先週の続き、霧吹きについて。



霧吹きはブラッシング後にした方が良いですよ。

ホコリの付いた状態で水分を含ませてしまうと、ホコリが団子状に固まるからです。



次に効果についてですが、

皆さんクリーニングに出される理由は何ですか?

ある調査によると1位はシワの回復、2位は煙草など匂いが原因だとか。

確かにそうですよね。



どちらの理由も、ほとんどが霧吹きで解消される事をご存知ですか?

(濡れる程の吹き過ぎは×)







前回もお伝えしましたが、皺は洋服を休ませる事で元に戻りますが、

霧を吹いてやると更に回復力は高まります。

折り目などが消えた場合、

当て布をし、アイロンを当ててやると、簡単に元通りに。

また匂いに関しても、霧を吹いておくと大抵一晩で消えてしまいます。



今日は話が少しクリーニングにそれたので、明日は、

クリーニングについてお伝えします。










昨日の続きです(笑)。

1日着終えたスーツをハンガーに掛けて休ませる(陰干する)前に、

ブラッシングとキリ吹きをしてあげると更に効果的です。







まずはブラッシング・・・

ブラッシングは生地目にそって一定方向に、

特に汚れの溜まり易い肩や襟の周辺は念入りに

生地の織り目に入りこんだ ゴミやホコリを掻き出す気持ちで。

手で軽く叩くのも効果的です。



パンツは膝から下を重点的に上から下へ。

裾口がダブルの場合は折り返しの内側も。



今までやった事のない方はお試し下さい。

驚くほど出てくると思いますよ。

マッセアトゥーラのお客様には

初回お買い上げ時に栞をお渡してますから

既に実践して頂いてますよね♪

(お渡し忘れてたり、苦笑)







生地は『生きているから生地と呼ぶ』。 

呼吸ができなくなると滑らかさや光沢を失ってしまいます。

霧吹きはブラッシングの後に行います。

その理由と効果は週明けに!

今日もスーツの取り扱いについて、ご質問がありました。

これを機に 連載を始めます(笑)。







着た後 しっかり休ませる。 これに尽きます。

1日着たスーツは知らず知らずの間に水分を含んで皺も残ります。

生地ばかりか 芯地までも。

このように湿った状態で 続けて着用すると 型崩れを起こします。

靴にシューキーパーを入れて 休ませるのはご存知の方も多いと思いますが

それと同じ要領ですよね。



ポケットに入れてある物は全て出して、

しっかりと厚みのある 立体造形されたハンガーに掛けて下さい。

この時ご丁寧に前のボタンは留めないように。

余計に型崩れを起こす原因になります。







そして通気性の良い場所で、陰干して、

休ませてからクローゼットに仕舞いましょう。

そうする事でスーツの寿命は何倍にも延びます。



同じ時期に 同じ生地でお仕立て頂いたお客様のスーツ、

手入れの違いによる痛み方の差は 歴然としています。

明日もお手入れ編、続きます♪

ウエスト詰め&出しのお直しが、3本出来上がってきました。

3cm以内の出し入れだと、後ろの縫い線だけで処理しますが、

それ以上だと 左右の横の縫い線でも 分配・調整します。

そうしないと全体のシルエットが崩れて ピスポケット(お尻のポケット)が

寄ったり離れたりと見た目にも悪くなります。

たまに極端に詰めてピスポケットが接近している物を見かけますが 不細工です。



この三方直しは、お金と時間 (職人さんの手間も)は掛かりますが、

せっかくの大切なスーツのシルエットを少しでも崩さないためにはお勧めです。

こんなウエスト修理でも お店側に任せず、きっちりと相談の上で決めて下さいね。




京都のMさんが泡盛古酒8年モノの菊之露を持って来て下さいました。







アルコール度数を感じさせない、まろやかで芳醇な香りがして、

後でジワッと味わいが残ります。

最近酒ネタ続きで、僕は酒飲みみたいですが、そうではありません(笑)。







Mさんが来られた本題は、今年の夏に創って下さった麻のジャケットの

お手入方法について教えて欲しいとの事でした。

裏地にはキュプラが張ってあるので、熱のこもるポリエステルの裏地とは違い、

吸汗性も良く肌触りも気持ち良いのでついつい素肌に着がちですよね。

でも、後のメンテナンスに少々手間がかかります。

こんな事を書くとめちゃくちゃ言うな!と叱られそうですが、

僕は邪道(やってはいけない?)と言われようと、

自己責任(事故責任?)で水洗いします♪

カシミアのセーターでも麻のパンツでも自分で水洗い。

でも何度か失敗していますが、その代償に 変な知識だけは付きました。

これ以上は、この場では書く勇気がありませんので、

詳しくは直接お問い合わせ下さい(笑)。

最近、白い麻のジャケットもあればフランネルのスーツといったように、

盛夏物と秋冬物のご注文が混在しています。

毎年7月はそんな時期です。

オーダーの世界ではプレタの世界より2ヶ月早く季節の移り変わりを感じます。







この時期、1日着たスーツは、靴のシューキーパーと同様、

スーツが型崩れしないように厚手のハンガーに掛け、

風通しのいい所で陰干しをしてから、クローゼットに入れて下さいね。



お手入れについて、もっと詳しく知りたい方はこちらまでどうぞ!





上の画像、激しくカギ型に破れているのが分かりますか?

ピスポケットの右下です。

これは去年夏にお仕立て頂いた、Iさんお気に入りのスーツなだけに

かなり悲壮な顔をしてご来店されました。

でもご心配なく。

パッと見は跡形もなく、綺麗に直りますから♪

掛け継ぎなる職人技(神業!)があるのです。

ただこの生地はマイクロヘリンボーンという細かい織り柄が入っているので、

無地に比べると目立ちやすいかもしれませんね。

この掛け継ぎ、仕立てた時の残布が無ければ出来ませんので

大切に保管して下さいね。

下の画像はIさんが持ってきて下さった、

角台場の部分がハッキリ分かる残布です(笑)。







ところで皆さん『かけつぎ』という看板を見られた事ありませんか?

掛け継ぎはもともと着物の流れですから、

職人さんが自宅でされてるケースが多く、

サイトも余りありません。

そんな中で、かなり分かりやすく書かれているお店がありましたので、

勝手にリンクを張らせて頂きました。

アトリエトゥーワンさんです。

勝手にリンク張ってごめんなさい。

今日はクリーニング情報をお伝えします!

プレスの問題であったり、生地の油分が抜けてパサパサになるという理由で、
出来るだけクリーニングに出したくない!主義の僕が、
ここなら出そう!と思えるナチュラルクリーンを紹介させて頂きます。

ここの水洗い技術は、今までのドライクリーニングや水洗いとは全くの別物です。

服好きの人が最も心配なプレス技術も安心です。
服の個性を読み取る技術(センス)で、
ボディープレスで新品時の〝顔〟に化粧直しされて仕上がります。
また、縮みに対しても、最初に寸法を測ってから洗って下さいますから安心です。
仕上がって戻ってくる時には、厚みのある幅広ハンガーにかけて、
パンツには、掛け皺が入らないようにスポンジを当てるという気の配りようです。
それでもまだ、「俺は出さん!」と言う方、技術は進んでますよ。
最後は好き好きだと思いますが、それでも一旦、固定観念は捨ててみましょう(笑!



シーズンを戦い終えたスーツはクリーニングに出して、

戻ってきたら、必ずすぐにビニール袋から出して、

風通しの良い所で干してから、クローゼットに入れましょう。

(ふぅーっ、一気に話したから息が切れた・・・)



冬の間もクローゼットに入れっ放なしにしておかず、

たまには風を通してあげて下さい。



しかし基本的には、毛織物で出来ているスーツは、

クリーニングに出すと、段々その「油分」が抜けて

「しなやかさ」や「艶」が失われていきます。

ですからクリーニングにはあまり出さずに、

マメにブラシをかけてあげる方がスーツの為にはいいのです。



生地目に埃が詰まると、生地は呼吸出来ず、

「艶」が無くなり、ゴワゴワしてきます。

ブラシは埃のたまりやすい「襟や肩まわり」「脇の下」などを、

特に念入りに・・・もちろん全体をかけます。

ブラシをかける方向はいつも一定方向にしましょう。



但し、食べ物の煮汁やソースなんかが付いてしまったら、

クリーニングに出しましょう。

それを放っておくと「虫食い」の原因になりますからね。



あなたはブラッシング派?

それともクリーニング派?


ドライクリーニングは、その溶剤が生地を痛めるのをご存知ですか?
せっかくのいい生地も、脂分が抜け、艶が失われ、繊維自体も細くなってしまいます。
*一長一短があるので、こんな書き方をするとクリーニング業界からお叱りの電話が入りそうですね(汗。

僕の実際の経験では、婦人服の綿レースが、所々ちぎれてしまいました。
切れていない部分も、レースの糸がかなり細くなって、今にも切れそうになっていました。
もちろん、最初のコットンの風合いなんて残っていません。

スーツについては、日々のお手入れで、生地の風合いは保てます。
しつこいですが、ドライをかける事で、風合いが損なわれてしまう事があるのです。

ドライは、シミをつけたり、汚してしまったりした時など、
主に油性の汚れがついた場合だけに留めておかれることを、僕はお客さまにお勧めしています。
ちなみに、汗はドライクリーニングではほとんど取れず、水洗いでのみ落ちます。
だって、汗って『水溶性』の汚れですからね。

それでは、『日々のお手入れ』について、具体的にお伝えします。
1)着終わったらブラシをかける!
  ブラシは出来るだけ一定方向に、埃のたまりやすい部分を重点的に。

2)肩幅のある、しっかりしたハンガーに掛ける!
  いい加減に掛けたまま吸収した汗が蒸発すると、型崩れの原因になります。

3)クローゼットに入れる前に、陰干しする!
  ハンガーに掛けたら、直ぐクローゼットに入れず、風通しの良い日陰に干す。
  湿気ったまま仕舞ってしまうと、カビや臭いの原因になります。

4)ハンガーに掛ける時は、ボタンを留めずに!
  留めた部分に、変なテンションが掛かって皺が入ります。(型崩れ)
  既製服の売り場で留めているのを目にするので理由を聞いたところ、そう教育されたとか。
  ビックリして更に突っ込むと、見栄えの問題だとか。
  洋服のこと、何も考えてないんですね。

5)吊るしておく時は、ポケットの中には何も入れない!
  重みのせいで型崩れの原因になります。

6)ハンガーは木製がいい!
  靴のシューキーパーには木製がいいのと同様、ハンガーも木製が汗を吸収します。
  但し、木製ハンガーは重量があるため、あまり間隔を詰め過ぎて掛けると
  肩の部分を傷めてしまうので注意が必要です。
  僕は家では、陰干しの際は木製で、
  クローゼット内はマッセアトゥーラで使っているプラスティクを使っています。

次は『汗ジミのお手入れ』について、お伝えします。
最近では汗抜きクリーニングなるものがありますが、ここでは
ウールのパンツを、愛情込めてご自宅のお風呂場で、自分でやってみましょう!

1)お風呂に10cm程度のぬるま湯を張る!

2)使用する洗剤について!
  洗剤は石鹸でもウール専用洗剤でも、どちらでもよいですが、
  全体を洗う場合は専用洗剤の方が楽です。

3)押し洗いをする!
  洗濯物は浸して、押し洗いします。
  絶対に、もみ洗いしたり、生地を斜め方向に動かさないで下さい。
  斜め方向に動かすと、ウールは必ず縮んでしまいます。
  直接手で押すと動いてしまうので、上からタオルを当てて押し洗いすると良いかも。
  
4)すすぎ洗いをする!
  洗いと同じ要領で、水を何度も換えながらすすいで下さい。

5)脱水する!
  脱水機は、生地を動かすことになるので厳禁です。
  平らな場所にバスタオル等を敷き、その上に洗い上げた洗濯物を置きます。
  上からもう1枚タオルを掛けて、洗濯物を挟み込んでやります。
  生地を動かさないように、ゆっくり押さえて、水分を取り除いてやりましょう。

6)乾燥させる!
  直射日光の当たらない風通しの良い平らな場所で、自然乾燥させます。

7)仕上げについて!
  ご自身でプレスが出来なければ、
  クリーニング屋さんで、プレスだけお願いされては?
  取次店ではドライ不要でプレスだけ、という事が出来ない場合があります。
  一度、ご相談されてみればいかがでしょう。
  個人経営のクリーニング屋さんの方が、何かと融通が利きますね。

これで、汗もしっかり取れて、
ドライクリーニング後の、あの嫌なベトつき感も残りません。
ただし、あまり頻繁にやり過ぎると、色落ちなどの原因にもなりますから、程々に。
また、モヘアを水洗いすると張りがなくなったり、
毛足の長いフラノだと、毛先が飛び跳ねたりしますので、ご注意下さい。
服好きの人間が今まで失敗を繰り返しながら、好きでやってる程度だとお考え下さい。

最後に『プレス(スチーム)』の効果について、お伝えします。
1)生地に潤い(水分)を与えます。
2)型崩れを、元に戻します。
3)付着した臭いが取り除かれます。
4)生地が徐々に締まっり、風合いが増します。
5)プレスは生地をモイスチュアライズしますので、効果あります。

ざっと書いてみましたが、
僕は洋服を作るプロであって、ケアのプロではありません。
ここで書いたのは、あくまでも1人の服好きとして、今までの失敗に基く経験値です。
これからケアについても、洋服を販売する上でもっと勉強しますね!