デニムの裾上げって、

カットして、そのままダーって縫うだけですよね。



ところが、お直し技術も進化したもので、画像の仕上がりを見て下さい。

この状態が、お修理後の状態です。







不思議ですよね、、加工したわけではなく、元の裾を移植してるんです。

こうしてポイントで見ると、移植に気付かれるかもしれませんが、

実際に穿いて、パッと見た感じだと気付きません。



クラッシュドデニムなんかを裾上げすると、

いかにも〝裾上げしました!〟って、そこだけが妙に新しく目立ってしまいます。

そこだけ部分的に見て〝取って付けたみたいで変やん!〟っていうより、

全体でバランスが取れてる方が、いいっしょ!(笑)

Tさんが「パンツを破ってしまった~」と持って来られました。

破けたり虫が喰ったり、穴が開いたら、『かけつぎ』でリカバリーできます。

ところが!ですね、

持ってきて下さった残布(共地)は、違うスーツの生地で、

これ以外、家には残ってないそうなんです。

切れた繊維を、まるで神経でもつなぐかのような繊細な職人技ですから、

全く同じ生地がなかったら、繊維はつながりません。

この生地、マッセアトゥーラにも羅紗屋にも在庫がなく、

次回の入荷は7月との事です。

皆さんも、くれぐれもご注意下さいね。






ウエストを詰めて欲しいとご希望のTさんのパンツ、

ウエストを詰めないで、ブレイシーズボタンを追加することに。



詰め寸は5cmと大きかったので、そんな場合は後ろ側だけで詰めてしまうと

ピスポケット(お尻のポケット)がセンターに寄り過ぎてしまって

バランスが崩れるので、左右両サイドでも詰める

3方詰めと云う方法を使います。



しかし今回は、万が一また太られても着れるし、

これは偶然ですが、元々ベルトループのないタイプでしたので

まさにブレイシーズ専用にされても似合うデザインだからという事で、

ウエストはそのままにしておいて、ブレイシーズボタン(画像の白い釦)を加えました。



以前とはイメージも変って、

新たな気持ちでご着用頂けるパンツになりますね♪










先日アイロンについてご質問のあったI さんから

嬉しい報告メールを頂きました。



>スチームアイロン購入しました。

>JUKIの『ベビーロックアイロン』、です。

>強力なスチームで、アイロンがけが楽しくなりました。



このアイロンは家庭用として使えるモノの中では限りなくプロスペックに近いです。

日本製だと、便利さを謳ったコードレスタイプが主流ですが、

それだとアイロンとしての基本性能で劣ってしまい、アイロン掛けに時間がかかります。



次から次と出てくる家電製品、便利な機能を追求する余り、

大切な部分を失っているように思います。

何をしてる事やら(苦笑)。



アイロン掛けは男性の仕事!

皆さんお忙しい中、寝る時間を惜しんで?

精神統一の時間と言いながら、自分でかけておられます。












ケア洋品は色々ありますので、

ご希望でお手入れさせて頂きますよ(笑)。



保湿保革クリーム

レザーソール用クリーム

ホワイトレザー専用クリーム

エキゾチックレザー専用クリーム

パテントレザー(エナメル)用クリーム

店内にあるブルーノチェア用のクリーム(笑)







これからの季節、空気が乾燥しやすいので

適度に潤いを与えて、乾燥による痛みを防ぎましょう。


2年前に創られたパンツのウエスト出しの依頼がありました。

ウエストと共にヒップも自然に出します。



しかしこのパンツ、素材がコットンで、

それも、表面に樹脂加工が入った特殊な生地です。



普通に修理すると

ヒップラインに針目が残ります。



考えました(笑)

ウエスト部分を身頃と切り離して別々にし、

1タックをダーツに変更した分で生まれるゆとりを

ヒップ分のゆとりに回して、ヒップ出しと同じ効果を出す。







お陰でヒップシーム(縫い目)に針目は

残りませんでした。



少々お直し代は高くかかってしまいましたが、

これで見た目にもスッキリと、今後も穿き続けて頂けます。


Tさんからご依頼のあったカラーキーパー。

そう、襟をビシッと保つ為に裏側から刺し込むアレです。



長さの問題もあったので、わざわざ取りに来て下さいました。



これって

洗濯前に抜いて、そのまま失くしてしまうんですよね~







そこで提案!

こんな安物?プラスティック製ではなく、

スターリングシルバーや水牛の角で作られた高級品!

それを手に入れましょう♪



傘と同じで、それなら失くさないでしょう!



いえいえ、、

僕みたいに何でも失くす人は、

何が何でも失くすのでーす(苦笑)。

『プレスの美学』

スーツの表情はプレスが創り上げると言っても過言ではありません。

同じスーツでも プレス職人さんによって表情が変わります。



例えば、スーツの表情を 最も左右する ラペルのロール。

洋服を見て 読み取れる職人さんなら新品時の顔付きを復元してくれます。

読めなければ3ボタン中1つ掛けを

単なる3ボタンに仕上げてしまうでしょう。

最悪の場合、柔らかなロールを持つ極上の毛芯仕立のスーツは、

紙のようにペラペラの接着芯を使ったスーツになります。



極論を言うとクリーニングは〝汚れ落し〟は当たり前の仕事で

プレス仕事〟で差がつくのです。







マッセアトゥーラではプレスに関しても

開店当初からお渡しさせて頂いてます。

お手入れ用の栞に書いています。

ご希望の方はご連絡下さい。



日々のお手入れの概略についてはこんな所でしょうか。

これ以外にもシャツは家庭で水洗いに限るだとか、

ネクタイの染みは触らずに直ぐに対応するだとか、

書ききれないので今後思いついたら順次ご紹介させて頂きますね♪




お約束通り、今日はクリーニングについてです。(笑)

マッセアトゥーラでは、スーツをクリーニングに出される場合は、

ドライではなく、水洗いをお勧めしております。



通常のクリーニングでは汗などの水溶性の汚れは 取れ難く、

その9割以上が残るという実験結果が出ています。







仕上がってきたパンツを履いて、ベッタリ感を感じた事はありませんか?

それは、クリーニング溶剤が衣類に残っているからだ!

と言われていますが、(それが証拠にクリーニングから戻ったら

透明の袋は外して下さいと明記してあります。

そのままにしておくと袋の内側に水滴が付きます。)、

それだけではなく、汗に含まれる塩分が残っているからでもあります。

それにドライクリーニングだけでは

生地が本来持つ脂分までをも奪ってしまい、

しなやかな風合いや光沢を無くしてしまうのです。



ですので、水洗いクリーニングでさっぱり。

長持ちさせる為の極上のこだわりです。



ただ水洗いクリーニングの後のプレスはドライ後より難しく、

技術の差がハッキリ出ます。

次回はプレスについて!




先週の続き、霧吹きについて。



霧吹きはブラッシング後にした方が良いですよ。

ホコリの付いた状態で水分を含ませてしまうと、ホコリが団子状に固まるからです。



次に効果についてですが、

皆さんクリーニングに出される理由は何ですか?

ある調査によると1位はシワの回復、2位は煙草など匂いが原因だとか。

確かにそうですよね。



どちらの理由も、ほとんどが霧吹きで解消される事をご存知ですか?

(濡れる程の吹き過ぎは×)







前回もお伝えしましたが、皺は洋服を休ませる事で元に戻りますが、

霧を吹いてやると更に回復力は高まります。

折り目などが消えた場合、

当て布をし、アイロンを当ててやると、簡単に元通りに。

また匂いに関しても、霧を吹いておくと大抵一晩で消えてしまいます。



今日は話が少しクリーニングにそれたので、明日は、

クリーニングについてお伝えします。