このブラックスーツは、Yさんが喪服用にと作られたものです。




画像では判りにくいですが、光沢の抑えられたマットな生地を選んでいます。
お葬式では色々な決まり(=マナー)がありますので、
最低限は押さえておかれた方が良いです。


いつも派手な裏地を選ばれるYさんなのですが、
今回はお任せ頂きましたので、色味とトーンを抑えました。
この裏地に黒糸でネームを入れ、袖の裏地にも真っ黒を選んで引き締めました。




ご不明な点はお問い合わせ下さいね。
今日お渡しするまで店内にかけておいたのですが、
これが評判良くって、、同じ配色でご注文を頂きました。(笑)



今日はYさんから、新たな着こなしを発見させて頂きました♪
冠婚葬祭用にと、ブラックスーツとダークスーツ(紺やグレー)をご希望の方には、
コストパフォーマンスの高さとその格式の違いで、
ディレクターズスーツをお勧めします。


まずブラックスーツをお作り頂き、それにコールパンツを追加します。
そして正式には、それにシルバーべストを組み合わせます。
ブラックスーツとダークスーツの2着を買うよりは安いし、格式もグッと上ります。


昨年Yさんにも同じ提案をしたところ、その提案に乗って頂いたのですが、
シルバーベストだけ、その時は見送られました。


そして今回、シルバースーツを3ピースとしてご注文下さったのです。




今回のスーツに、昨年の3Pブラックスーツのジャケットだけを合わせると
こんな感じになります。
ディレクターズだとちょっと大層かな?なんて思う時に
お役に立ててもらえそうですね。(笑)




こんな合わせ方をすると、タキシードに代わる昼間の準礼装、
ディレクターズスーツになります。




そして、ベストだけをブラックに替えると、
ディレクターズなので、夜のご着用は無理ですが、
昼間の御葬儀なら、格式の高い御葬儀でも、お使い頂けます。
※シルバーベスト/冠婚用 ※ブラックベスト/葬祭用 って感じでしょうか。




今までの僕の提案は、コストパフォーマンスは高い!ですが(笑)、
Yさんのように時期をずらして、ブラック&シルバーで3ピースを作っておかれると、
着こなしの巾が、比べ物にならない程広がりますよ!
これは、新しい提案方法になりそう♪


Yさん!写真を撮るために、何度も何度も着替えていただいて、
ありがとうございました&お疲れ様でした。


そんなYさんですが、今日はお父さんが30年ほど前に仕立てられたと仰る、
手縫いのコートを着てお越し下さいました。
こういうのって、コートも幸せだなって、、胸が熱くなります。

Tさんからご依頼頂いた礼服が出来上がりました。

ブラックスーツを基本に、コールパンツとシルバーベストを追加されました。



ブラックスーツは〝略礼装〟として。

ブラックジャケットにコールパンツとシルバーベストの組み合わせは、

ディレクターズスーツとなり〝昼間の準礼装〟になります。



ちなみに、

正礼装(モーニング・イヴニング)、準礼装(ディレクターズ・タキシード)、略礼装

と云う区別があり、カッコ内は(昼・夜)となります。



冠婚の場でブラックスーツを着てしまい、

日本で一般的な白いネクタイを締めたりなんかすると、

日本以外の国ではマフィアスタイルですから、くれぐれもご注意下さいね。



下の画像は、ディレクターズとしてシルバーベストを合わせました。

フォーマルでは正式にはステッチは入れませんが、

今回はTさんのお好みで、襟端から2mmの位置にAMFステッチを入れてあります。





シルバーベストは無地が多いのですが、今回はさり気なく〝粋に〟ヘリンボーン柄です。

ボタンも共地で包んで、よりフォーマル感を高めています。

ちなみに、撮影のシャツはありあわせで(笑)、一般的には白無地シャツです。





コールパンツはブレイシーズ専用仕様とし、

ベルトループを付けずに、腰裏にブレイシーズ用のボタンを付けてあります。

柄は派手でもなく地味でもない黒白のボリュームバランスですから、

使おうと思えば冠婚葬祭どちらにも合わせて頂けます。





ブラックパンツは通常通り7本ループを付けて、

帯の後ろ側センターは割って、ループは〝フラシ〟にしてあります。

ピスポケット(尻ポケット)も、左右とも付けてあります。





Tさんは怒り肩で胸板も厚いので、レギュラーなボディーに着せると、これだけ浮きます。

やはりオーダースーツは、着る方が着て初めて綺麗なシルエットが出ます。





Tさん、ウイングカラーシャツやブレイシーズと共に、明日準備して発送します。

そうそう、、博多の中洲の屋台、今ある屋台が最後になるそうですね、、

これでまた風情のある風景が失われてゆきます。

博多に行った時には、一緒に屋台に連れてって下さいね。




マッセアトゥーラではセレモニー用の生地の専用のバンチを4冊揃えております。

英国のマーチャントでは、

インネスチャンバース(ホーランド&シェリー)、スミスウールン、

そして、イタリアのマーチャントでは、ドラッパーズとユーロテックスです。



それと、これは内容とは関係ありませんが、

何故か、ロロ・ピアーナやE・ゼニア、ウッドハウスなど、

ミルからセレモニー用のコレクションが出てないんですよね。



特に、モーニングやディレクターズの時に着用するコールパンツ用の生地は

単純な柄のようで、無限にバリエーションがあるので、

4冊あれば、色々とセレクトの範囲も広がり、気に入って頂ける生地が見付かると思います。






昼間の礼装に使われる、

正礼装のモーニングコートや、準礼装であるディレクターズスーツ。

画像は、その時に着用するコールパンツの生地です。







慶事にはストライプの巾の広い、明る目のものを選び、

弔事にはストライプの巾の狭い、ダークなものを選ぶ方がいいのですが、

僕が選ぶなら、最初の1本目は、ストライプの巾の広い、ダークな感じを選びます。

これなら、どちらにも使えますからね!(笑)



最近の結婚式でこそ、やっとブラックスーツにホワイトタイと云うギャングスタイルが減り、

光沢感のあるミッドナイトブルーや、ダークグレーをお仕立てされる方が

増えてきましたが、

結婚式で主賓をされる場合や、お客さまをお迎えする立場、

ある程度のポジションをお持ちの方には、

この正統派ディレクターズスーツを、ビシッと着て頂きたいものです。



間違っても、、

黒の上下は弔事専用で、西欧では慶事には認められません。


本日お渡し、Kさんのブラックスーツ。
通常、弔辞(喪)のフォーマルとして使う場合、
ダブルよりもシングル、そしてブラックベスト着用が正式な略礼服です。
それよりも格式高い準礼服なら、ディレクターズスーツですが、
一般的でなく、逆に目立ってしまう恐れがあるので、あまりお勧めはしていません。
また、ブラックスーツにステッチを入れている方や、
ベントを割っている方をお見かけ致しますが、正式に云うならアウトです。
フォーマルな服は、装飾性を避けなければならないからです。

フォーマルに関してはかなり詳細に規定があります。
全てを守る事は難しいにせよ、
最低ここまでは、というレベルは押さえておかないと恥ずかしい思いをする場面もあるかもしれません。
欧米諸国に比べで日本は、ルールをご存知のない方が多いように思います。
ですから、フォーマルウェアの採寸時間は、
こういったマナーまでお伝えする事も多く、時間がかかります。
ちなみに今回の襟は、襟巾もホドホドに、ゴージラインの角度と高さも控えめです。



東京のYさんのディレクターズスーツです。

結婚式に主賓で招かれたから、ドレスコードに忠実に、

昼間の準礼装であるディレクターズスーツで出席したいとの事です。







単なる来賓なら、略礼装に当たるブラックスーツを着ていく所だけど、

今回は〝主賓〟なので、きっちり準礼装で行きたいと、

流石はYさん、アメリカ仕込みです(笑)。



というか、ここで日本の結婚式で皆さんが着られる

ブラックスーツに白いネクタイについて、



高級ホテルで黒いスーツに白タイでビシッと?

身を固めた結婚式の団体を見ると、諸外国の方は驚かれます。



日本だけで見られるこの〝Japanese・ドレスコード〟
実はマフィアスタイルなのです。







シャツもレギュラーじゃなく、

華やかにスタンドカラーを合わせて下さいます。



Yさん、最高にユーモアのあるスピーチで会場を沸かして下さいね!



ん?主賓って笑わしたら駄目でしたっけ??

今年は黒や白のジャケットが大人気です。

昨シーズンはベルベットでした。

でもいったん流行ると、その後の反動が怖いんです。







ちょっと大層な話ですが、

元来草食民族(動物)である日本人は

群れ社会で生きてきた習性を拭いきれず、

自分が出る杭となって打たれないようにするために、

人の真似をする余り、流行に極めて敏感になる習性があるそうです。



そして流行が去った時には

同じ調子で離れていってしまいます。



好きで着ていても「それって流行遅れ!」みたいな事を言われるので

僕は「放っておいてくれ!」となってしまいます(怒)。



ただ、流行に関係なく黒や白のジャケットは、

タキシードでは、少し構え過ぎだし、

ダークスーツではちょっと、、

そんなシチュエーションでは重宝します。




ここ数年流行のベルベットも、

そんな時に着る1着として以前から活用しています。


Fさんご結婚おめでとうございます!



今週末の披露宴の為にお仕立て頂いたFさんのタキシードは、

高級素材特有の地光沢(メッキでない、無垢の光沢です)のある

紺色のシャドーストライプの生地に黒シルクの拝絹を貼ってあります。

大人っぽいですね~セクシーですね~。



今回のお渡しの件では、ハラハラさせてしまって申し訳ありませんでした。




今日届いたディレクターズスーツです。

結婚を機Sさんにお作り頂きました。







ブラックスーツに単品でコールパンツとシルバーベストを追加すると

冠婚葬祭全てに対応できる略礼装となり、

さらに夜の略礼装(タキシード)を追加すると最強です。



冠婚に黒いスーツ、、世界基準じゃないですからご注意下さいね。

礼装に関して日本の常識は世界の恥、それが実態です(苦笑)。

ドレスコードについての詳細は直接お問い合わせ下さい。