ツイードを裁断前に洗ってみました。

Yさんのご希望通りに仕立てあがりますように。






このユーロテックスのヴィンテージ、

240gですが、英国製のしっかり打ち込まれた生地で、

シャリシャリしていて、皺になりにくくて、特にご出張にお勧めです。

今までご出張用にポリエステル混紡をお使いになられていた方にもお勧めですよ!





あと、数本分ご用意できます。






ドーメルが、1957年に発表したTONIK(トニック)と、
1958年に発表したSUPER BRIO(スーパーブリオ)の完全復刻版です。
糸は、今の自然環境と同じく、当時の品質とは変わってしまっているかもしれませんが、
製法については、ほぼ当時のままです。




★ORIGINAL TONIK 1957

50% Kid Mohair, 50% Wool (390g/m)
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今では当たり前のモヘアの高混率は、
当時の技術力では不可能とまで言われていました。
1957年、それを独自の技術で克服したトニックが完成した時に、
ジン・トニックで祝杯を上げたことが、この生地の名前の由来になったそうです。


今でもこのTONIKという名前のついたシリーズは、
時代で形を変え、今ではNEW TONIKとして復刻されるドーメルの代表素材ですが、
今回のORIGINAL TONIKは、その中でも当時の面影を偲ばせる生地です。
当時の企画と同じく、経(タテ)糸にメリノウール糸を2PLYで引き揃え、
緯(ヨコ)糸に、このフライヤーモヘア糸を3PLYで使っています。
その結果、限りなく当時のトニックに近い独特の風合い、
重みある、奥深い光沢を楽しませてくれます。




★ORIGINAL SUPER BRIO 1958

60% Kid Mohair, 40% Wool (250g/m)
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スーパーブリオは、現在でも

ドーメル社のサマーモヘアのトップラインとして展開されています。
ただ現在展開されているスーパーブリオと、1958年デビュー当時の生地を比較すると、
光沢感や、触った感じが全くの別物だと気付くはずです。
この最大の要因となっているのが、使われているモヘア糸にあります。
現在のモヘア糸は高速紡績機を使用したリング紡績モヘアが使われていますが、
オリジナルのスーパーブリオでは、TONIK同様フライヤー紡績モヘア糸が使用されています。


ちなみに、フライヤー紡績の特徴は、
非効率な超低速で撚るため、撚りが均一に入り、
むっくりとした、滑らかで張りのある糸に撚り上げられることです。




この両者、通常のコレクションではありませんので、
ご興味のある方は事前にご連絡頂けましたら、準備させて頂きます。





先日、マイスターファクトリーの生徒さんたちと、
愛知県一宮市の葛利毛織さんとSOTOHさん(フィニッシャー)を見学させて頂きました。
葛利毛織さんは今でも、昔ながらの
ションヘル織機というシャトル織機を使って織布されています。
シャトル織機につきましては、英国のドブクロス織機工場見学レポートを是非!

ちなみに、
ドブクロス織機とションヘル織機という2つのシャトル織機の違いは、
どちらも構造的にはほぼ同じで、あるパーツが上下どちらに付いているかの違いとの事です。
織布について一通り教えて頂いてから、いざ工場見学です。
経糸(タテ糸)を引き揃えて、ビームに巻いているところです。
物作りの現場は、どこも後継者問題が深刻ですが、
若い職人さんを見て嬉しくなりました。
熟練の職人さんが、綜絖(ソウコウ)に経糸(タテ糸)を通しているところです。
3〜7000本の経糸を1本1本通すという、気の遠くなるような作業です。
今の高速織機だと、綜絖通しも機械化されているのですが、
低速織機は、何もかもアナログ作業になります。
緯糸(ヨコ糸)をボビンに巻いています。
ボビンがいっぱいあります。
こんな風に、ボビンをシャトルにセットして、
緯糸を出しながらシャトルが左右に走りながら緯糸が打ち込まれます。
シャトルの中の毛?を調整をすることで、糸を送り出すテンションを調整するそうです。
何だかよく分からないですが凄いです(笑、ローテクの極みです。
効率を求める高速シャトルレス(LESS)織機は、エアジェットで横糸を飛ばします。
そして、ギヤを色々と組み合わせて、
織機にセッティングすることで、織りに変化を与えます。
他にも色々なギヤがあって、
組み替えていくそうですが、
このような複雑な作業も、
高速織機になると、コンピューターで制御します。
実際に織ってもらいました。
ガチャコン ガチャコンと、シャトルが右に左に走ります。
織機が生地を織っている?サマ?を見ていると、まるで生き物のように見えてきます。
まさに生きものが子供を生む瞬間!?生きているから「生地」ですね!
葛谷社長、葛谷専務、どうもありがとうございました!!
手間をかけた生地だからこそ、目的を間違えず、大切に広めたいですね!



ハダスフィールドの機屋さんを見学させて頂きました。




この機屋さんでは、織物によって昔ながらの織機と最新の織機とを使い分けておられます。
手の込んだ複雑な織物には、時間のかかる低速シャトル織機で、
シンプルで安価な織物には、短時間で織れる高速シャトルレス織機が使われ、
多くの織機が、広大なスペースに設置されています。
織機も電子化が進んで、経糸(タテ糸)のテンションや緯糸(ヨコ糸)密度、組織などが
合理的にコンピューターで数値的に制御され、安定して織物が織れますが、
その反面、織キズや織り密度のバラつき等の?味?がなくなります。

経糸を必要な本数だけ織物の巾に合わせてシート状にして
ビームというドラム缶を横に細長くした様なものに巻き取ります。(経整形)
150cm巾の生地で、平均5,000本もの経糸(約35本/1cm)が使われるんですよ!
次に、緯糸についてお伝えします。
生地は、主に緯糸の構成で、色々な表情を出します。
色々な織柄を出す為に絶対に必要なもので、HEALD(ヘルド)と呼び、
日本では綜絖(そうこう)と呼ばれる物で、緯糸を通すために経糸を上下に開く器具です。
生地のデザインによって、必要なヘルドを組み合わせ、
それを織機にセッティングします。
そして、先程のビームに巻かれた経糸の先端を、
組み合わせたヘルドに1本1本通し終え、これで織る準備が完了です。
この作業は手作業だと大変ですから、ドローイングマシーンという専用機で行なうのですが、
高速で織る場合、経糸の間に緯糸を通しやすくしようとして、
経糸を強く張ってしまうと、生地のむっくりした風合いが損なわれてしまいます。
そしていよいよ織布が始まります。
これは高速シャトルレス織機、ズルツァー(スルザー)です。
シャトル(杼)がなく、グリッパーと云う小さな鉄片が糸を掴んで経糸の間を走ります。
他にも更に超高速で織れるジェットルームもありました。
以前、低速織機の機屋さんを訪れた時の様子は、こちらへどうぞ
更に2007年に訪れた、北アイルランドの超低速の足踏式織機もご覧頂けます。
来月は、マイスターファクトリーの生徒さんと一緒に、愛知県の低速織機の機屋見学に伺います。



今年からマーティンソンに2プライが加わりました。
3プライだと目付けが450gもあるので、「真夏は着たくないよ~」
という皆さま方には、こちらの、同じフレスコの2プライ(280g)がお勧めです。
フレスコは1907年にマーティンソンによって商標登録され、
中でも3プライは、僕の中で思い入れがあります
こちらが、その登録商標の現物です。
八ダスフィールドのマーティンソン社を訪れた時、
皆さんに色々と教えて頂きました。
左から、デザイナーのハンナさん、取締役のゴードン氏、営業部長のジェーンさん
1900年代のアーカイブ(過去資料)を見せてもらったのですが、
その中に、確かに3プライフレスコがありました。
何と!100年前の生地見本です。
こちらは現在のフレスコを使ったお洋服で、只今仮縫い着付け待ちです。
出来上がる頃には、ちょうど良い季節になっている予定。
Oさん、3プライの次は2プライを是非!(笑)


今日は、春夏物の生地に入れ替えました。
たくさんご紹介したい生地があるのですが、その中から、
コットン素材のソラーロ(英国ではサンクロス)を2着分ご紹介致します。

こちらはレギュラーな配色で、
ベージュとオレンジの糸で織られてまして、
名前の通り、太陽の光が当たると玉虫に色が変わります。
ヨーロッパでは人気のある生地ですが、日本ではあまり見かけません。

こちらはベージュとターコイズブルーという、珍しい配色ですね。

他にも数種類のソラーロが揃っています。

エルメネジルドゼニアの快心作、クールエフェクトです。
先に自分で作って、真夏を経験します。
まだまだ先ですね。(笑)

久々に生地のご案内です。

色々と入荷しているのに、怠慢ですね。(汗)

その中から、マニアックな?生地をピックアップしてみました。



ローマのマーチャント『S.A.R.T.』

シックなピンヘッド(チェック)

4PLY Weight575g





同じく、ローマのマーチャント『S.A.R.T.』

濃紺(赤みを帯びた綺麗な紺)

6PLY Weight600g





英国のマーチャント『ハリソンズ・オブ・エジンバラ』

ROBTEX・Universalのバーズアイ

2PLY Weight545g

日本には未入荷のコレクションとなります。





同じく、英国のマーチャント『ハリソンズ』

ROBTEX・Universalのピンスト

2PLY Weight545g





英国のマーチャント『ウィリアム・ビル』

ボルドーのスコティッシュツイード





フランネルで名高いミルとして有名な『フォックスブラザース』

Woolen&Worsted Weight280~475g




『FINTEX』の’70年代に日本に入ってきたVintage





『FINTEX』の’60年代後半に日本に入ってきたVintage

近くで見ると柄が目立ちますが、仕立て上がりはとても上品です。





高級ミルで知られる『HIELD』のSuper150’S(経緯2PLY)
華やかな濃紺のヘリンボーン(杉綾)





離れて見ると、こんな感じです。

ヌメヌメの底光りした光沢が、この生地の正体です。

この生地以外にも、あと3点、同じクオリティーで入荷しております。

濃紺5mmピッチのピンストライプ、画像と同じ織りのチャコールグレイのヘリンボーン。








今年のE・ゼニアの春夏物において、

NAVYジャケットのみ展開された素材、クールエフェクトが、

来春にはオーダー用の生地として登場します。





素材(糸)の段階で特殊加工してから織られるせいか、

通気性のある柔らかな風合いは、違和感どころか、むしろサラッとしています。

太陽光線を80%カットするそうですから、来年の真夏が待ち通しい!?

明るい色だとある程度反射しますが、濃色を選ばれる際には、、

「是非!」と言えるのかどうか?先ずは自分自身で、、



生地の表面温度では10℃も下がるそうです。

個人差はありますが、体感として

7℃、涼しく感じるとか。

待ち遠しい~