イタリア語で四葉のクローバーの意味を表すクワドリフォリオ(Quadri Foglio)。
アルファロメオのスポーツモデルに与えられる名称としても有名です。



『四葉のクローバーを見つけた人には幸運が訪れる。』

この言い伝えは日本古来のものではなく、ヨーロッパに古くからあるものだそうで、

それを夏至の夜に摘むと魔除けの力があると信じられているとか。

クローバの葉は三つ葉(三位一体)が標準で、

四葉は十字架に見立てたところから、幸運の印といわれているそうです。



この後、金運と富をもたらすと言い伝えられる五葉(星型)を見つけましたが、

息子の太郎が喜んで持って歩いているうちにクチャクチャに、、

僕の幸運、、所詮そんなところです。(苦笑)



ここ最近、ずっと出来上がりのお渡しラッシュが続いていますが、

写真を撮らせて頂くのを忘れています。(グスン)

個性的なものは後悔、、Tさん、Dさん、Kさん、今度撮らせて下さいね。(笑)






4月以降に〝後継者問題〟について色々と書いてきた中で、

10名近い方たちからご連絡を頂きました。皆さんありがとうございます!

そして、個々に突っ込んだ話をさせて頂いてきました。



そんな中、3人の方が実際に歩み出されました。

その内のお1人から戴いたメールです。



柳瀬さん

いよいよ、明日からです。

昨日から緊張して、針を持っている夢ばかり見ています笑。

ここまで来れたのも、柳瀬さんのお陰です。

本当に感謝しても、感謝しきれないぐらいです。

柳瀬さんとの出会いは、自分が進みたい道への姿勢まで正してくれました。

この世界に入って感じた事、いずれ文章にしたいと思います。

その時はまた読んで下さい。

以下省略~



まずNさん、ご連絡ありがとうございます。

僕はただキッカケを作っただけ、お礼はBOSSやsakaiさんに!

気合入れて下さいよ~、これからがスタートです。

話し合った目標を見失わないように頑張って下さいね!

なま優しい世界ではないけれど、皆さんが真剣に頑張れば、Boitsには、

真剣に手を差し伸べてくれるメンバーがいます。みんな熱い(暑苦しい?)人ばかり。

僕も単なる道先案内人ではなく、姿勢まで正して頂けるとは幸せ者です。(笑)






1日遅れのアップですが、昨夜のBoits定例会では、

テーラーのSさんが、トムフォードのジャケットをお持ち下さいました。

僕はトムフォードの時代のYSLリヴゴーシュが大好きなので興味深く見せて頂きました。



以前とは打って変わり、クラシックな匂いのする中にも、

トムフォードと云うフィルターを通したオリジナルな匂いがする顔をしていました。

彼が言っている事を、今回のジャケットを通じて実感させてくれました。

テーラーカントリーのSさん、着用ありがとうございます!(笑)





数字の積み上げから生まれるオーダーのスタイルとイメージ先行型のプレタのスタイル。

僕はその両者を、顧客と云うフィルターを通して融合させたスタイルが好き。



今月は、『オノの洋服』さんが会場をご提供下さいました、ありがとうございます!

そして今日は僕にとっても、とても大きな意味を持つBoitsとなりました。

ビスポークニュースのT氏より会場もお貸し頂けることになり、

これで〝アカデミー〟も無事に滑り出せそうです。



さぁ~皆さん、張り切って参りましょう!

Sちゃん、Kちゃん見てるかぁ~盛り上げるでぇ~、応援してやぁ~

あっ!ビスポークニュースのTさん、この写真ありがとうございました!使わせて頂きます!





※Tさん!イデアビエッラの写真、僕は、、出してもらってもオッケーですよ!(爆)






プロ棋士の脳の働きの不思議について、研究が進んでいるそうです。

若い頃は経験が浅い分、計算する事に長けていても、

経験を積むと、読まなくても(計算しなくても)、大局観(直感)で判断できるようになるとか。

その経験に高いクオリティがあって初めて、クオリティの高い直感を生むし、

また、クオリティーが高くなるばかりか、スピードも上るでしょう。



その為には、いかに捨てる(捨てられる)かが重要で、

「美しいカタチか」、「バランスがとれているか」、を本質で捉えながら、

直感で判断し、思考をどんどん〝素早く〟省略してゆく訓練をしなくてはなりませんね。






コメント欄でパリのtakashiさんとのやり取りを通じて、

僕がこの仕事を始めて、ここ数年考えている事を〝思いつくまま〟

書いてみます。考えている事が上手くまとまらないかもしれませんが、皆さんに

考えて貰えるきっかけになれば。

以前から書いてる事とダブる事もありますが、ご容赦下さい。



シャツの職人さんが高齢で、あと何年仕事ができるか、、

若手の職人さんが育ってないんです。

これはシャツばかりか、スーツも靴も同じだし、

輪島塗など、日本を代表する工芸品の世界も同じです。

洋服業界の中でも、特にシャツの業界が後継者難は顕著です。

どうしてそうなったのか、諸問題ありますが、特に賃金面の問題が大きいように思います。

若いうちはお金がなくても、その仕事が好きなだけで何とかなっても、

結婚を考えた時に実際に生活出来ないのでは、続けていきたくても不可能です。



ここで話はそれますが、今の日本は〝大量生産大量消費〟社会。

そのせいで、急激に日本の経済が伸びたので、

それが駄目だったのか言われると否定はできないです。

でも、これからはそれを考えなおさないといけない時期ではないでしょうか?



皆さんの身近なものを例にとると、解り易いのは洋服よりも住宅だと思います。

日本の木造住宅の平均寿命は30年、1世代1軒を消費する計算です。

自分の人生、ほとんど家の為に働いているようなものですね。

それが英国のように75年住宅になればどうでしょうか?

勤労者世帯の月平均住宅返済額11万弱が、丸々

と言わずとも6割はゆとりに回せます。



家だけではなく、買い物をする時に誰でも〝安くて良いもの〟を探そうとしますが、

その選択条件の中に、「少々高くても長く使えるもの、、」を加えてみると、

少しづつですが、消費財が減って、ゆとりが出てくると思います。

僕はその事を高校時代に買ってもらった靴で実感しました。

20年以上現役で履き続けている靴が何足もあります。



家という大型消費財で考えると、その金額も大きく難しいかもしれませんが、

身の回りのものから少しづつ心がけ、それを実感してゆけば、

日本の感覚も昔に戻ってゆくように思います。



そうすれば耐用年数を考えて作ることが出来ない使い捨て前提の物から、

※コスト面で考えたくても考えられない!

少しでも長く使える物を求める人が少しずつ増えると、

それを作る(工場でなく)職人さんの後継者も、少しづつ増えるハズです。

それが日本が、今後本当の意味で先進国の仲間入りが出来る条件ではないでしょうか、、



職人さんがいなくなって困るのは、

最終的には、僕たち消費者であると思っています。

「俺には関係のない世界だ!」なんて言う方もおられると思いますが、

そういう人がいてこそ、工業生産品のクオリティが保てているという事実もあります。

そして、、気付いた時には時既に晩し、技術指導者がいなくなってるんです!

職人と呼ばれる人の平均年齢は、毎年あがる一方ですから、、



職人の後継者難という、我が業界の問題に直面した時、

日本全体の問題にまで置き換えられるなって、

恐らく大勢の人が感じておられるこの事実にやっと気付きました。

目指すべき方向が分かっているのに、何からどう手をつければ良いのか、、

世の中に影響力をもった人に〝ビジネスではなく〟一緒に真剣に考えて欲しい問題です。

先ず僕は、自分が始められる事からコツコツ始めます。






今日届いたジャケットやスーツに使った生地の残布。

破れや虫食い時の〝カケツギ〟に必要な分量だけお渡ししますが、

それでも結構な分量が余る事も多いです。

捨てるには勿体無いので、ご希望の方がいらっしゃれば、

捨てずに置いておきますので、仰って下さいね。










僕の大学時代は、まだまだ車にステータス性がありました。

みんな、車がなきゃ彼女なんてできないよ!くらいの勢いで車を買ってました。(軟派!)



しかし、今ではオトコの趣味も多様化したことで、

価値観も変わり、車への憧れがなくなっているように思います。

それよりも、そもそも今の車には夢が感じられなくなってると思いませんか?

それは、単なる移動手段(道具)になってしまったから、、



前フリは、ここまで!

ここからスーツの話題に切り替えます!(笑)



車だけでなく、今ではスーツも単なる制服(道具)になり下がってしまいましたが、

日本の経済が急速に伸び、スーツ人口の増加にともなって既製服が台頭してくるまで、

スーツが、給料の2ヶ月分や3ヶ月分もする時代があったのです。

つい40年程前まで、そんな時代でした。



結局は、車や電化製品と同じ末路をスーツも辿ってますね。



経済の発展には、文化を切り捨て均一化してゆくこと、、

それ以外に手段はなかったのでしょうか?

これって、寂しいですね、、



スーツが〝男のステータス〟として復権できるかどうかは、

僕達テーラーのモチベーションに委ねられているのではないかと感じます。






今日、Hさんがご希望のスーツは茶でした。

なのに、ご注文下さったのは、紺色のスーツです。

微妙に鮮やかな濃紺で、色っぽい色ですが、どうして茶から紺に、、



会話の中で、「スーツは紺に始まり紺に戻る、、」と言うことが出てきました。

紺色のスーツは、恐らく皆さんが初めて買われるスーツで、

選ばれる色ナンバーワンでしょう。

そして、色々な色を着倒してきた方が最後に戻る色と言われています。



実際、着て見るとスーツ初心者と何が違うのか、、

色が色だけに、素材感、微妙なライン、上下、シャツとネクタイ、

全てのバランスが問われます。



その全てのバランスが取れて、さらに雑誌から抜け出てきたようではなく、

その中に程良く、その人らしさや〝抜き感〟が出ている。



スーツ自体で目立てば、そんな部分には目が届きにくいですが、

紺というストレートな勝負では、そういった微妙な部分の勝負になるため、

熟練を要するって事ですね。



料理でも、コテコテに作られたものよりも、

シンプルな〝肉じゃが〟が難しいのと同じような気がします。



ということで、ここで皆さまに質問なのですが、

どうして紺色が多いのでしょうか?



この世に存在する天然染料が、紺という色が多いからなのか、

(実際には紺色よりも、黄色とかの方が染色堅牢度が高いので重宝された)

インドが英国の殖民地だった時代にさかのぼり、

インドに藍色、すなわちインディゴが多く、そこらで獲れたからとか、、

こんなウダウダでお酒のアテになりそうですね。



ご存知の方がいらっしゃれば、ご意見頂ければと思います。

その辺りを紐解けば、紺色が多い理由が分かるかも、、

紺色が先か、紺色を望む人が多いから紺が多いのか、面白いですね。






今日お、、客様が帰られた後、

フィレンツェ在住の若きマエストロM君が来てくれて、

近所のカフェで、明るいうちからBeer飲んでました、ごめんなさい。

でも最高に幸せですね、そんなBeer。(笑)



という事で、イタリア国鉄の車内に置かれている紙袋です。

毎回?大量に持って帰ってきては、お渡しの際に使ったりしてます。

ん?これって、もしかして犯罪か!?(笑)







流石、、イタリアです。

そんな紙袋でも、これほど洒落てます。

袋の大きさ、文字の大きさ・フォントや色使い、、

それら全体のバランスが最高に絡み合って、取っ手の太さがこれまた最高!



ちなみに、「綺麗にされた電車は、より美しい!」って書かれています。

要するに何が言いたいのか、、

そもそも美しい電車が掃除されて、余計に綺麗なんだ!です。



ちなみに、僕が今まで知っている紙袋で〝粋〟だなって思ったのは、

NYの百貨店、ブルーミングデイルズの紙袋です。

大きいサイズから順番に

・Big Brown Bag

・Medium Brown Bag

・Small Brown Bag



と、Blooming Dales のフォントで、茶色のクラフト紙を使って

作られた紙袋に印刷されています。

画像は後日!






僕の好きな住宅建築家のひとり、宮脇檀さん。

最高ですね!大共感です〝プランニングからディーテールへ!〟





何度も土地に足を運び、スケッチをし、施主と打ち合わせ、

住まう人のライフスタイルや個性を読み取り〝個の〟住宅を作り上げてゆく。

宮脇さんの書かれた本は、知識の羅列ではなく、

人間対人間の生臭いやり取り、考え方や思想が書かれています。



家創りと洋服創り、、似てると思いませんか?



時間をかける、という近道。

スピードと効率の現代に逆らって、1着(1軒)はゆっくりとかたちになる。

1着を〝顧客の満足ゆくもの〟に仕上げる為には何が必要か、、

それを考えて〝物創り〟取り組まなければなりません。



既製品は、それを見た購買者が買うか否かを決めることが出来ますが、

オーダーの場合は、依頼された側の姿勢が問われますから、、