マイスターファクトリーの生徒であるT君が縫ったジャケットです。
それを着ているのはT君の友人で、身長はT君よりも10cm以上高いそうです。
シャツから靴までコムデギャルソンを着ていた彼に、T君のジャケットを着てもらったのですが、
なんだか、ヤケにまとまっていませんか?




高度なテクニック、チェックonチェック。

こんな組み合わせで着て下さる方、この指と~まれ。

グリーンもパープルもトレンドと言われつつ、日本ではあまり見かけませんが、

イタリアでは数年前から、街中に普通に溢れているんですよ。

グリーンはトレンドと云うより、イタリア人が普通に好きな色ですけどね。








かれこれ5年のお付き合いになるTさんは、

もともとトラッド大好きな方で、普段は今でもトラッドです。

しかし、こと仕事着となると、イタリアンなシルエットを好まれるのですが、

今回お渡しのジャケ&パンも、カラーリングは基本に忠実、スポーティーな配色です。





茶は黄色の仲間ですが、その茶に補色であるブルーを組み合わせ、

落ち着いた色合いにも関わらず爽やかに見えるのは、そのコントラストのせいです。

この組み合わせは、イタリア人が大好きな組み合わせ。

イタリア人がお洒落と云われる理由が、このコーディネートそのものです。

1)シルエット感(自分の適正寸法で、ジャストサイズを着る)

2)素材感(ドレープ感や光沢感など)

3)配色テクニック

あとはこれに、Tさんの感性で官能的な「ハズシ」を加えて下されば完璧です♪






自分のスタイルを持っているのに、

世の中で売っている服に、そういう服が見付からない。

BCAメンバーが、某ファッション関連の学芸員の方と対談させて頂きました。



講義を受け終わった学生さんから、

「自分の着る服を、どうやって決めたらいい?」

との質問が増えてきているらしいのですが、その生徒さんは、

「流行のデザインの使い捨ての服も欲しいし、自分のライフスタイルにマッチした、

環境にも優しい服も欲しいし、、」と続けられるそうです。



メディアに振り回され、流行を着せられるのではなく、

自分に何が似合うのか、何が必要なのかを少し考えるだけで世の中は変わると思います。



使い捨てファッションや、ビジネスとしてのファッションが

蔓延してきている現状に、疑問や違和感を感じてきている消費者も少なくなく、

本当に自分に似合う服がどこにあるのか、

どうしたら、そんな服が着られるのかが分からないので、

とりあえず、自分が囲まれた環境(状況)の中で服を選んでしまっている。

そんな人たち(消費者)がとても多いという現状を、頻繁に目の当たりにされるそうです。



着る事に意識を持っている人たちがいるのだから、

作り手も意識を持った服を提案し、作る環境を整え、提供しなければ。



来春、学校の先生方に話す機会を頂きました。

『着るか、着られるか。』をテーマに話そうと思っています。

自分の意思で選んだ(オーダーした)服って大切にするし、直して着るし、

結局は、経済的なんですよね。。エコでもありますし、、皆さんそうおっしゃいますよ。

昔の日本の「もったいない」文化に立ち返るんでしょうね。



内容はこちらから → 『第12回 服育ラボ定期セミナー』



南イタリアのアマルフィー海岸

ポジターノで見かけた2人のおばあちゃんです。

別荘でもなく、普通の民家から出て来られ、足元はツッカケです。

空の色、家の壁の色、空気の色、街の色が違うと、人間も文化も変わるんですね。





イタリアじゃ、若者よりも、お爺ちゃんお婆ちゃんがお洒落!

それに関しては、以前お客様の会社の記事で書かせて頂いた事があるので、

是非、そちらをご覧頂ければと思います。






色っぽさ、を感じます。

この、ナポリクチュールのボタンホールですが、

5月にお渡ししたYさんのアイリッシュリネンの3ピースの物です。





いつまでも、

美しいボタンホールを、、

かがってもらえますように。(七夕)






Fさん流の、クールビズスタイルです。

このジャケット、ウール&シルク&リネンの三者混、

着込むうちに、独特の雰囲気が生まれてきますから、楽しみですね。








Kさんは青色が大好きです。

先染めのBlueとDarkNavyの糸で織り上げた

艶やかな2ボタンのスーツは、バジーレのSuper150’S素材。




このスーツだけでは、仕事のシーンをカバーできないとの事で、

もう1着、かなり仕事モードが入ったイタリアンクラシックな3ボタンの段返りスタイルを、

何度かご紹介させて頂いた事があります、サヴィルローヤーンカウントで。



こちらは、色といいスタイルといい、

かなり、コンサバな1着に仕上がりましたね。

もちろん生地の雰囲気に合わせてスタイルも変えました。





Kさんは、いつもこんな感じで、OnとOffのバランスを考えてご注文されます。

どちらのスーツも、いつもの完成されたスタイルという事もあり、

明日到着のハンガー便で発送させて頂きました。

Kさん、いつもありがとうございます。






今回のWさんのジャケットは、

Wさんのお好みの中からお選び頂いたのではなく、

ご準備させて頂ける生地の中で、Wさんに最も映える生地を優先しました。



お顔の横にあてさせて頂きながら、奥様とご一緒に、「あーでもない、こーでもない、、」と。

そして少しづつ絞りこんで、最後に残ったのがこの生地です。





特徴のある色ですが、Wさんが着られると華やかに、それでいてシックリ落ち着きます。

こういった基準で生地を選ぶのも、僕は〝アリ〟だと思っています。

着続けていくにつれ、きっと選んで良かったと、

ご実感頂けるに違いありません。

周りの方からの声が、そう実感させてくれるはずですから。






今日は麻シャツのご注文があったり、

盛夏用のスーツのお渡しがあったりした中で、

間物(秋物)のコートをご検討のお客様にお越し頂きました。

間物といっても、Fさんはコットン素材をイメージしてお越し下さったので、

最近見つけたコットン素材5点を含めて、今までに仕入れていた生地も見て頂きました。

他にもバンチ見本で100種類以上のコットン素材を見て頂けます。





ウーステッドコットンのような、まるで毛織物のようにしなやかな綿素材から、

バーバリーコットンのように、高密度でシッカリした素材、

他にも樹脂加工されたコットンや、光沢のある朱子織などもあります。

ちなみに朱子織は密度の高い厚地ですが、柔軟性があってドレープの出やすい素材です。

また、ウーステッドとは本来は毛織物のカテゴリーに使われる名称ですが、

それをコットン素材に使うあたり、そのイメージが湧きますね。

来週あたりからボチボチ落ち着く時期に入りますので、

この熱い時期にコートは如何ですか?(汗)