30歳を目前にして、
これからの基準となる、
ちゃんとしたスーツを誂えよう。

そう考えられたNさんは、
何件かのテーラーを見て回られたそうです。
最初、ブラッと寄って下さって、その日は一旦お帰りになられ、
改めてご予約してお越し下さいました。

お帰りになられたのか、僕が帰ってもらうように促していたのかは不明です。
以前のエピソード「作ってもらおうと思って行ってるのに、帰れと言わんばかりだったので帰りました」
と、取材の時にご登場頂いた小西さんから聞かされてショックを受けたんです(笑。
色々と見てもらって、納得のいくお店でオーダーして欲しいなと思って。
今回はどうだったのか、Nさんに聞いてみます!(笑



採寸までの、この流れだけでも、
スマートな大人の、これからの『基準』になっています。
今回の流れ、僕からもNさんにお礼を言います。「ありがとうございます!!」

長身でスラッとされているNさんですが、
流行の服ではなく、それでいて古臭さくもないスーツを
ご希望でしたので、細身ではありますが、基準となる『紳士服』にしましょう!
ということで、洋服ではない、きちんとした紳士服を前提にしました。

着丈やパンツ丈などの基本は外していません。
スタイリッシュですが、とても品と格を感じさせてくれます。

30歳、これからの基準となる『紳士服』に仕立てあがったのではないでしょうか。
今回を機に、お手入れの方法もしっかり身につけていって下さいね。

以前ご紹介させて頂いたこちらのお洋服も『ダブルクロス』です。
着るほどに、どんどん馴染み、表情を変えてゆく生地です。末永くご愛用下さい!


僕も、
高校時代に親に買って貰った初めての高級靴、
チャーチのスエードのフルブローグと、
JMウエストンのローファーで、靴のお手入れ方法を学びました。
その2足で「失敗と成功」を経験し、その経験が今のマッセアトゥーラにつながっています。

洋服のお手入れについては、この仕事に就く頃迄、
まるで都市伝説のようなクリーニング神話に縛られていましたが(苦笑。



今日のKさんの仮縫い風景。
最近の「軽く!柔らかく!!」の傾向に
真っ向から勝負?を挑む『480g』のフランネルです!
とってもモッサリしています(笑。その素朴でモッサリした雰囲気が最高!
英国ハダスフィールドのマーティンソン社(Martin sons & Co,Ltd.)のイングリッシュフランネル。


フランネルにはウーステッドフランネル(梳毛)とウールンフランネル(紡毛)がありますが、
今は、270g程度の薄手のウーステッドフランネルが時代性を独り占め!

ですがKさんが選ばれたのは、
ボリューム感たっぷりの味わい深い紡毛フラノ
昔ながらのイメージは、時代性の高い梳毛フラノ(ウーステッド)じゃなく、こっちです!

「出来上がり、いつでも良いですよ。」
「来年でも構わないですよ。」
いつもKさんは、そんな風に言って下さいます。
でもKさん、そこまでかかりませんよ。
イメージ忘れてしまいます(汗。

Martin Sons&Co,Ltd. (英国|ヨークシャー州八ダスフィールド>
左から営業企画デザイナーのハンナさん、マネージングディレクターのゴードン氏、
そして、セールスディレクターのジェーンさん


下の画像は、本社にある
3プライFRESCOの技術特許の証です。
2008年2月マーティンソン社訪問Martin Sons&Co,Ltd.(マーティンソン)



お待たせ致しました!今日は、
以前、大切なジャケットのお修理をご依頼頂いたTさんの
初マッセ!スーツのお渡しの日。この紺とも茶とも例えようのない表情は個性的です。


ベストの仮縫は、
お急ぎでないとの事でしたので、
完成したスーツに合わせながらさせて頂きました。
きっとこの方がイメージも持って頂きやすいですし、お勧めです。
ただ、、お付き合い頂く(ご来店頂く)回数が、1回は必ず増えてしまいます(汗。




ミラノのサルトリアクレセントのオーダー会の1コマ。
来春に向けての仮縫。男臭い迫力のあるソラーロで、ミラノの雰囲気に合います。




8年振りに、ナポリから2人のカチョッポリ氏が遊びに来てくれました!
ナポリでお世話になった2007年1月以来の再開です!
コジモ(右)も髭に白髪が混じってきて、
良い感じのオヤジになりました。
ヴィンチェンツオ氏(左)は相変わらず甘~い雰囲気。


僕が着ているジャケットは、
当時コジモが着ていたジャケットに一目惚れして、
ナポリに行った時に連れて行ってもらってオーダーした伝説の名サルトの服です。

この後、隣のビル(ハービスENT)の地下にあるバールへ行きました。
ナポリにいるような気分を味わえました。グラッツィエ!



僕が大好きなナポリのアットリー二が並んでいます。
この他にも、数着お預かりしています。
20140921_1

オーダー屋をやめて、
お客様のサイズに修理して、、
既製服を販売しようかなぁ~なんて(笑。
20140921_2



自分の着たいイメージをしっかりお持ちのNさん。
ジャケットは、ビスポークチュールで再現、これは成功です!
プレタクチュールでも(パターンオーダー)、イタリクチュールでも叶いません。


パンツのラインは独特ですから、ハウスクチュール(フルオーダー)で。
パンツって簡単そうで、簡単じゃないんですから!
ある意味ジャケットより難しいかも。


色々なラインを使い分けてご提案させて頂きます。
なので今回、パンツだけハウスクチュール(型紙フルオーダー&職人縫)
さすが、いい感じに収まりました♪


既に今までにもNさんの「お好きな!」パンツを何本か再現しているので、
これでお気に入りのシルエットは出揃いました。



Nさんのミルクチョコレート色のVintageフレスコ。

Nさんの、ミラノとナポリの雰囲気が融合したかのような、手の匂いコテコテのジャケットです。

手の匂い、、生地をシンプルにした分、ジャケットらしさを醸すために決めた方向性(笑。
普通の紺に見えて、2/1の綾織なので、表情が豊かな生地です。
光の当り方で、かなり色が変わる魔性の表情(爆。


今日、Mさんからオーダー頂いた生地も紺色なのですが、
そちらは英国製の目の詰まったもので、それをいかに柔らかな印象に仕上げるか、がテーマです。
他にも英国製、Wハルステッドのソラーロでスーツをオーダー頂いたり、
皆さまのお陰で、充実したオーダー会になりました。
本当にありがとうございました!

*次回は11月末~12月初旬を予定しております。



今日と明日、サルトリアクレセントのオーダー会です。
今日、仮縫フィッティングをさせて頂くUさんの地襟の最終調整です。

河合氏、襟を掛けています。

今日から2日間、皆さまとお会いできます事を楽しみにしております。



モーニング、格好いいですね~

お写真の時のパンツ丈の見え方にも気を配り、、

ウエストの絞り位置や丈など、全体を見つつ調整していきます。

全体のバランスはいかがでしょうか。もう少しウエストの絞りが強いほうが、、
袖も、肘の辺りで少し絞った方が良いでしょうか。やり過ぎてもエレガントじゃないですし、
足らなくても野暮ったくなりますし、、この辺のバランスの組み立てを期待してお任せ下さったのですから、、
Hさん!心地よいプレッシャーでーす!!(笑

フロントカーブを変化させ、少しエレガントさを加えましょうか、、少しスポーティーかな。

ネクタイは10年近く前、ご長男さんのご結婚式で使われたブリオーニだとか。
巾もたっぷりとしていて、肉厚なシルクが良い雰囲気です。
完成までに微調整を入れさせて頂きますので、
もう一度お付き合い下さいね。