ドミニックフランスの「クール・ドゥ・ソワ」
ボルサリーノの「ファーフェルト」に合わせるというご希望。
どのように合わせるか、方向性は様々ですが、直球勝負でお勧めしました。
生地は国産ですが、低速織機でゆったりと織られた、シルクがたっぷり混紡された生地を、
光沢感や色味を考えて裏側を使いました。これだけのコーディネートに負けないよう勿論打ち合いはダブル。
フランスとイタリア、それに日本の最高品質のものでまとまりましたね♪
Tさん、いつもありがとうございます!!




ビジネスでも使えて、夜にも映える。
そんなスーツをご希望されるお客様は多いです。


スポットが当たると、妖艶な表情に変わるんですよね(笑。
Sさんのデビュー戦はビジネスじゃなく、まず夜の世界だそうです(爆。




自分の着たいイメージをしっかりお持ちのNさん。
ジャケットは、ビスポークチュールで再現、これは成功です!
プレタクチュールでも(パターンオーダー)、イタリクチュールでも叶いません。


パンツのラインは独特ですから、ハウスクチュール(フルオーダー)で。
パンツって簡単そうで、簡単じゃないんですから!
ある意味ジャケットより難しいかも。


色々なラインを使い分けてご提案させて頂きます。
なので今回、パンツだけハウスクチュール(型紙フルオーダー&職人縫)
さすが、いい感じに収まりました♪


既に今までにもNさんの「お好きな!」パンツを何本か再現しているので、
これでお気に入りのシルエットは出揃いました。



ハウスクチュールの、長く着て頂ける本格的な作り方ですが、
シルエットはかなり今風の細身でのご希望です。
クラシックな素材にクラシックな柄。
色とシルエットは現代風に。
いい感じです♪




ハウスクチュールの、スッキリしたスーツ。
ハウスクチュールはお客様のご希望で様々な雰囲気・匂いの洋服に仕立てさせて頂きますが、
Hさんのご希望は、スッキリ&シュパッとしたシルエットです。
とは云うものの、着込んだ時に生地に自然な皺が残るような作り方をしています。
これも、5年後10年後が楽しみなスーツです!




今はもう織られていない、
英国のリアブラウン&ダンスフォード(LBD)の
ロブテックス(ROBTEX)と云う銘柄のバーズアイ(19oz600g弱)
こういう生地、最近なかなか手に入りません。このROBTEXも既に廃盤になっています。


存在感のある生地が、芯の存在を忘れさせてくれるほど、
柔らかく、軽く仕立てさせて頂きます。


背中側も、いい表情です。
まさに「男は黙って背中で語る!」ですね(笑。
Nさん、夏真っ盛りですが、今から完成が愉しみなスーツですね。
でも本当の完成は、、Nさんが着込んで馴染ませて下さった5年後10年後だと思います。
普通に見えるこんな生地ほど、着て頂く方の積み重ねが差となって現れます。




FIAT500が着ているもの、、
それはスコットランド発祥のクラシックな柄(笑。


こちらはOさんのスーツ。
クラシックで、僕も大好きな柄です。
スーツを誂え始めて、まだ10着そこそこの頃にオーダーしました。
会社に入って、2年目辺りだったと思います。


クラシックな柄なのに、当時の僕は、
黄のロイヤルオックスフォードに、エトロの黄ペイズリー柄のタイでした。
それを見たデザイナーのOさんが「エトロのスーツ?」って聞いてきたくらい、クラシックな柄なのに、
合わせ方次第でモダンにも変身するから、この柄は面白い(笑!

ホワイトデニムの上に、
ジャケットとして着て頂いても洒落てます!
アイテムやコーディネート次第で、
クラシックにもスタイリッシュにも使える万能柄ですね!!


最後に由来を簡単に、、
☆日本:千鳥格子(ちどりごうし)と呼び、
     千鳥が連なって飛んでいるように見える事が由来。
☆英国:ハウンド・トゥース(hound tooth)と呼び、
     hound=猟犬、tooth=歯で、「猟犬の牙」が名前の由来。
☆仏伊:両国ともピエ・ド・プール(pied-de-poule)と呼び、
     pied=雌鳥(めんどり)、poule=足で、「雌鳥の足」が名前の由来。
     大き目の千鳥柄は、別にPied-de-coq(ピエ・ド・コック:雄鶏の足)と呼びます。

色は白×黒が古典的で一般的な配色ですが、色の組み合わせや大きさはさまざまです。

また、元々はスコットランドの伝統的な柄で、
スコットランドの氏族をわかりやすく分類する役割があります。
タータンがハイランド地方の氏族を分類する柄なら、ハウンドトゥースはローランド地方。
200年前には、既に存在していたようです。

日本でも、千利休が好んで茶道具などに取り入れたようで、
茶道の世界では『千鳥格子』のことを『利休間道』(りきゅうかんとう)と呼ぶそうです。
ちなみに間道(かんとう)とは、
縞文様のある裂(布)の総称で、縦縞・横縞・格子縞があります。


懐かしー!って云った人!オッサン度合いがバレまよす!
この生地を見て、どんなイメージを抱くかで、おっさんチェーーック!できます(笑。

この生地は、シアサッカーと云う、いかにも涼しげな夏の生地。
単なる縞柄ですが、近寄ると「砂糖の上から牛乳をかけた」ように見えるんです。
ペルシャ語のシルシャカール(shirushakar)からきていて、「牛乳と砂糖」の意味だそうです!!
大昔からインドで織られていた生地で、表面の凸凹感は肌への張り付きを避け、18世紀に英国に伝えられたとか。

表面の凸凹のもう1つの意味は、アイロンをかけなくても着られるように!との事で、
クールビズ推奨の、今時の「暑は夏い!!」日本の夏には、もってこいではないでしょうか(笑。
ジャケットとしても、オフのパンツだけにしても、もちろん上下でビジネスにも、、大活躍すること間違いなし!
Kさんのように、「絶対に3ピースでしか着ませんっ!」って云う大変に変態な方もいらっしゃいます(爆。
この生地は、巷で邪道な?ポリ混ですが、騙されて着てみると、騙されてなかった事に気付きます。



お待たせしました!完成です!!
まだ若干、躾糸が残っていますね(苦笑。


いい感じの哀愁漂うスーツになりました。


新たな修正ポイントも見えてきて、次のジャケットが楽しみです。




やっぱりご本人に着て頂かないと、雰囲気が出ませんね。。
着て頂いている時のお写真は、コチラです。
Hさん、ありがとうございます。
本日2着発送します。