皆さんは『縮絨/シュクジュウ』って知ってますか?

縮絨は、『地のし(地直し)』とか『スポンジング』とも云い、
布地の裁断前に、型崩れや寸法の狂い縮みを防ぐ為、一度洗って繊維を縮ませ、
安定した状態まで布地を縮めておく事を云います。

僕の場合、シャツ地は〝お湯〟でしっかり〝揉み洗い〟をします。
その結果、縦糸と横糸がより詰まった状態になって、
製品にした後、型崩れや縮みを防げます。

こんな風に、「縮め~詰まれ~」と念じつつ(笑)、しっかり揉み洗いして、、
それから、
脱水を掛けて直ぐに形を整えてアイロンを掛けます。
濡れた状態で急激に温度を加えると縮み易いからなんです。
洗濯表示で〝乾燥機は避けて下さい〟って書いてる物があるでしょ、
あれ、縮み易いからっていう理由もあるんです。

アイロンを掛けた後は、色が変っているでしょ(笑)。
縮み易い生地は、この作業を2回繰り返したりする場合もあります。
皆さんは決して濡れた状態でアイロンを掛けるのは止めて下さいね。
この情報を知りえたあなた!この知識をどう活用するか?
COTTONパンツの裾上げをする時、1度洗ってからお直しすると縮みも少ないですよ。
他にも色々と活用できそうですね♪




以前にもご紹介したヴィンテージのシャツ地です。

今週だけで3着のご注文を頂きましたが、残り僅かで、あと数枚になりました。







スーツ地のヴィンテージは、よく話題になりますが、

シャツ地のVintageをご存知の方は少ないのではないでしょうか?



今日は以前のダイアリー(2004年9月3日)をそのままコピペさせて頂きます(笑)。

手抜きでごめんなさい。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

画像は、英国トーマスメイソン社(右)のヴィンテージ生地と、

伊アルビニ社(左)の生地です。







トーマスメイソン社は、’90年代の初めにアルビニ社に買収され、

今の生地はイタリアっぽく繊細な質感になっていますが、

この生地は 買収前に英国で織られたもので、

低速織機でしっかり打ち込まれた張りのある生地感です。



水洗いしてゆくにつれて段々と目が詰まり、光沢が増します。



その歴史が産業革命時代に遡るトーマスメイソン社のこんな希少な生地は、

その寿命を縮めないためにもクリーニングには出さずに家で水洗いをして下さい。



下の画像もヴィンテージ生地ですが、残すところ20着程になってきました。

(現在10枚をきり、画像の緑色のマルチストライプは終わりました)

マーティンソンのヴィンテージ生地を使った2Bスーツに入れたネームは、、、

Oさん!この遊び心、僕も大好きです♪



綺麗にシェイプされたウエストラインの画像も捨て難かったのですが、

僕も〝遊び心〟でこちらの画像を選びました(笑)。








ウールエキスポのビキャッシュで仕立てられる2着のコート。

デザインはチェスターフィールドと呼ばれる

正礼装で使われるコートです。



簡単に云うと、シングルのジャケットの着丈だけを長くしたデザインです。

唯一違うのは打ち合いが〝比翼仕立〟といって

ボタンを留めると、ボタンが隠れるようになっている事です。

それ以外は着丈を短く切ってしまえば、まさにシングルのジャケット。



正式には上襟にベルベットを張るのですが、今回のお2人は張られませんでした。

いきさつを話し出すと長くなるので、またの機会に(笑)、、



ゆったりしたシルエットの多いチェスターフィールドですが、

オーダーならでは、ウエストシェイプの効いたシェイプドシルエットに仕立てませんか?








ヒップ周りのフィッティングが今回の補正でバッチリ決まって良かったです。

お待たせして申し訳ありませんでした。



尻刳線で-0.7cm、股巾後身側で-1.5cm、前身側で-0.5cm、

ポケットラインの引き直しなどの補正を加えて、

スッキリしたラインに。



今回の問題点は股上20cmと〝かなり〟浅くした為に

ビビッて?思い切った線を引けず、少しユトリを持たせ過ぎたせいもあります。



Hさん、今回は勉強させて頂きました。

最後は素敵なスーツに仕立てあがって嬉しいです。

ありがとうございました!



フィット感は当たり前として、1着目でここまでイメージ通りのデザイン&シルエットに

仕上がったのも、Hさんお気に入りのポール・スミスWomenのスーツを

お持ち下さり、好きな部分とそうでない部分を的確に

お伝え下さったからです。



これぞ、着手側と作り手とのコラボレーションですね。



今シーズン着終わった頃に、素直な感想で

お客様登場、お願いしまーす♪




Hさんお気に入りのスーツの綺麗なシルエットを維持、昇華しつつ、

そのフィッティングレベルを、より高めたスーツ。







綺麗なフィッティングは、着る人の体の曲線をなぞり、

それはどんなディーテールにも勝るものです。



今回の1着目では、パンツのフィッティングが甘く、

手直しに少々お時間を頂くことになりましたが、楽しみにお待ち下さいね。

きっとご満足の頂けるシルエットを実現してみせますから!



裏地の色使いも最高で、

どこかの英国デザイナーズ物みたいですね(笑)♪

※レディース・スーツです








Wさん、画像お借りします♪





首元の少し下側に、左右の肩甲骨を結んで横皺が出ています。

Wさんの肩甲骨は右側が強く出ているので、右のクセ取りを強く入れてあります。



それでもこれが限界か、、

それとも他に対処法が考えられるのか、、



フィッティングをタイトにすると、

その分だけ着る人の体の〝クセ〟が浮き彫りにされてしまいます。



体の〝クセ〟を隠すために、オーバーサイズのフィッティングにしてしまい、

目隠ししてしまえば、簡単なのですが、そんな安直な、、



でもエレガントに着ていただくためには、

ドレープ感を生かすために、程々のゆとりは必要だと思うし、、



Wさん、少しお時間下さい。

手抜き無しの対応法を考えますので、、






東京のYさんから2着目のご注文を頂きました。

年内に大阪に行く機会がないので、

生地も、柳瀬さんに任せるから選んで欲しいって言って頂きました。



ありがとうございます!

Yさんが着られるシチュエーションを考えて、

僕の着こなし提案付きで(笑)、生地を選ばせて頂きますね♪



そしてYさん「寸法(型紙)は同じでいいよ」とも。

フィッティングに関しては、僕は自分の目で見ないと納得できないですから、

Yさんに「せめて着てもらったところを写真に撮って送ってもらえませんか?」とお願いしました。



出来る限りの事はしたいし、ここだけは譲れない部分なんです。

お客様にいいって言ってもらってるのに、、

自分でも、この性格しんどくなる時あるんです(苦笑)。

でも、これって押し付けですよね~

なのにYさん、ご協力ありがとうございます!



それにしても今回のシャツ、

1着目から、かなり綺麗に仕上がってました♪

それでも微調整して、更にスタイリッシュで軽い着心地に仕上げますね!






今日Tさんに話した、ネクタイとシャツの襟との関係です。

太いタイには大きな襟が、細いタイには小さな襟の方が、収まり(バランス)が綺麗です。

その逆だと、大きなノット(結び目)が小さな襟からはみ出たり、
大きな襟に、小さなノットではスカスカだったり、、

もっと言うなら、、
襟(腰)の高さとタイ巾のバランスや、更に言うならタイの結び方も関係してきます。

ネクタイにも流行があり、その巾や芯の厚さに変化があります。
クラシックと云われるものは別として、、、

自分で書きながら巧く表現できなくてイライラします。
こんな書き方で伝わってますか?(苦笑)

要するに!
タイに合わせて、シャツを選びましょう!って事です(笑)。
何事にもバランスが大切♪

スーツも同様、ポイントポイントに気を配りながらも、
全てはトータルバランス!です。




今日出来上がってきたシャツは、どれもカラフルです。



つい先日も書きましたが、最近白ばかりなので、

久々にこんな色柄のシャツを見ると、何故か嬉しくなります(笑)。



色柄はカジュアルでも、シルエットに無駄がなくスマートなので、

着てみると不思議と洗練された上品さを醸し出します。



無駄のない洗練されたシルエット、、それは、

首回り・肩幅・袖丈だけを合わせる〝イージーオーダー〟とは全く別次元のシャツです。