今日のNさんとの話題から、

「良い生地は長持ちしますよね!」とか、

「良い生地は皺が入らないよね!」と思われていたようですが、

中にはそういった生地、例えばフレスコ素材のような高級なものもありますが、

最近の高級素材と呼ばれるものは、イタリア生地を筆頭に、

それとは正反対の〝しなやか〟で、そして〝軽い〟ものが多いです。



この20年程は、(流行としては10年程?)

イギリスの生地よりは、イタリアの生地がリードしています。

その反勢力として、ファッションに敏感な人たちは英国回帰の傾向もありますが、

マスゾーンの傾向は、まだまだイタリアのようです。



イギリスとイタリアの生地の特性の大きな違い(傾向)は、

イギリス製は打ち込みがシッカリしていて、張りがあって長持ちします。

一方イタリア製は、打ち込みの甘~い、豊かなドレープ感ある生地が多いです。



当然、両者では、繊維の太いものと細いものに分かれ、

一般的には、その強度も違ってきます。

当然の事ながら、繊維の細いしなやかで軽い着心地の生地を求めると、

強度は求められませんから、間違った選択をされないようにアドヴァイスさせて頂きます。



シャツ地に関しても、40番のオックスフォード地と

120番手のブロードでは全く別物ですし、

ましてや200番手の生地となると、着心地はシルキーで心地よいですが、

細かな皺もたくさん入りますし、強度も十分とは言い難いです。








今日、初めてマッセアトゥーラにお越し下さったオーダー経験者のKさん。

どうしてウチにお越し頂いたのかを聞いたところ、

今までのお店では、Kさんの思い通りの服にならなかったとか、、

1着目~思い通りになる筈はないと、

1店で最低2着は作ってこられたそうです。



色々とお話をさせて頂く中で、僕自身が経験した事で

腹立ち度1、2を争う話を思い出しました。

今日は愚痴らせて下さい!(笑)



その前に前振りを、、

プレタ(既製服)は、服に体を合わせるものだと言われますが、

僕の場合は限界を超えているので、それが合うなら苦労しませんって!(苦笑)

ちなみに、、身長163cm、胸囲98cm、ウエスト81cmです。(苦笑)



皆さん、オーダーをされる理由は色々あると思いますいが、

体に合わせた服を作る事がオーダーだって思われてる方も多いと思います。



そして、いよいよここからが、

既製のスーツではサイズが合わない僕の話です。



アメリカ陸軍御用達のチノ素材でパンツを作ってもらった事があります。

試着してみると余りにも変な形だったので、

お店の人に、「こんなもんですか?」って聞きました。



「確かに妙なシルエットやね~、、初めてやね。」それに続けて、

「でも、採寸して合わせてますから、こんなもんちゃいますかね~」とも!



皆さん、どう思われますか?



今の僕なら絶対に、

「変な体型で既製が合わないから、作ってもらいに来てるんじゃないですか!

そのまま作る事ないでしょ!何のためのオーダーなんですか!」って。



でも、その時高校生で、オーダーの経験も浅かった僕は、

その自分の体型に変に納得し、呆然と立ち尽くし、、

言い争うでもなく代金を支払い、そのまま持ち帰ったのでした。

しかし、そのパンツに一度も足を通す事は〝決して〟ありませんでした。

今となっては、「あの時は良い経験をさせて頂きました。」とお礼を言いたい気持ちです。



ごめんなさい、完全に消費者に戻ってましたね。(苦笑)






開店以来、毎シーズン1着ずつオーダーを頂くIさん。

型紙も安定しているので、最近はずっと生地選びだけを楽しんで下さってます。



ところが今回は体型の変化が、、

ウエストで6cm、バストで3cmのサイズアップ!

ご結婚されたから、幸せ太りですね♪

そこで僕からのご提案は、

着心地を左右する部分はサイズアップしますが、

シルエットバランスに影響する部分は、それをキープするために我慢してもらう。

その間に痩せる努力をして下さいね。(笑)



でないと、太られた分だけそのまま合わせてしまうと、

見た目にも太って見えてしまいますし、

同じようなケースを振り返ると、

大きくしたスーツに合わせて、体まで更に大きくなられる傾向が、、

それは健康にも良くないですからと、お伝えしました。

皆さんなら、どちらを選ばれますか?(笑)



※Iさん、勝手にネタにしてごめんなさい、、

それと、今日は長らくお待ち頂いて、ごめんなさい。

そしてismismさん、最後バタバタして申し訳ありませんでした。






今年の年初にイタリアに行った時に、

訪れた各地にネットカメラを設置してきましたので、

クリックして現地映像を楽しんで下さいね♪(←閻魔さんに舌抜かれんでぇ~)



まず一発目は!最高に良かったアマルフィーの風景です。

夕暮れ時が綺麗ですよ。(時差は日本時間-8時間です!)

現地カメラはこちらです!

数分毎に更新されますので、PCの【更新ボタン】をクリックして下さいね。



そして、同じ世界遺産アマルフィー海岸のポジターノです。

現地カメラはこちらです!





次はソレントです。

ナポリ民謡『帰れソレントへ』は日本でも馴染み深いですね。

夏場がメインのリゾート地なので、今がシーズン!

イタリア人のリゾートファッションを、10秒毎の自動更新でお楽しみ下さい♪

現地カメラはこちらです!



最後は、それらアマルフィ海岸への拠点となるナポリです。

ヴェスビオ火山や、卵城も見えます。

世界3大夜景と言われるナポリ、夕暮れ時が最高に綺麗ですよ!

現地カメラはこちらです!





イタリアに行った気分に浸って下さいね!(笑)






マイパンツの証。(笑)

Fさん、いつもありがとうございます!

今日は急なご来店が数件重なって、、ごめんなさい。












今日お越し頂いたIさんと、30年前の話で大盛り上がり!

小6?中1?の頃に買った〝POPEYE〟です。



今とは、クオリティーが別格、というか、別物かも!?

(ごめんなさい、発行人さん!)





これも僕たちのバイブルでした。

アメリカの香り、

時代は、、第2次サーフィンブームの真っ只中でした。





こんなテーマで、顧客交流会を開いても楽しそうですね!

初対面の方同士も、会話のテーマがあれば、、きっと盛り上がる♪






僕の好きな住宅建築家のひとり、宮脇檀さん。

最高ですね!大共感です〝プランニングからディーテールへ!〟





何度も土地に足を運び、スケッチをし、施主と打ち合わせ、

住まう人のライフスタイルや個性を読み取り〝個の〟住宅を作り上げてゆく。

宮脇さんの書かれた本は、知識の羅列ではなく、

人間対人間の生臭いやり取り、考え方や思想が書かれています。



家創りと洋服創り、、似てると思いませんか?



時間をかける、という近道。

スピードと効率の現代に逆らって、1着(1軒)はゆっくりとかたちになる。

1着を〝顧客の満足ゆくもの〟に仕上げる為には何が必要か、、

それを考えて〝物創り〟取り組まなければなりません。



既製品は、それを見た購買者が買うか否かを決めることが出来ますが、

オーダーの場合は、依頼された側の姿勢が問われますから、、






皆さんがクリーニングに出される時は、

大きく分けて、『臭い、皺、汗』が大半の理由だと思います。



しかし、ドライクリーニングでは、

脂性の汚れは落ちても、水溶性の汚れはほとんど落ちません。

そう、、汗は水溶性ですから大部分が残るという実験結果が出ているのです。



臭い、これは霧吹きをして陰干ししておけば

大部分は消えてしまいます。

(毎晩、油が飛びまくっている焼肉を食べに行かれる方は別ですよ!笑)



皺、これはご自身でアイロンされれば済む話です。

邪魔臭い方、、たまには精神統一の時間だと思って!(笑)







ただ、汗だくになってアイロンを繰り返すと、変色してしまいます。

ドライクリーニングでも、徐々に変色するので同じです。



ここで、この変色の理由をお伝えすると、、

汗の成分は99%が水なので、

不感蒸泄程度の発汗であれば純水に近いのですが、

汗だくになるような暑い日には、塩分濃度がグッと濃くなります。

更に脇の下などの汗腺からは、脂肪酸などの脂質が含まれています。

これが、繊維の奥深くまで染み込み、時間が経つうちに空気中の酸素によって

酸化され、黄ばみや黒ずみになるのです。



やはり、これらの汗や、それを放置して出来た黄ばみや黒ずみは、

水洗いでしか落ちませが、まだまだ認知されてません、、



もう直ぐ夏の終わり、、

皆さまのスーツケアの一助になれば、、






今日は、久々のクイズです!





塊だと判りにくいので、分けました。





あれ?

なんだか、上の塊と似てますよね?





これは、20年近く前のものから取り出しました。





正解の方には、、

今回は何もありません。

でも、、最高のボケをかまして下さった方には、、

記念品(内緒)を差し上げます!!



最後に、、Yさん、勝手にネタとして使わせて頂きました。(笑)






今日の讀賣新聞の朝刊に、テーラーメード医療(個別化医療)の事が載ってました。



テーラーメード医療を実現する為に、

人間の細胞を構成しているタンパク質の個人差を解析する

プロテオーム(タンパク質の集団)研究が注目されているそうです。

これは、その効果が期待できるばかりではなく、

副作用が出やすい人を予め見抜いて、

それを予防したり、薬を替えたりすることも可能になるそうです。



この〝副作用〟で思ったのですが、

これはオーダーメード洋服の世界でも同じ事で、

お客様の体型に合った服を作るのは当たり前の事、大前提で、

着る人が、どんなシチュエーションで着るのか、どんな着方をするのか、、

それを分かった上でお作りさせて頂かないと、ご迷惑を掛ける事にもなりかねません。

営業でガンガン着る方に、スーパー150’Sなんて生地、、

着崩れして、直ぐ駄目になりますから。

それに好みは、その方の趣味嗜好、性格から来る場合も多いので、

それまで分かった上で、英国製かイタリア製の生地、どちらをお勧めするか、、



生地だけでなく、シルエットも然りで、座っている時間が長い方に、

細身のパツパツのパンツでは、窮屈で仕方がありません。

それでもどうしてもってなれば、せめて、後ろ股上だけでも深くして、

座りパンツを作った方がいいですよね。



これは、どんな世界も同じじゃないか、、そう僕は思います。

最後は、相手の事をどれだけ考えて仕事をするか、、それに尽きますから。