マッセアトゥーラのシャツに使っているボタンは、天然の貝ボタン(3.5mm厚)です。

最近の技術の進歩で、限りなく天然に見えるイミテーションがあったり、

天然だけど、輝きの少ない高瀬貝(巻貝)がありますが、

やはり輝きでは、この白蝶貝(二枚貝)に適うものはなく、ギンギラギンです(笑)。

白蝶貝は真珠の母貝で真珠層を持ち、周辺部の緑・赤系を含んだ層と、

輝きの強い銀白色層があるせいで、深みの有る色(パール色)を醸し出します。







この輝きも、洗濯の方法次第では失われたりするので、ちょっとした注意が必要です。

酸性・アルカリ性を問わず、酸の強い洗剤を使わないようにして下さい。

やむ得ず使う場合でも、長く浸さないように。

その他の詳しい事は、お店では皆さんにお伝えしているのですが、

ここでは長くなるので、省略させて頂きます。

ちょっと知ってるだけで、ボタンだけでなく、シャツの持ちも全然変わります。



これは少し余談ですが、プロに任せる場合、

ボタンを外して水洗いし、洗い終わったら再度付けるという

クリーニング屋さんもあるのですが、

酸の問題さえ気を付けていれば、そこまで神経質になる必要はないと僕は思います。

確かに欠けたりするのを考えると、そりゃそこまですれば完璧ですけどね(苦笑)。

今日お渡しだったFさんのシャツは、

肩巾が左右で1cm、アームホールも2cmの差があります。





袖丈や股下の長さが違う方は結構多いですが、スポーツをされている方は、

左右の腕の筋肉の付き方が違うので、Tさんのような方も、たまにですがいらっしゃいます。

ゆったりしたシャツの場合ですと、この差は気にならないのですが、

タイトなフィッティングにする場合、この差が影響します。

なので、左右違うサイズでお仕立てします。



大きな寸法の方に合わせて左右対称にする方が、バランスとしては綺麗なのですが、

それだと、ジャストの方がピッタリして、もう片方にユトリが出てしまうので、

パッと見では、逆にアンバランスに映ってしまいます。

ホントこんな時って、どちらにするのか悩み処なんですけどね(苦笑)。

下の画像は調整後の2着目ですが、バストラインに綺麗にフィットしています。







蛇足ですが僕の場合、

パンツに関しては、股下どころか股上まで左右違ったりしますから、そりゃもう大騒ぎです♪




電:プルルルルゥ~♪

M:はい!ありがとうございます、マッセアトゥーラです。

O:初めまして、3月9日に採寸に伺いたいんですけど空いてますか?

M:どうもありがとうございます!

   それでは当日、もしお気に入りのスーツがあれば、着て来てもらえますか?

O:は~い、分かりました~♪



そして今日のこと、、

O:やっぱりこうやって着てきた方がいいんですか?

M:そうですね、、

   ゼロベースで作るより、その方がお互いの感覚にズレが生じないんですよ。

O:と言うと?

M:仮に〝タイト〟と言っても、お互いの間で〝タイト〟のレベルが違ったり、

   また、英国スタイルで!とか、サンローランっぽいの!と云っても、

   出来上がってきたら、思ってたイメージと全く違う!なんて事もあり得ますからね。

O:ふぅ~ん、なるほど。

M:そんなズレが少しでも起きないように、お互いの感覚を摺り合わせて、

   今から作ろうとしている服を、さらに昇華させるためなんです。

O:このスーツ、出来上がりが楽しみですね♪

M:気合入れて型紙仕上げますね!



お客様が、その服のどこを気に入り、どこに不満を感じておられるのか、

何かを基準にして「それはもっとこうした方が、、」と云う提案をさせて頂きながら作る方が、

全くのゼロからより、早道ではないでしょうか。

中には何着も持ってきて下さる方もいらっしゃいます。

ただ、あまり多すぎても何が本質なのかを見失う事もあるので危険な場合もあります。

もしも気に入ったスーツがなくても、

絶対に譲れない部分だけを伝えて頂いた上で、あとの調理をお任せ頂ける方が、

結果的には、1着目をバランスの取れた、綺麗な洋服にするコツのような気がします。




キルティングのオーダーを始めました(笑)。

何だかワクワクします♪

裏地と中綿とステッチを選んで作ったキルティングを使って、コートを作るんですから♪



今回はキュプラ100%のツイル裏地に、中綿に高性能素材シンサレートを使うのですが、

その中でも最もドレープ性に富んだ、Exソフトの40g/mを組み合わせ、

2インチの菱形にキルト加工してもらいました。

今回のコート、シェットランドツイードとの組み合わせで、

どのような暖かさを生み出すか、本当に楽しみです。










Kさんの夏素材(リネン地とボイル地)のシャツです。

昨年、別のお客様にお勧めした時と同じ提案に乗って下さいました。

詳しくは2005年7月29日のダイアリーをご覧下さい。

こうして早い時期に次シーズン物を手に入れると、

早く春にならないかなぁ~って、ワクワクするのは僕だけでしょうか?

僕も今のうちに、自分のジャケット作ろっと♪

2月末頃から忙しくなりだすから、、







ちなみに、麻のドレスシャツって、プレタ(既製)では少ないですよね。

半袖ならよく見かけますが、

長袖、それもドレスとなると、滅多にお目にかかれません。

だからこそ、こういう選択って、さり気なくオーダーっぽさを感じてしまいます。

家でガンガン水洗いして、風合いの変化を楽しんで下さいね♪






今日は朝一の飛行機で、新潟からKさんがお越し下さいました。

リネンのシャツにボイルのシャツ、それにフレスコのスーツと真夏仕様です(笑)。

そして本日ご注文下さったのは〝シェットランドツイード〟のコート。

Kさんはいつも季節に関係なく、欲しい物があった時にご注文下さいます。



そんなKさんの今日のご来阪目的は、「大阪の青い空が見たくなって、、」

そんなロマンティックなKさんが今回ご注文下さったコートも、

冬に映える、〝ロマンティックな〟アイボリーのミドルレングスコートです。

このコート、ちょっと?かなり!?マニアックな仕様でのお仕立て。

出来上がったら、改めて紹介させて頂きます。



ちなみに今日は祝日で定休日ですが、閑散期のこの時期にしては珍しく?

数名の方からご予約を頂いたので、閉店開業状態です(笑)。

皆さま、ありがとうございます。







☆(2/13)/comments欄の2月12日付けで

takashiさんから書き込みがありましたので、補足説明させて頂きます。

このピンワークは補正の為に打ったのではありません。

Kさんに仕上がりの肩巾を実感して頂く為に、肩巾を詰めたところだったんです。

ウエスト部のバックベルトも高い位置に、ピンで留めていますが、

これもベルトの位置を目で確認して頂く為に打ったものです。

ややこしい画像を使って、ごめんなさい。

そりゃ補正してるところだって思いますよね(苦笑)。




1月12日にナポリでオーダーした、
マリネッラのタイが、今日到着しました!
梱包を解いたとたん、ナポリの空気が部屋中に充満!
サンタァアルゥウチィイアァ~♪、サンタァ~ルゥチィイアァ~♪♪
今回は、マリネッラではあまり数多くない無地物を中心に
20本程度を選んできました。
内容はこのブログで、改めて紹介させて頂きます。
2枚芯でオーダーしたタイプや、少しナローなタイプもあります。
自分用には、通常の148cmより5cm短い、143cmでオーダーしました。
マリネッラの現地情報も、あらためて!

最後にちょっと余談ですが、、
イタリアで最も有名な民謡『サンタ・ルチア』は、
ナポリの守護聖人・海の守り神「聖ルチア」を歌ったもので、
ナポリ湾に舟を浮かべて楽しんでいる~、そんな内容って知ってましたか?
また、ナポリのサンタ・ルチア港は、リオデジャネイロや香港と並ぶ、世界三大美港。
他にも世界三大夜景の1つにも数えられているとか、、僕も聞いた話です(笑)。
ナポリの風景も、あらためて紹介させて頂きますね♪



Sさんの2着目のシャツ、出来るだけ細く!とのご希望で

アームホールを小さくしたせいで、体のクセが顕著にシャツに影響を及ぼし、

脇の下、それも脇の真下ではなく、前身側だけが少し当たるように、、



職人さんと話をしたら、あっさり一言「じゃあ、少し大きくしたらいいですね」と。

いや、そうじゃなくて、、どうしてそう簡単に片付けるのか、

それとも悪気はなくって、それが当たり前なのか、、声にしかけたが止めた。



「アームホールのゆとり量はこの方の場合ですと5cmあれば足りています。

その証拠に前身側は当たっても、後身側、特に上のほうの肩のこの辺りは余ってます、、」



職人さんが「じゃあ、どうしたらいいの?」と言います。

「全体のバランスを考えれば5cmのゆとり量で足りていますので、この寸法を維持したまま

アームホールの形状を変えます。

余った後身側のラインはこうして、そして当たっている前身側はこう削って、、

鎌下で余ってる分は、鎌を浅くして、、、」

そうして修正が加えられたのが、この型紙ですが、画像では判り辛いですね。







出来上がってきたシャツに袖を通して頂いたのですが、問題解決してました。

全体に〝無駄なゆとり〟は見当たらず、胸もパァーンと張って見えます。



キツイ部分だけを見れば〝キツければ広げる〟で正解かもしれませんが、

今回のように、全体を見れば他の部分で余ってる場合があります。



それを見落としてしまうと、単純な解決方法を取ることに。

手間はかかりますが、この手間を惜しむと

良い服は生まれません。






「子供には出来るだけ本物を見せてやりたいんです」とおっしるSさん。

それで今日は、、記念日スーツの採寸に至った訳です。



生地を自分で選べるように、数冊のバンチ見本を渡しました。

M君が選んだのは、、偶然の符合?

お父さんが、以前にお仕立てされた生地と同じだったのです。



親子で同じ生地、同じデザイン、、そんなの見たことありますか?

オーダーならでは、という結果になりましたね。



そんな事よりも、お父さんと同じ生地を選んだ時点で、、

既に本物志向の要素は確定してますね(笑)。








昨年の7月に、このブログで紹介させて頂いた

銀ラメのピンストライプの生地を覚えてもらってますか?

このラメラメしくキラめく生地は、実はその生地の裏側なのです。



今日お越し下さったSさんは、「これくらいの方が華やかで、私の好みやわ~」と

言うことで、生地の裏側を使ってのご注文です♪



今回はパーティー用らしく、

こういう選択も〝あり〟ですよね。



今回のように裏が気に入って指定される事って、年に何着かはあるんです。

もちろん生地によっては、無理な場合もありますけどね。





この画像から、キラめき具合は伝わりますか?

画像に光を当てて頂くと、いっそう煌きますので、是非お試し下さい(笑)。