秋冬の生地、まだチラホラ入荷しています。

今日のこの〝Eゼニア〟の生地はジャケット地なのですが、

スーツの要尺分を仕入れました。



プレタ(既製服)では、マスゾーンをターゲットにMDが組まれますから、

なかなかメンズではジャケット地のスーツを見かけませんが、

だからこそ、オーダーならではの差別化です。



スーツとして着ると、もちろんお洒落だし、

ジャケットとパンツをセパレートに着ることも可能となり、便利です。



実際に仕立てられた方は、特に実感して頂けると思います。







もちろん、打込みの甘過ぎる生地だと膝や尻が抜けるので、

出来るだけ抜けにくい生地を選ぶ事もコツです。



【抜ける】膝や尻の部分の生地が伸びて、前方に突き出る事。

スチームアイロンで蒸気を当ててあげると回復します。

これ、僕が20年近く着ているモノです。

Gジャンスタイルですが、使っている素材は

サテン(朱子織)といって、生地の織り方で代表的な3種類で、平織綾織と並ぶものです。



このサテンと云う生地は、他の織り方に比べて光沢もあり、

皺にもなりにくいのですが〝摩擦に弱い〟と云う欠点もあります。



そうは言うものの、これは20年選手!

物持ちの良さでは昔から定評のある僕なのです(笑)。



そんな事はどうでもよくて、、

何故これを紹介してるかと云いますとですね、







これからの季節、ツィードのパンツにスウェードのチャッカーブーツなんかを合わせ、

BDシャツに、こんなジャケットを合わせたスタイルって、意外にも

センスよく上品にまとまるものです。

綿とは云うものの、この生地の光沢とドレープ感による影響も大きいでしょうね。



’70年代の雰囲気を醸すLeeウエスターナー、

’70年代リバイバルのワードローブに是非いかがですか?

とは言っても、マッセアトゥーラでは売ってませんけどね(笑)。



これは、ツイードのスーツを作って下さった方に、

上下セパレートで着て頂く時の着こなしとして、ご提案させて頂いております♪




僕の私物に、今日お渡しのHさんのグリーンのジャケットが加わって

イタリアン・トリコロールで揃えたツイードジャケット。

と言っても、偶然ですが(笑)。







トリコロールは、フランス語とギリシャ語の合成で〝3色〟を意味します。

そうなると、フランス国旗やドイツ国旗もトリコロール。



しかし、イタリア語辞典を引いてみると、、

トリコロールは〝イタリア国旗〟と記されていました。



自分の事が大好きな

イタリア人らしい発想ですよね(笑)。

この2着のジャケット、

袖のデザインはどちらもフレアーです。



巷では脚長パンツがブームですが、

マッセアトゥーラは一歩先ゆく腕長ジャケット!(笑)







Hさん!Tさん!!

楽しみにしてて下さいね。



ん?一番楽しみにしてるのは僕だったりして。

先日採寸した、スタッフT君のデニムパンツが出来ました。

一気に中縫い状態まで進んでると考えて下さい。

そして今日は最後の調整です。



めちゃくちゃ太いです(笑)。







ちょっとやり過ぎ!と云う事で膝を詰まんでみます。

膝だけ??まだ太い!という個々のご意見はお控え下さい(笑)。







ん?

これって1cm程度しか詰まんでないですよ。



服は雰囲気で着るものだから

余り細かな部分にこだわると全体像を見失いがちです。




でもオーダーの場合、この5mm、1cm単位の調整が大切です。



服に体を合わせるプレタだと、着てみて綺麗ならそれでオッケーですが、

オーダーの場合は 『体に合わせる=基本から崩れる』 ですから、

この部分をないがしろにすると、

とんでもない服が出来てきたりします。




創り手と着手側の感性が合っていれば問題ないのですが、、

プレタのように試着できない分、大切な部分です。



採寸(仮縫い)は、互いの思いの誤差を修正する

大切な作業でもあるのです。




最後に宣伝を!(笑)



このデニムパンツのオーダーは、1着1着生地が違います。

柄も色も、何もかも。



生地だけじゃありません。

シルエット、ポケットの形や大きさ、

デザインは勿論のこと、スナップボタンの色や大きさまで!



不思議な魅力のある、大人のカジュアル

今日お渡しのNさんは税理士さん。

そして、上着のネームは〝Super SETSUZEI〟です。


「いっその事〝Super 節税〟と漢字にしましょう!」という僕からの提案は
「やりすぎ!」とアッサリ断られてしまいました(笑)。







それにしても皆さん、色々楽しいネームを入れて下さいます♪



ちなみにプレタとオーダーではネームの入る位置が変わります。

プレタではポケットより下に入るネームが、オーダーでは上に入ります。

皆さん、その理由分かりますか?(笑)

今年は例年よりも早いシーズンインみたいです。

今週は、かなり少ない睡眠時間で仕事してます。

って言うと「よく売れてるんやなぁ~」と言ってもらうのですが、

今のやり方だと、月25着程度が限界です。



それは採寸や採寸後の型紙創作に結構な時間がかかるから、、

それにその方に似合う色やシルエットまで説明させて頂いてますと、

お1人当りの採寸時間が、アッという間に3時間になってしまうからです。

(特に初回の方は、、)







良い服を創るためには着手と作り手の対話(ビスポーク)が大切な時間なんですよね。

採寸データを見て その方を思い浮かべながら線を引いていくんです。

気が乗らなかったら、いい線も出てこないから 絶対焦ったら駄目な時間です。



でも今日のお客様とも話していたのですが、

オーダーって 採寸の時間を掛ける程、お互いの意思も深まるし、

創作時間を費やす程、フィッティングレベルの高い、

完成された服が生まれる
と思うんですよね。



もちろん時間を掛けたからと云って良い物が生まれるという保証はないのですが、

創造的な事ってそんなもんじゃ割り切れない部分があります。



中には「サッサと10分程度でしてくれ」って言われる方もいらっしゃいますが無理です。

というか、最終的にお客様の事を考えると僕がしたくないんですよね。








この仕事に就く前、僕は客として70着ほどのスーツを作ってきました。

洋服の専門学校を出た訳でもなく大学の法学部を出た後、

企業で8年間人事採用担当者として働いてきました。

ですので高校時代からこの仕事に就くまでの自分の失敗や成功と云う

『消費者としての経験』 が今のベース
になっています。



こんな スピードと効率の現代に逆らったような事をしていますので、

何かと皆さまにはご不便をお掛けするかもしれませんが、

何卒ご理解を賜りますよう宜しくお願い致します。





ご注文頂いたジャケットの生地、仕入れてきました。

今年は白ジャケット人気でしょうか、、僕が着てるから(笑)?



最近はニュース以外ほとんどテレビを見れてないのですが、

テレビで着ている人が目立つとか。

やはり流行(ハヤリ)なんでしょうか?



僕は、自分が着たいものを着るだけですけどね(笑)。




スタッフのT君 「暑いっすわぁ~」と言いながらも

頑張って秋冬物を着ています。

気合入ってて嬉しくなりました♪



僕も若かりし頃は 9月に入れば 秋物着てましたが最近では、、

笑って誤魔化しときます♪



ファッションを 生業としている者としては、

それでは駄目なんですけどね、、

でもやっぱり暑さには勝てません、、気合負け?(^ ^ゞ




英国総領事館開催のブリティッシュテキスタイルトレンドセミナーに参加してきました。

特に印象的だったのがタータン柄で、既存の伝統をベースにリデザインされた

モダンヒストリックな色柄です。

全ては彼らが受け継いだアーカイヴからデザインヒントを得たものと

容易に推測できます。







戦後の大量生産大量消費で 経済は目まぐるしく発展してきましたが、

その中で日本人がいとも簡単に捨て去ってきた代償は余りにも大きいように思います。

あれっ?何でこんな重い話に(苦笑)。



今日のセミナーで紹介されていた色柄も 豊富に揃っていますが、

トレンドと言えど、最終的には自分が好きかどうか、ですよね。



また、タータンについては専用の書籍まで出ている程、奥の深いものです。

タータンは元々スコットランドの氏族を現すための紋章で、

日本の「家紋」のような性格を持ちます。



ただ、「家紋」は分家と本家は同じ紋を使いますが、

タータンは分家用に新しいパターンを持つようです。

これって、国民性の違いなんでしょうか?(笑)