドメイド文化」にびっくりする。
今の日本人には失いかけている世界だ。(我がマッセアトゥーラでは健在だ、笑)
天然のシルクやウールを草木染めして大きなものだと何年もかかって織り上げる。
4)ノンアルコール…禁酒国
旅行者でも、お酒を持っているだけで強制退去になるという噂。
5)チャイハネ(喫茶店)
紅茶と水タバコを目的に人々は集まる。
紅茶は角砂糖を口に含み、小さなグラスで受け皿に移してからチビリチビリやるのがイラン式。
6)果物がおいしい
水の美味しい国は食べ物も美味しい。
ブドウもスイカも乾燥地で作ったものは美味しい。
7)ピクニック
イラン人家族はとても仲がいい。
家族どころか、時には親戚中で夜な夜なピクニックに出かける。
芝生のある公園では夜の9時を過ぎると、大勢の人たちが集まってきて楽しんでいる。
いくらでも挙げるとキリがない。
あとは、実際に出かけてみて、エマームモスクの静寂さに身を静めよう。